ひとこと | (4月4週) |
高度な科学の欠点 |
イチゴ | の | 谷 | の広場 |
ペー吉 | / | うき | 中2 |
ドラえもんを読んでいて、気づいたことがある。この漫画はある一定のパタ |
ーンで始まる。のび太がドラえもんに助けを求め、ドラえもんは秘密道具を出 |
し、しかし秘密道具は暴走してしまう。ドラえもんのテーマの一つは、科学文 |
明を過信しすぎる現代の日常への風刺にあったのだ。 |
私は、科学文明の便利さを過信しすぎてはいけないと思う。たしかに、人間 |
は科学文明の発達によってここまで繁栄してきた。冷蔵庫によって、食べ物は |
長く保存できるようになったし、自動車や電車によって、移動にかかる手間が |
はるかに減った。個人的なものだが、インターネットを通じて交友関係が広が |
った。科学文明は、人間の生活とは切っても切れない縁にある。 |
しかし、科学を過信してはいけない。物事にはすべてよい面もあれば悪い面 |
もあるのだ。例えば、戦争だ。人類の発達した科学は、一瞬で大量の人間を殺 |
戮する兵器を生み出した。武力があれば、人間は欲が出てくる。その兵器を使 |
用して、世界を征服することすら可能になってしまうのだ。 |
今、科学は人間の生活がそれ無しではなりたたないほど、深く根づいている |
。今更科学を捨てて自然に帰れといっても、無理な話だ。しかし、便利な科学 |
は、時に暴走しトラブルを起こすことがある。「カメラマンは、レンズの埃を |
はらう前に、眼の埃をはらわねばならない」という言葉もある。科学がいかに |
発達しようと、それを使う人間の心構えがなっていなければ、結局は単なる暴 |
走兵器になってしまう。車の性能を過信すると、事故をおこす。冷蔵庫の保存 |
能力を信じすぎると、食中毒をおこす。大切なのは、適度に科学の恩恵を使い |
つつ、それに寄りかかりっぱなしにならないことだと、私は思うのである。 |