入学時の偏差値より、卒業時の偏差値を確実に上げている学校があります。
その学校の勉強のさせ方のコツは、「毎日の」「復習」だそうです。
復習というのは、学校で習ったことを家でもう一度復習するということです。
要するに、同じ教材を何度も定着するまでやるということです。
難しいのは、それを「毎日」やらせることだそうです。
小中学生のほとんどは、勉強に対する自覚はありません。親や先生に言われているからやっているだけで、自分の内面から勉強をするという動機は出てきません。
だから、毎日勉強させるというのは、実はかなり難しいことなのです。
多くの子供子は、宿題があるからやる、テストがあるからやる、やらないと叱られるからやる、という勉強の仕方をしています。
それは、逆に言えば、宿題がなければ、テストがなければ、叱られる心配がなければやらないという勉強の仕方です。
テストの前などにたまにがんばって長時間勉強するというのは、テストには役立ちますが、実力をつけるのには役立ちません。
だから、結局長い目で見ればテストにも役立ちません。
毎日の勉強の習慣は、低学年のうちに作られます。低学年のうちに、毎日の勉強の習慣をつけておくのです。
毎日ですから、平日も土日も同じように毎日やることが大切です。
大人の世界では、平日は仕事をするから土日は休みという発想になりがちですが、子供の勉強生活はそうではありません。
子供のころは、1日の例外もなく毎日同じようにやっていく方が楽にできるのです。
家族で旅行に行くときも、毎日の勉強の教材のうち幾つかは持っていきます。
そして、旅行先でも、たとえ分量は少なくしても同じ勉強を同じようにしていきます。
こういう毎日の必須の勉強として取り組みやすいのは、長文音読と読書です。ただ開いて読むだけですから、どこでも気軽にできます。
この音読と読書を軸にして、毎日の勉強の習慣をつけておくとよいのです。
子供たちの毎日の勉強を支援する仕組みとして、言葉の森が今考えているのは、寺子屋オンエアのシステムを普及させることです。
これは、子供たちが自宅にいながら、都合のよい時間帯にインターネットにアクセスして、先生に自習を見てもらうという仕組みです。
こういう勉強の仕方をしていると、学力がつくだけでなく、勉強をするということに対して自覚が出てくるのです。