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高齢化社会には
アジサイの広場
小原おき高3
高齢化社会には
 
 小原 正之
 
 今日、高齢化社会がやってきていると騒がれているが、これは必ずしも暗い
将来を導くものではなくて、高齢化そのものは日本が経済成長の成果として誇
れるものであるということを忘れてはならない。そこで、大切なのは高齢化に
相応しい社会・経済の仕組みにすばやく作り変えていくことなのである。年金
の負担が若年世代の負担になるという声が多いが、これは若い頃苦労しても年
をとってから楽になると考えれば納得がいくであろう。そう考えると、今の高
齢者は、自分達が若い時期に働いた成果を今受け取っているということになる
のである。
 
 今後、高齢者が増えていくことが予測される日本社会では、高齢化社会にお
ける問題はさらに増えていくであろう。
 
 例えば、まず、定年退職後、年金だけでは生活が苦しいと思うような人の働
く場所が問題になる。このような定年退職してしまって人はある程度年もとっ
てしまい、若い人のように敏速な行動はできないし、下手な重労働をすること
もできない。そのため、できるだけ楽で誰でもできるような仕事だけを任され
、結局は若者が避けるような掃除の仕事などをすることになってしまうのであ
る。こうなると、老人の働ける枠が狭まってしまい、自分の要望も取りいても
らえないような状況になってしまう。だから、これからの高齢化社会のために
、若者だけでなく、高齢者にもやりたい職に就けるようにしていくべきである
と思う。
 
 また、第二に今の社会が高齢者として特に役割がないことが問題である。例
えば、我々は、年寄りは体が弱いために、あまり仕事もさせたりせず、できる
だけ静かに休んでいるように言い、老人はすることもなく生きがいもなくして
しまうのである。また、日本の平均寿命は男77歳、女84歳と世界一の長寿を維
持しているにもかかわらず、若者がお年寄りを老人ホームなどに入れて、若い
人達が年寄りとの関係を断とうとしているために、長生きしているわりに充実
した生活を送ることができないのだ。だから、これから若者とお年寄りとの関
係をできるだけ密接にして、若者がしていることをお年寄りにもできるだけさ
せてあげる必要があると思う。
 
 だから、高齢化社会では、「出来上がった規則を何とか守ろうとすることよ
りも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である。
」と言うように、これからの高齢化社会に適応した社会を作り上げることが大
切なのである。