ひとこと |
気があわなくとも |
アジサイ | の | 空 | の広場 |
吉見 | / | こと | 大1 |
磁石にはN極とS極がある。どうやら人間にもN極とS極があるようだ。初対面 |
でも気軽に話せたり、笑ったり出来ることもあれば、会った瞬間で、この人と |
は気が合いそうにないな、と思い、それっきりの場合もある。こう考えれば、 |
人間は何らかの波長を放っており、その波長が互いに合致すれば磁石のN極とS |
極の様に引き付き合い、合致しなければN極とN極、S極とS極の様に反発しあう |
。私たち人間は生きていくうちに何人もの人間と接することになる。人生を、 |
より豊かなものにするためにも波長が合致しにくい人とも互いに引き付け合う |
様に努力することが大切だろう。 |
私が大学に入って最初のころ、自分の入ったサークルを止めるか止めないか |
迷っていた。それは自分と気が合う人がほとんどいなかったからだ。お互い出 |
会っても、なんとなく気まずかった。だが私はサークルを止めたくなかったの |
で、いろいろな方法を考えた。私はまず、自分のことを考えた。どうやら私は |
人を外見で判断してしまう傾向があり、今回もそうであった。この性格を直す |
のは無理かもしれないが直すように努力することは出来た。私は、いまもサー |
クルを続けている。 |
今、全世界でMr.ビーンが大流行である。そのビーンが最近、日本に来日し |
た。ビーンこと、ローワン・アトキンソンはテレビのインタビューで、自分が演 |
じるビーンという人物を分析していた。これは大変、重要なことだ。なぜなら |
分析できるほどビーンになりきることで世界中の人たちのラブコールを得たか |
らである。もしアトキンソンが中途半端な気持ちでビーンを演じていたら、こ |
れほどまでの人気はなかったろう。大衆の人気を得るということは大衆の波長 |
をつかんだことと同じである。アトキンソンは、みんなに愛されるビーンに自 |
分自身を変えたのだ。 |
私たちは波長が合わない人間とは極力、交流を避ける傾向がある。しかし交 |
流を避ける限り、そこからは何も生まれない。新しいものというのは、様々に |
違う考えがぶつかって生まれるのではないか。波長が互いに合わないからこそ |
様々な考えがぶつかり合う。N極とS極の人間関係ではなく、N極とN極、s極とS |
極のような人間関係を作ってはどうか。これは個人だけではない。国と国もそ |
うである。 |