ログイン ログアウト 登録
 親子の対話、先生と生徒の対話がある作文の勉強 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1757番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
親子の対話、先生と生徒の対話がある作文の勉強 as/1757.html
森川林 2013/03/01 08:33 



 作文や国語の勉強が面白いのは、そこに対話があるからです。
 もちろん、算数にも英語にも理科社会にも対話はあります。しかし、正解がひとつに決まる勉強では、対話がなくてもやっていけます。むしろ、主観的な対話がない方が能率のよい勉強ができるとも言えます。

 しかし、作文はそうではありません。
 作文に書く課題が決まったら、自分が何を書くか考えるとともに、身近なお父さんやお母さんにも取材をします。
 面白い話が出るときもあれば、面白い話が出ないときもあります。しかし、話す中身がないとわかることも対話です。
 「うーん、それはわからないなあ」というのも対話なのです。

 勉強というものには完璧な正解があり、その正解を見つけることが勉強の目的だと思っていると、こういうあやふやな対話は勉強とは思えないかもしれません。
 しかし、子供の思考力は、この対話の中から育っていきます。

 今の社会は、教材が豊富にそろっているので、思考力トレーニングペーパーのようなものもあるかもしれません。ひとりで書ける作文練習帳のようなものもあるかもしれません。
 しかし、漢字や計算のドリルをやるような感覚で、毎日1枚作文を書くということはまずできません。

 小学校1、2年生のうちは、毎日の日記の宿題などもこなしていけますが、それはまだ書くことが子供の中で対話になっていないからです。
 その日に起きた出来事をそのまま書いていくのが、低学年の日記です。
 そこに自分らしい見方や考え方が出てくるようになると、とても毎日1枚のドリルのような感覚で作文を書くことはできないのです。

 お父さんやお母さんと子供との対話、そして、先生と生徒との対話が、作文の勉強の要です。
 そして、そういう対話の機会は、作文を通して行うことで密度の濃いものになるのです。


====28日のfacebook記事より====

 これまでの勉強が、上から下へ水を流すようなやり方なら、これからの勉強は、送り手と受け手が互いに対話をするような、言わば水たまりで水遊びをするような方法になるでしょう。

 先生が一方的に教えて、定着したかどうかを確かめるテストをして、やる気が出るように競争させるという勉強の仕方は、もう時代後れになります。

 先生ばかりでなく、お父さんやお母さんが子供と一緒に対話をする中で、それぞれの個性を通して生きた知識が身につきます。

 誰にでもあてはまる無味乾燥な知識でないから、完成度も低いし、個性的であるがゆえの歪みもあります。

 しかし、世の中の本当の姿は、様々な個性の偏りがオープンに積み重なることで、最終的に最も妥当なものが形成されるということでできています。

 完璧なデータが打ち込まれたロボットのような人間ではなく、多様な個性を許容する柔らかな皮膚を持った人間になるために、これから必要になるのが対話のある勉強です。


 作文の勉強がなぜ教えにくいかというと、それは作文の本質が対話的なものだからです。
 先生と生徒、親と子が対話するだけでなく、作文を書く子供自身が、自分の書こうとする内容と紙の上で対話をしながら書いていきます。

 だから、書き終えるまで、どんなことが、どのくらい、どんなふうに書けるかわかりません。
 それを楽しいと思えるようになることが、作文を好きになるということなのです。

====引用ここまで====



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 対話(45) 

コメント欄

コメントフォーム
親子の対話、先生と生徒の対話がある作文の勉強 森川林 20130301 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
なにぬね (スパム投稿を防ぐために五十音表の「なにぬね」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 対話(45) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習