ログイン ログアウト 登録
 知能を高める教育(その2) 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室【公式】
 
作文検定 | 言葉の森 | 作文教室・サイト 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室
記事 179番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/9/12
知能を高める教育(その2) as/179.html
森川林 2007/08/20 15:40 
 勉強には、成績をよくするための勉強と、頭をよくするための勉強とがあります。
 成績をよくするための勉強とは、知識を追加する勉強です。頭をよくするための勉強とは、考える力をつける勉強です。
 しかし、入学試験に限って言えば、それが高校入試であっても、大学入試であっても、○○資格試験であっても、すべて知識の勉強でカバーすることができます。なぜかと言えば、出題範囲が決まっているからです。範囲が決まっている分野で、点数の差をつけるためのテストをしようとすれば、問題はどうしてもパターン化されます。テストに出される内容は、平凡で大事なことよりも、例外的で点数の差がつきやすいことが主流になってきます。(これが、現在のテスト中心の勉強の最大の弊害です)
 平凡で大事なことであれば、普通に勉強していれば十分です。しかし、例外的で差のつく勉強では、テクニックが必要になります。そのテクニックとは、現代の入試では、出そうな問題のパターンに慣れることです。
 ですから、逆に言えば、テストに合格するためのいちばん役に立つ勉強法は、過去問に当たることです。高校3年生で、よく、「過去問は実力がついてからやってみます」と言う人がいます。そうではなく、実力がないうちから、過去問に答えを書き込んで読んでおくのがいい勉強法なのです。
 さて、入学試験までは、このように過去問中心の成績をよくする勉強で間に合わせることができます。しかし、世の中には、過去問のない問題が次々と登場します。過去問も、予備校も、模擬試験もなく、突然目の前に新しい問題が登場するのが普通です。そのときに、成績をよくするための勉強しかしてこなかった人は、途方に暮れてしまうのです。
 考える力のある人は、新しい問題についても、自分なりに考えることができます。それが、抽象的な思考力です。つまり、問題を、それが問題となっている次元ではなく、一つ上の次元から考えることができるのです。
 仏陀は、ある村で、子供を亡くした母親から、「子供を生き返らせてほしい」と頼まれます。仏陀には、それができるかもしれません。しかし、子供を生き返らせたところで、問題は根本的に解決するわけではありません。世界中の子供を生き返らせ続ける展望がなければ、解決は場当たり的なものにならざるを得ないからです。そこで、仏陀は、「これまで一度も死んだ人を出したことのない家からケシの種を三粒もらってきなさい」と言います。ここに、「生き返らせる」「生き返らせない」という次元を超えた、当時可能だった最善の解決策があったと思います。
 第一次南極観測隊の西堀栄三郎は、南極に着き、いざ基地を建築する段になって、日本から釘を持ってきていなかったことに気がつきます。「基地を作ることを諦めるか」「日本まで釘を取りに帰るか」などという次元の選択肢を超えて、西堀氏は、並べた板に水をかけ、凍った水で基地を建設するというやり方を提案します。
 いずれも、具体的な低い次元の話では解決できなかったことが、より抽象的な次元では解決できたのです。抽象的な考えとは、「人間とはそもそも……」「釘とはそもそも……」という考え方です。
 この「○○とはそもそも……」と考えるためには、「○○とは」という抽象的なものを考える力が必要です。(つづく)



コメント欄

コメントフォーム
知能を高める教育(その2) 森川林 20070820 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
むめもや (スパム投稿を防ぐために五十音表の「むめもや」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。

コメント1~10件
作文自動採点ソ 森川林
なっつさん、投稿ありがとう。 でも、ここでは森リンの採点は 8/8
記事 89番
森林プロジェク 森川林
かじかわさんへ、投稿ありがとう。 しかし、もとの記事と関係 8/8
記事 1496番
森林プロジェク かじかわ
改めて考えよう。所得の超過累進課税制による、資本主義と社会主 8/5
記事 1496番
作文自動採点ソ なっつ
母の過去から学んだ      令和の闇に負けない社会   8/3
記事 89番
作文検定で作文 森川林
評価サンプルはこちら。 6/25
記事 5538番
なぜ公立中高一 森川林
 志望校の過去問に特化した受験対策を進めるためには、まず「春 4/28
記事 5498番
作文検定のプレ あお
お返事ありがとうございます。暗唱検定が早くできてほしいです。 4/9
記事 5493番
作文検定のプレ 森川林
 日本語教育で、簡単なのは会話で、次が読書で、最後が作文です 4/8
記事 5493番
作文検定のプレ あお
日本語作文検定は、日本語を学ぶ外国人のための作文教育にも対応 4/8
記事 5493番
【合格速報】東 ふつ
合格おめでとうございます。 毎週真剣に取り組み、どんどん上 1/7
記事 5403番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
【重要】ZOO 森川林
 ZOOMの有料版の契約をしていますが、アメリカからの請求な 9/9
森の便り
言葉の森新聞2 言葉の森事務局
言葉の森新聞2026年9月2週号 通算第1914号 文責  9/9
森の便り
森の便り9月7 森川林
●作文の進級テストの締切は9月7日(月)  作文の今学 9/7
森の便り
教育改革 森川林
自分の目的は、日本を守り発展させるために、 現在の詰め込み 9/7
森川林日記
中学1・2・3 森川林
 中学1・2・3年生の確認テストは、これまで標準新演習が中心 9/3
森の便り
図書検定、9月 森川林
 図書検定は、9月から問題の出し方を変えるため、一時工事中に 9/2
森の便り
「口頭検定、改 森川林
「口頭検定、改めスピーチ検定に」 https://www. 9/2
森の便り
作文の森リン点 森川林
言葉の森のホームページの記事を更新しました。 「森リン 9/2
森の便り
暗唱検定、口頭 森川林
 暗唱検定とスピーチ検定で、iPhoneから音声入力するとエ 9/1
森の便り
言葉の森新聞2 言葉の森事務局
言葉の森新聞2026年9月1週号 通算第1913号 文責  9/1
森の便り

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン