ひとこと(5月3週)
知性
アジサイの広場
加奈子せて高2
 
 鯨や、象は高度な「知性」を持っている。しかしその「知性」は自分のため
に自然を利用して、科学技術を進歩させてきた人間の「知性」とは、かなり違
うものだ。私たち人間の「知性」は、自然を思いのままに支配しようとする「
攻撃性」の知性だ。この結果として、人間は、戦争や、環境破壊を起こし、核
問題や環境問題によって私たちの地球は危機に迫られている。その点、動物達
の「知性」は、決して自然を支配しようとはせず、自然に適応して生きるため
の「受容性」の知性だ。片面だけの「知性」を以上に進歩させてしまった人間
は、もう一方の「知性」を持っている動物たちからさまざまな事を学び、地球
の「知性」に進化する必要がある。
 
 昔のアメリカインディアンや、オーストラリア原住民には鯨や象などと同じ
ような自分と相手の調和のある「知性」を持っていた。例えば、自然界では動
物同士の「弱肉強食」の世界の中で、ライオンなどの強い動物は満腹なのにシ
マウマなどの弱い動物を食べようとはしない。しかし、人間はいくら金持ちで
あっても、お金は欲しいものだ。私達人間の自己中心的な所は、世の中が裕福
になってから起き始めた。
 
 今、世界では核問題について悩まされている。インドやパキスタンでは、自
分の国だけの安全のために、世界中からの批判を受けてもまだ核実験をやって
いる。戦争が起これば、核を使って地球は破滅してしまうだろう。これはもう
人間だけの問題ではなく、地球全体の問題だ。科学や産業の発達は、私達人間
を住みよい環境にしてくれたた代わりに、大きな影響を及ぼしてしまっている
 
 たしかに、科学や産業の発達、人間の「知性」は、これからの人間にとって
欠かせないものだ。しかし、動物たちのような自分と相手の事を良く理解した
上でそれに適応していきていくような生き方も考えるべきだ。「ちりも積もれ
ば山となる」ということわざがあるように、小さな人類の「知性」でも積もれ
ば、山のように大きな問題に発展してしまうだろう。