ひとこと(6月3週)
「今日の都市生活」を読んで
アジサイの広場
ローレルあえし中2
 
 今日の都市生活に欠かせない行列という社会現象がある。行列をつくって順
番を待つという習慣は、元来が西欧の近代社会に特有な行動様式なのである。
一人で待たされているあいだは、無力感や退屈や苛立ちと戦っていればよいの
だが、行列ができたとたんに、割り込まれないように、礼儀の範囲内で相互監
視しなければならない。民主主義には一定の均質性が必要だが、行列を見てい
ると、工業化社会が近代民主主義の母胎であることがよくわかる。
 
 行列には、長所と短所がある。長所は、身分や地位に関係なくみんなが平等
に参加できるということだ。何かを買うために行列を作る。というイメージが
ある。昔は、行列があまり出来なかったと思う。それは、多分何かあったら、
権力の持ったものが、強引に奪ってしまったと思う。今だったら、行列をつく
って仲良く並ぶだろう。並んでいる時に、友達と話していると、時間を忘れて
しまったりもする。
 
 長所ばかりでなく、短所もある。それは、個人の主体性を無視する不自由さ
もある。行列を作って待っていると、退屈して、ひまになってしまう。並ぶの
が、やになったりめんどくさくなったりもする。回ってくるのが待ちどうしい
。自分だけ先にもらいたいという気持ちが、先行してしまう。