ログイン ログアウト 登録
 子供たちの前にそびえる三つの山(モノクロの旧社会からカラフルな新社会へ その5) Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 2095番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
子供たちの前にそびえる三つの山(モノクロの旧社会からカラフルな新社会へ その5) as/2095.html
森川林 2014/02/26 06:23 


 今、子供たちの前に、三つの山がそびえています。その山々をのりこえていくことが、これからの課題です。

 第一の山は、学力の山です。
 現在の学校は、さまざまな施策や個々の先生の努力にもかかわらず、教育力を失いつつあります。それは、子供たちの家庭環境における格差が広がる中で、従来の一斉授業といいうスタイルが時代に合わなくなってきているためです。
 一方、学習塾や予備校は、その性格上、受験に対応する勉強に力を入れ、その結果、知識の詰め込みを常態化させ、子供たちの思考力、創造性、勉強に対する意欲、家族との交流の時間などを奪っています。

 この学力の山をのりこえることが、当面の最も大きな課題です。
 言葉の森は、これを次のような方法で取り組もうと考えています。
 ひとつは、自習検定です。漢字、算数・数学、英語の家庭での自習を毎月の検定試験(無料、希望者のみ)でチェックしていきます。
 もうひとつは、学力テストです。年に3回の全国規模の模擬テスト(有料、希望者のみ)を行うことによって、客観的な学力を測定し、早めに対策が立てられるようにしていきます。
 そして、もうひとつは、家庭での自習を軌道に乗せるための寺子屋オンエア(無料)です。これは、ネットのオンエアサービスを利用して、孤独になりがちな家庭での自習を、家庭にいながらにして友達や先生と共有する仕組みです。

 子供たちの前に立ちはだかる第二の山は、創造力を育てる教育の不在です。不在ですから、ただの山ではなく、麓が沼になっているような山と言ってもいいかもしれません。
 未来の社会で必要になるのは、クイズ番組に出るために詰め込む知識のような学力ではなく、新しい価値あるものを創造できる学力です。
 しかし、この創造力を育てる方法論が、今の教育にはありません。
 言葉の森は、その方法の開発に取り組んでいます。例えば、項目作文、構成図、長文暗唱、森リン評価、親子の対話を生かした実行課題、プレゼン作文などは、子供たちの創造力を育てる新しい教育のツールです。これらのツールを使い、作文の学習を中核として、試験の点数に表れにくい真の学力を育てていきたいと思っています。
(「創造性を育てる作文」1~8 https://www.mori7.com/as/1542.html

 子供たちの前に立ちはだかる第三の山は、親にとっても山になってくるものです。
 それは今後、アメリカの基軸通貨放棄、中国のバブル崩壊、日本の財政破綻などによって起こると考えられている経済の急激な収縮です。
 預金が封鎖され、物価が高騰し、失業と倒産が相次ぐ社会では、大人がまず生き残る道を考えなければなりません。
 しかし、この混乱のあとに登場する新しい社会は、もはや従来の社会の復活ではありません。人間の価値観が大きく変化する中で生まれる全く新しい社会です。
(「モノクロの旧社会からカラフルな新社会へ(その4)」 https://www.mori7.com/as/2094.html
 その新しい社会とは、利益の追求と、競争における勝利を目的とした経済的な社会ではなく、個性的な人格の向上と、価値ある創造と、社会への貢献を目的とした教育的、文化的な社会です。
 言葉の森は、そういう未来の社会に対応するために、先に挙げた自習検定、実行課題、寺子屋オンエアなどに加えて、それらの教育の場を保護者が地域で提供する森林プロジェクトを企画しています。

 今回の、経済的、政治的な混乱は、日本だけでなく、先進国だけでもなく、新興国、途上国も含めた世界規模の混乱になることが予想されます。
 しかし、その混乱は、世界的な規模での平和で創造的な社会が生まれる出発点ともなるのです。

 その先導役を果たすことになるのが日本です。なぜなら、
1、日本は、先進国の中で最も強い経済力を持つ国のひとつであり、
2、国民の知的格差がきわめて少なく、
3、エゴイズムに基づく競争よりも、共感に基づく調和の文化を持ち、
4、天皇という国民統合の象徴を持ち、
5、いざというときに信じられないほど大きく変化できるという歴史を持ち、
6、世界中のほとんどの国から好感を持たれ信頼されている国だからです。

 今、目前にそびえたつ山々は、見方によっては越えがたいようにも見えますが、先の展望さえ持っていれば、必ず誰でも越えていけるものです。しかし、そのために必要なものは、確実な情報を提供してくれる人と人との信頼できるコミュニケーションです。
 言葉の森は、ホームページやfacebook、あるいは電話や手紙などで、その情報のバックアップをしていきたいと思っています。



コメント欄

森川林 2014年2月26日 9時7分  
 米国のデフォルトが現実的なものになってきたようです。
 あらかじめそんなことがわかっているなら、なぜ手を打たないかと思う人も多いと思いますが、わかっていても解決策のないものもあるのです。
 しかし、うまくやれば徳政令のような超法規的な措置で、問題を軽くなかったことにすることもできます。
 いずれにしても、そのあとに来る社会の準備をすることがこれから大事になってくると思います。

コメントフォーム
子供たちの前にそびえる三つの山(モノクロの旧社会からカラフルな新社会へ その5) 森川林 20140226 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
もやゆよ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「もやゆよ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森のビジョン(51) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン