ひとこと(6月2週)
未来
アジサイの広場
T.Oいう高2
 
 現代の生活は、小学生は中学のこと、中学生には高校のこと、などといった
常に数年先を見通した生活になりがちである。先のことを考えることはもちろ
ん計画性があってよいことであるが、現在生きている時代にはその時代に合っ
た楽しみかたがあるのではないか。先のことは後からいくらでも修正すること
は可能であるが、過ぎてしまった時はもう戻ることはできないのだから、今と
いう時を悔いの無いように生きることが大切だと思う。
 
 それには、自分の好きなこと、つまり趣味に没頭してみることが良いと思う
。現在の若者にはバンドブームのせいか、ギターなどの弦楽器が人気であるが
、ときには何もかも忘れて音楽に打ち込むのも良いし、他のものでもなんでも
自分の後生までの思い出になるのならばすべて良い。大切なのは自分があの時
代を生きたんだという充実感を得られたかどうかということである。
 
 また、自分に合った生き方をすることも大切であると思う。現在の家庭で子
供を私立中学校に入れ、大学まで通わせると一人合計1000万円はかかると
いう。現在は消費中心の社会であり、何にでもお金をかけることが良いとされ
つつある。しかし、勉強漬けの中でふとしたことで学問以外のものに興味を覚
えるかもしれない。そのときには、自分のためと思うならば、思い切って自分
の進みたい道に進路を切り替えてみるのもいいと思う。
 
 常に先を見据えることは、自分の中に一つの目標ができることであり、とて
もよいことである。しかし、「覆水盆に帰らず」というようにその目標のため
に犠牲になった時間は二度と戻ってこないし、悔やんだところで無駄なのだか
ら、一つのものに自分のすべてをなげうつなどといったことまではする必要は
ないと思う。人生の選択肢は必ずしも一つとは限らないから、様々なことに挑
戦してみて自分の人生を経験豊富で充実感に満ちたものにすることがやはり良
いのではないだろうか。