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細く長く続けることに意義 as/152.html
森川林 2007/05/28 13:42 
 小学校の低中学年は、読書も作文もいちばん楽しく取り組める時期です。楽しく読める本が豊富にあり、書きたくなる話題にも事欠きません。
 ところが、残念なことに、この時期に、「忙しくなったから」とか「提出ができないから」という理由で退会してしまう人がときどきいるのです。 退会にはそれぞれの事情があるので、中にはやむをえないこともあると思います。また、作文の勉強は、中学生、高校生へと続く長い勉強ですので、また時間が取れるようになれば再開することもできます。
 しかし、低中学年のうちは、工夫をすれば時間の都合は何とかなることが多いので、いったん始めた勉強はできるだけ続けていくようにした方がいいのです。
 なぜかというと、例えば「忙しいから」という理由でいったんやめた子は、また再開をしたときにも同じようにすぐにやめるパターンになりやすいからです。そのようにして、始めたりやめたりという形で勉強をしていくと、難しい課題になったときにがんばって取り組むということができなくなります。つまり、「忙しいからという理由でやめることができる程度の大して重要でない勉強なのだ」と子供自身が思ってしまうわけです。こういう考え方をするようになった子に、それ以降がんばらせることはなかなかできません。
 これがもし、忙しいからどうしようかということで、母と父と子が三人で話し合って、何とか続けようということになったとすると、子供の取り組む姿勢が変わってきます。つまり、そんな話し合いをするぐらい重要なことなのだから、一生懸命に取り組まないといけないという気持ちが子供の心にわいてくるのです。
 勉強のコツも、生活のコツも、同じです。いったん決めたことは、原則として続けるということが大事です。もし、どうしても時間的な都合でやめざるをえない状態になったときでも、親子でじっくり話し合って、どういう理由でやめるのか、いつ再開するのかということを話し合っておく必要があります。このように話し合いをしてやめた子は、再開してもすぐにまた同じように熱心に取り組むことができます。
 言葉の森が、低学年からの受講をすすめるのは、その方が長く続けられるからです。低学年から作文の勉強をしていた子は、毎週1回書くことが生活習慣のようになります。そういう生活を続けていくと、高学年や中学生になって忙しくなったときでも、本人が何とかがんばって続けたいと思うようになるのです。
 ただし、長く続けるのには、コツがあります。それは、細く長く続けるということです。
 退会する理由のいちばん主なものは、課題がたまって負担になったからというものです。もし、これが作文以外のほかの通信教育の勉強であれば、たまった課題はちょっとがんばればすぐに消化することができます。しかし、作文はそうではありません。これは、自分で作文を書いた経験のある人だけがわかることですが、作文は、1日に2編以上続けて書くことが非常に難しいのです。作文を書くことは、精神的なエネルギーを必要とするので、普通の勉強のように二日分まとめてというわけにはなかなかいきません。
 ですから、もし、授業のある日がたまたま忙しくて作文が書けなかったという場合は、次のようにしてください。
(1)時間を15分とか30分とかに区切って、書けるところまで書いて出す。途中であっても翌日以降には持ち越さず、そのまま提出する。
(2)その日は、もう休んだものとあきらめて提出しない。そのかわり翌週から新たな気持ちで取り組む。
 もちろん
(3)無理のない計画をたてて、別の日に書くようにする、ということでもかまいません。
 しかし、作文の課題がたまっているという心理的負担感を持ったまま1週間を過ごすのは精神衛生上よくないので、できるだけ(1)か(2)で取組み、翌日以降には持ち越さないことを原則にしてください。
 私事になりますが、私(森川林)の子供2人も、小学1年生から高校3年生まで言葉の森で勉強をしていましたが、すべてこの細く長く方式でやっていました。熱心に取り組んで課題をためて行き詰まりやめてしまうよりも、適度に休みながら続けていく方が、長い目で見て必ずプラスになります。
 こういうことは、子供が自分の力で判断できることではありませんから、親が早めに判断してあげるようにしてください。



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