ひとこと
お金と心
アジサイの広場
鎌足のり高1
 
 昔、お金は自分では手に入れられない生活必需品のために使われてき、今ほ
どは大切ではなかったのが、現代ではお金なしでは生きてはいけなくなってし
まった。そして、世の中ではお金持ちは裕福であるという。しかし、本当にそ
うなのだろうか。経済的にも人間的に豊かである人が裕福であると私は思って
いる。
 
 世の中にはお金で買えないものがいっぱいある。人間にあって当たり前なの
が、「心」であり、決してお金で買えないもののひとつである。お金よりも心
を大切にしている人はたくさんいるが、お金のほうを選ぶ人も増えつつある。
人との付き合いにくたびれ、お金のみに集中する。「クリスマスキャロル」に
出てくるスクルージという無愛想な老人もその一人であり、最終的には、かつ
ての知り合いの亡霊によって人間的の豊かさの大切さに気付く。
 
 わたしも、考えてみるとスクルージのような顔がある。人との付き合いにひ
びが入るほどではないが、気が付くとお金のことばかりを気にしていることが
あった。わたしだけでなく、他の子供から老人までもこんな事は一度はあった
と思う。キリストの聖書に「目に見えるものは朽ちるが、目に見えないものは
永遠に存続する」という一句を読んだとき、お金を気にしてばかりだった自分
が恥ずかしいように思えた。
 
 確かに、今の世の中をわたるにお金は必要不可欠である。しかし、目に見え
ない「人間の心」をなくしても生きていくことはできないのだ。お金はもしか
したら、何百年後には必要なくなるかもしれない。しかし、どんな時代になっ
てもお金で買えない「人間の心」は大切である。今の時代は、難しいことでは
あるが、お金と心を両立して生きることが望ましいだろう。