ひとこと
無題
ウグイスの広場
カビゴンえや中1
 
 何かを読むかという前に、まず何はともあれ、夢中で読むという体験を一度
味わう必要がある。たとえば推理小説だけを読んでいると、最後にはせっかく
面白かった本も、なんとなく空虚な感じがしてくるでしょう。一度読む楽しさ
を知った人は、あとは放っておいても自分にぴったりの本を求めていくもので
す。
 
 ある人は訊ねるかもしれません。「今はTVや映画や劇画によって読書以上
の楽しみを味わえる時代なのに、なぜ古臭い読書などに熱中するのですか」と
。読書の楽しさの中で最大のものは、この自由感だと思う。それは、本を開い
てみると、その中はまるで違う世界だったりするからかもしれない。
 
 読書の対象はこうして詩や小説から哲学や宗教へ、神話や心理学へ拡がって
ゆきます。しかし、読書が生涯を通じているのは、それが何よりも楽しいこと
です。その証拠に、何か無理して勉強し、我慢をして読書をしていた人は、目
的を達すると、けろりと読書などしなくなってしまうものです。
 
 「本というものは読めば読むほど頭がよくなるんですよー」と先生が言って
いたが本当だろうか?僕は本なんかよりも経験の方が大事だと思う。その訳は
二つある。一つは、本というのは絵が載っていることもあるが字だけのことも
多い。その為頭の中で、「こんな所だろうな」という想像はついても「こんな
所なんだー」と分からないことが多いからだ。二つ目は、本はいいことしか書
いてないことも多いからだ。
 
 僕のクラスにも本ばかり読んでいて一ヶ月に三十冊も読んでくるくらいだ。
 
 読書は人間を豊かにし、討議は人間を役立つようにし、文章を書くことは人
間を正確にする。