ログイン ログアウト 登録
 模擬試験の結果をどう見るか Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2610番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/2/16
模擬試験の結果をどう見るか as/2610.html
森川林 2016/06/27 18:17 


 言葉の森の小1~中3の生徒の希望者に、6月に全国模擬試験を受けてもらいました。
 低中学年の生徒で、初めてこういう試験を受けたという人も多いと思いますので、この模擬試験というものの点数の見方を説明しておきたいと思います。

 ちょうど、先日、小学校低学年の生徒の保護者から相談がありました。国語の成績があまりよくなかった、自宅でやればできるので時間が不足していたらしい、とのことでした。

 そのテストの内容を見ているわけではないので、正確なことはわかりません。しかし、二つのことが言えると思います。

 第一は、それほど心配することはないということです。小学校低学年で求められる国語力は、高学年からの国語力とほとんど関係がありません。だから、点数は気にせずに、ただテストの内容とその子のでき具合を把握していればいいのです。

 同じ「試験」という名前でも、検定試験のようなものは、百点満点中の百点が本来取るべき点数です。しかし、模擬試験や入学試験のような差をつけることを目的とした試験では、百点満点中の六十点が平均点になるように作られています。
 だから、人並みの六十点よりやや上ぐらいの点数であれば、それ以上の上位を目指す必要はありません。上位を目指すのは受験のときだけでいいのです。

 しかし、第二に、その点数が低かった原因が時間不足である場合、読書の量と質の不足が背景にあることがあります。

 模擬試験や入学試験は、もともと短い制限時間で正解を競わせて差をつけるように作られています。だから、普通にやれば時間不足になることが多いのです。

 しかし、読むスピードがある子は、時間内に解き終わります。そういう子は、多読と難読の両方ができています。ここで言う「難読」とは造語で、「難しい文章や本を読むこと」という意味です。
 読むスピードがない子は、いつも時間不足になります。その場合、多読か難読のどちらかが、又は両方が不足していることが多いのです。

 勉強の成績は、算数にしても、理科、社会にしても、比較的すぐに上がります。しかし、読書の量と質は、長年の蓄積によるものなので、なかなか変わりません。
 だから、小学校低学年のころは、勉強よりも読書に力を入れている方が、あとから学力が伸びることが多いのです。


 普段、学校の試験で百点近い成績を取ることを普通と考えている低中学年の生徒の場合、模擬試験の点数の悪さにショックを受けることがあります。
 そのとき、お母さんはくれぐれも同じレベルでショックを受けないようにしてください(笑)。そして、おおらかに、これはそういうテストだから点数はそれで十分、普段の実力があるのだから大丈夫、と言ってあげるようにしてください。

 そして、その点数の低さの原因が時間不足であった場合、子供に、「もっと本を読まないと駄目だ」というようなことを言わないようにしてください。それは、子供の問題ではなく親のこれからの問題であるからです。
 模擬試験で状況を把握したあと、その対策を親がゆっくり考えていけばいいのです。


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 

コメント欄

コメントフォーム
模擬試験の結果をどう見るか 森川林 20160627 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
よらりる (スパム投稿を防ぐために五十音表の「よらりる」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 
コメント1~10件
優しい母が減っ 森川林
あきろあさん、コメントありがとうございます。 子供は、もと 2/13
記事 979番
優しい母が減っ あきろあ
森リン先生の投稿をみて、母は甘やかしていいんだと、初めて気付 2/7
記事 979番
中根の担当する 森川林
YKさん、ありがとう。 私が子供にさせたいと思っていたのは 1/27
記事 5267番
中根の担当する YK
創造発表クラス面白くなりそうですね!イギリスの私立学校のカリ 1/27
記事 5267番
これからの学力 森川林
 書き忘れたけど、ひとりの先生が全教科、全学年を教えるという 12/9
記事 5233番
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 1月読 森川林
 最初に書いてある「昔、夏に食べたトマトはおいしかった。」は 2/7
国語読解掲示板
1月読解検定に あうせれ
問5のA⇒昔のトマトは青臭いがおいしかった。←× 本文1行 2/5
国語読解掲示板
2025年1月 森川林
●新年度の教材は、もう発行されています。 http 1/22
森の掲示板
Re: 中2の 森川林
 これは、読解問題の解き方の基本だから、よく覚えておいてね。 12/22
国語読解掲示板
2024年12 森川林
●新年度の教材 https://www.mori7 12/22
森の掲示板
中2の読解検定 毛利
問題2番のAが×なのが納得いきません。解説お願いします。 12/19
国語読解掲示板
2025年1月 森川林
2025年1月の教材のPDFがプリントできます。 http 12/17
森林プロジェクト掲示版
創造発表クラス 森川林
創造発表クラスとプログラミングクラスの今後  創造発表 12/12
森川林日記
Re: 読解検 森川林
> 問一 B 2.3行目の「むっつりと」という文章が問題文に 12/12
国語読解掲示板
読解検定小六  あかそよ
答えに納得できないので教えてください。 問一 B 2. 12/9
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習