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 森林プロジェクトと寺子屋オンエアを通信制のフリースクール的な学校に Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
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森林プロジェクトと寺子屋オンエアを通信制のフリースクール的な学校に as/2467.html
森川林 2015/11/14 11:49 


 「フリースクールで教育を受けた場合でも義務教育の修了と認める」という法案が、来年2016年の国会で成立する見込みで、早ければ2018年4月からスタートします。

 不登校の児童生徒は、現在12万人いると言われています。
 不登校の子供たちは、勉強が嫌いなわけではありません。皆と同じペースで学校で勉強することが嫌いなのです。
 しかし、子供ですから、自分のペースで自主的に勉強するということはできません。やはり、大人のアドバイスがなければ、安心して勉強に取り組むことはできません。

 そこで、一般的に考えられている対策は、個別学習のアドバイスです。しかし、これにも限界があります。

 今の教育は、教えることが前提になっています。少し前までは、大勢の生徒を対象にした一斉指導が中心でしたが、今は、それが少人数になり、更に学習塾などでは個別指導で教えるところも増えています。
 ところが、この「教える」という発想を前提にする限り、教育は異常にコストがかかるものになり、しかも、子供の、自分のペースで自主的に勉強するという希望は、達成されないのです。

 ここで、参考にできるのは、江戸時代の寺子屋教育の仕組みです。
 寺子屋教育は、(1)子供たちが集団の交流の中で学ぶことができ、(2)しかし、先生が教えるのではなく、子供がそれぞれ自分のペースで学び、(3)それにも関わらず、どの子も確実に必要な学力をつけていく、という教育でした。

 小中学生という義務教育の期間の勉強は、わかりやすい参考書と適度な問題集があれば、独学でも学べるものです。
 しかし、今は、学校でも塾でも、先生が教えることが前提になっているために、教科書も問題集もわかりにくく作られています。その例が、解説の少なすぎる教科書、解法の不十分すぎる問題集です。
 この教材選びを変えることが、寺子屋的な教育の前提になります。

 言葉の森の森林プロジェクトも寺子屋オンエアも、先生が生徒にあまり教えない勉強です。子供自身がわからなくて質問をしてきたときは、教えますが、先生が積極的に教える場面はごくわずかです。
 子供は、というよりも人間は、もともと人に教えるのは好きですが、人に教わることは好きではないものです。たとえ、苦労しても、自分でやってみたいというのが人間の本来の性質です。
 わからなくて困っているときに教えてもらうのはいいのですが、自分でやればできそうなことまで一方的に教えられるのは、人間性の本質に反するのです。

 そこで、言葉の森が今考えているのは、森林プロジェクトと寺子屋オンエアを、通信制のフリースクール的な学校にすることです。
 現在のネット環境を利用して、かつての寺子屋教育のよさと、創造性を育てる新しい教育を組み合わせた通信制の学校を、できれば2018年4月までに作っていきたいと思っています。



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コメント欄

かれごま 2015年12月17日 7時25分  
解らない時は、回答や解説を読んでみる。
そこで、わかった!!と納得できる
そんな勉強が、子供1人で出来るようになると、最高ですが、現在のうちの場合を
お話しますと、算数などは、わからないと回答をみてるのか??すべて、丸付けで丸なんです。どうしても子供は、◯にしたいので、その場を◯にしても結局自分が本当に解ったのか、あやふやなまますぎる状態になってしまいます。わからないところは、わかるまで、繰り返す。そんな勉強が出来るようになるといいですが、皆さん、できているのでしょうか?寺子屋の仕組みは、凄くいいと思います。そのアドバイスの仕方が、難しいです。

森川林 2015年12月17日 9時36分  
 かれごまさん、そこが大事なところなのです。
 その子の成長過程の初期に、「○がつくことがよいことだ」という先入観が育ってしまったのですから、それを直すのが教育です。
 どう直すのかというと、「自分が成長することがよいことだ」という価値観をこれから育てるのです。
 ○をつけるか×にしておくかということは、技術的な問題ではなく、大げさに言えば世界観や人生観の問題なのですから、何度か言ってすぐにできるものではありません。
 そのかわり、そういう考え方が定着すれば、中学生になっても高校生になっても、一生その子の生き方にとってプラスになります。

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