ひとこと
愛国心
アジサイの広場
寛則えう高3
 
 「愛国心」、この言葉を聞くと戦時中のことを連想しがちである。そして、
戦後の日本ではこの言葉がタブー視されてきた。しかし、今後、本気で日本が
国際化を目指すのであれば「愛国心」について非難せずに真剣に考えて行くべ
きだと思う。
 
 国際化というと、どうしても外国語やその国の文化を知らなくてはならない
と思ってしまう。確かに外国と付き合っていくためには、その国のことや現状
を知っているに超したことはない。ただ、それ以上に自国のことを、例えば日
本の良い点悪い点をもっと明確に把握しておくべきではないだろうか。何か日
本は背伸びしてでもアメリカのような大国になろうとしているように思う。も
ちろん競争社会から見習わなくてはならないことは数多くあるが、日本の今ま
で築き上げてきた協調社会にも良い点は山ほどある。実際今の日本が平和なの
もこの協調社会のおかげかもしれない。例えば日本の交番制度は誇りに思って
もいいと思う。公番が街を細かくして守っていることが他国に比べて犯罪を少
なくしている要因でもあるし、又、住民からも「お巡りさん」という愛称で身
近な存在になっているのではないだろうか。
 
 もちろん自分の国に誇りを持つからといって他国の考えに全く背を向けるわ
けではない。やはりお互いの国の文化や考え方を理解するべきだと思うし、そ
の意味では長野オリンピックのときに行った一店一国制度はとてもいいことだ
と思う。「愛国心」に対する今までの印象を捨てて、新たに自分の国を見直す
ことが今後必要になってくるのではないか。