先頭ページ 前ページ 次ページ 最終ページ
医師としての理想像
アジサイの広場
小原おき高3
医師としての理想像
 
 小原 正之
 
 近年、医師は、癌などの重い病気に対する告知をすべきか、また患者の患っ
ている病気に対する詳細を患者自身に説明して理解させるべきかなどの問題を
抱えている。そこで、私は医師の理想像として求められる姿は二つあると思う
 
 まず、常に患者に対するインフォームドコンセントをしていく必要があると
思う。実際に、アメリカでは癌などの自分の病状を知らせて欲しいというのが
全体の80%から90%という統計が報告されている。また、自分の病気の症状に
ついて詳しく報告して欲しいという声もよく聞かれる。これは、おそらく自分
の病状をよく把握して対処の仕方を医師と相談して、最終的には自分で決定し
たいからであろう。しかし、ここでは医師が患者に対して専門用語をできるだ
け避け、わかりやすく説明して理解させることが大切となる。
 
 そして、現代の急速な医学の発展の中で研究を怠らず、また最先端の情報に
も敏感になるべきである。未だ不治の病が存在する現代医学の中で、なるべく
治癒率を高めるようにしなければならないのである。つい最近、私は癌の特効
薬が開発されたという新聞記事を見かけた。これについては、まだ動物実験な
どをしなければならなく、いつから使用可能になるかなどといったことは不明
確であるが、一人でも多くの患者を救うためにも、医師はこういった情報を見
逃さないようにすることが必要であろう。
 
 確かに、インフォームドコンセントをするにしても、場合によっては患者に
告知した後の精神状態を考えたら言わないほうが身のためかもしれない。しか
し、医者が様々な葛藤の中で悩むよりも、患者に真実を教えて共同作業を行う
ほうが良い方法が見つかりやすいだろう。だから、医師とは昔のように治療を
医師の判断だけで行うのではなくて、より早い治癒を目指すためにも医者と患
者との共同作業で治療を行っていくべきであると思う。