ひとこと |
ニーズとヲント |
イチゴ | の | 池 | の広場 |
ペー吉 | / | うき | 中1 |
「必要」という表現に、英語ではニーズとウォントという言葉がある。理性 |
による判断から生まれた「必要」がニーズであり、内なる欲望から生まれた情 |
念による「必要」がウォントである。 |
私は、ニーズとウォントでは、ウォントの方が大切だと思う。何故かという |
と、「何かが必要だから何かをする」では、目的を達成できないと思うからだ |
。「必要だからする」ではなく、「私はこうしたいからこうする!」という欲 |
望、動機があれば、たいていのことは達成できると思う。創造に必要な飛躍に |
は、理性的な「ニーズ」ではなく、情念の力「ウォント」が原動力となる。理 |
性的に判断してチャレンジしたものよりも、自分がしたいと思って挑んだもの |
のほうが、成功しやすいはずだ。 |
例えば私は、以前学校の提出物をほとんど出していない時があった。そのと |
きは、「いつかはやらなければいけない、よし、今やろう」と思って取り組も |
うとしても、机の前に座ったとたん、「…やっぱりまずは本読も」となってし |
まい、なかなか達成できない時があった。ところが、OFF会(オフライン・ |
ミーティング。インターネット上でなく、実際にあって会話をすること)の前 |
日になると、「よし、明日は早目に起きて○○のキャラの絵を描いて持ってい |
こう」と思うと、現金なもので、自然に早起きができてしまう。 |
第二に、ウォントの方が生きていて楽しいからだ。全てを理性的な判断で済 |
ませてしまっていては、人間味というものがなくなってしまうし、嬉しいこと |
があっても素直に喜べなくなってしまう。この人間がこのような親切をしてく |
れるということは、裏にこのような目論見があるからで、またその目論見は私 |
にとって無益なものと推測できるので、このような親切は相手にしないべきで |
ある。こんな打算で動いては、人生がつまらなくなって当たり前である。 |
まったく何の不正も行わず、ただ完璧に仕事をこなしているだけの人間は、 |
機械同然である、というような内容のことが「真実一路」という本の中に書い |
てあった。ニーズで凝り固まるのは、いわば機械の特徴であり、有益無益で動 |
く非人間的な性質なのである。 |
確かに、ある程度は社会の動きや自分の能力の限界などを考えておかないと |
、無謀な行動ばかり行うようになってしまうかもしれない。「俺はこうしたい |
んだ!」と言いながら無謀な行動ばかり行っては、危険な状態に陥り、早々と |
命を落とすであろう。しかし、「無理が通れば道理は引っ込む」という諺もあ |
る通り、少々の理性的な判断が足りなくても、世の中はなんとかなってしまう |
ものなのである。 |