ひとこと | (6月2週) |
文化 |
イチゴ | の | 道 | の広場 |
FD3S | / | あしあ | 高1 |
人間は、文化と言う装置を操作して自然に適応してきた。文化と言う装置は |
、自然の混沌に秩序を与えるために人間が恣意的に創り出したものであるが、 |
一旦出来上がるとそれは創造者である人間を呪縛するようになった。だから、 |
人間は自分の文化からはみ出した部分を「禁忌」として抑圧する必要があった |
。それらは文化や自然や社会現象の分類を行う時きっちりと型に当てはまらな |
いどっちつかずのものである。人間がそれらを見ると薄気味悪く感じるのはそ |
のためである。 |
文化は人間と動物を決定的に区別するものであるが、それがあるからといっ |
て人間が他の動物より優等であると私は思えない。ある意味ではむしろ劣って |
いるような気がする。なぜなら人間は自然の混沌から逃げるために文化を創っ |
たのであり、その混沌の中で生活している動物の方が優れていると思うからで |
ある。 |
また、文化とはすばらしいものであると同時に非常に厄介なものであり、そ |
の文化を持つ人間を徹底的に支配し、その人間に固定観念を植え付ける。だか |
ら人間はそれに外れるものを一方的に間違ったものと思い込み、それを排除し |
ようとする。これは人間社会にたくさんの問題を生み、人間を苦しめている。 |
人間社会を更に発展させるためにも、これらの問題は少しでも解消されるべき |
であり、そのために、われわれは文化に対して新しい認識をし、もっと文化の |
範囲を広げるべきだ。 |
その方法として、まず自分と異なった個性をもっと認めるべきだ。自分に個 |
性があるのだから、他の個性があるのは当たり前であり、それらが自分自身の |
それと異なるのは当たり前である、という考えがすべての人間の中にあれば、 |
いじめなどの問題はなくなるはずである。 |
もう一つの方法として、他の文化をもっと知る、ということが挙げられる。 |
我々は、他人の短所ばかり見てしまうものであり、その結果その人に対して悪 |
い先入観を持つものだ。しかしその人のことを良く知れば、そんな事はなくな |
るであろう。だから知りもしないで一方的に否定するのはおかしい。例えばア |
フリカの民族紛争などは、他の文化をまったく知ろうとしないからであろう。 |
確かに今まで人間は文化に頼って生きてきた。そしてこれからもずっとそれ |
が続くであろう。しかしこれからはそればかりでは生きていけないと思う。な |
ぜならそれらが生み出す問題は明らかに人間の前途を暗くするようなものばか |
りだからだ。だからこそ前に書いたことを個人個人がよく認識し、文化をもっ |
と広げるべきだ。 |