小学校低学年のころよくできていた生徒が、学年が上がるにつれてだんだん成績が振るわなくなってくることがあります。
それは、低学年のころによくできていたのが原因です。
小学校低中学年の勉強は、やれば誰でもできるようなものです。
難しい問題というのは、文章の読み取りが難しいだけで、それ以外の本質的な難しさはほとんどありません。
だから、問題を数多く解いていれば、誰でも勉強ができるようになります。
しかし、低学年のころにそういう量をこなす強をして成績のよかった子は、学年が上がっても同じような勉強を続けてしまうのです。
すると、できる問題をいつまでも解くような勉強をする一方、できなかった問題も一度か二度解いただけで先に進んでしまうことが多いのです。
学年が上がると、易しい問題と難しい問題の差が出てきます。
高学年や中学生校生の勉強は、易しい問題はパスし、難しい問題を日を置いて何度も繰り返すという重点の置き方を変える必要があります。
つまり、成績を上げるためには、成績を上げることを目的とした勉強をしなければなりません
「一夜漬けでは実力はつかない」という言葉はよく聞きますが、だから、成績を上げるためには一夜漬けは有効です。
なぜなら、テストの目的は、実力をつけることではなく成績を上げることだからです。
数学者の岡潔さんは、中学生のころのテストは、すべて一夜漬けの丸暗記で済ませていたそうです。
そのかわり、毎日、学校の勉強とは関係のない自分の好きなことをやっていたそうです。
既に答えが決まっている学校の勉強は、面白いものではありません。だから、成績を上げるためには、そのつまらない勉強をどういう計画でやっていくかという作戦を立てることが必要になります。
「中学生定期テスト対策」講座では、中学生の人たちが、どういう予定で勉強の計画を立てたらよいかというアドバイスをしています。
中学生のうちに自分で計画を立てる勉強をした人は、高校生になっても、大学生になっても、同じような計画的な枠組みを作れるようになります。
この勉強に取り組むときの姿勢は、勉強そのものより大事なのです。