外国語を学ぶ動機の中に、読みたい本がその外国語でなければ読めないということがあると思います。
私(森川林)も、昔、プログラミングの勉強をしようと思ったころ、日本にはいい本がないので、英語の本を取り寄せて読んだことがあります。
英語を勉強することそのものを目的にしていたのでは、英語の本など読まないのですが、自分で知りたいことがあると自然にそういうことができてしまったのです。
言葉の森のfacebookグループ「日本語for外国人の島」には、今約340人の参加者がいます。
参加している外国人の方に共通しているのは、日本のアニメの魅力にひかれて日本の文化に関心を持ったということのようです。
日本には、アニメ以外にも、欧米にはない独自の豊かな文化があります。この日本の文化を、外国人の日本語学習に生かすことができるのではないかと思ったのです。
外国人が日本語を学ぶが場合、日本語の文法や単語や短い会話の習得のようなものから入ることが多いと思います。
しかし、それらのテキストを見てみると、独学でやり続けるには意志力と忍耐力がかなり必要なように思えます。
日本には、これから両親が外国人だという子供も増えてきます。それらの子供たちに共通している問題があるようです。
日本語は規則性が高いので、日常会話のレベルでは友達との交流の中ですぐに身につきます。しかし、小5以上になり、勉強の中に概念的な言葉が出てくると、読む力が弱い子は勉強についていけなくなることが多いというのです。
そこで考えたのが、日本語の本による読書会です。
日本には、さまざまなジャンルの本が、易しいものから難しいものまで多様にそろっています。外国の本を翻訳したものであれば、そのま英語の原本が対訳として使えます。
日本語のできる日本人が中心になり、日本語を学ぼうとする外国人や外国人の子供たちを対象に、それぞれの興味とレベルに合わせた日本語の本の読書会を開くのです。
この読書会には、外国にいる日本人の子供たちや、帰国子女の子供たちも参加できます。
現在、googleハングアウトやskypeで、距離や国境に関係なく、顔を見ながらリアルタイムで会話が楽しめるクラウドサービスが無料で利用できるようになっています。
これらのインターネット技術を利用して、今後、「日本語for外国人の島」や「帰国子女の原」のfacebookグループの中で、日本語の本の読書会を開いていきたいと思っています。
そういうことに関心のある日本人の方は、ぜひご参加ください。