ログイン ログアウト 登録
 続 勉強ができすぎる子の問題 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2693番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/4
続 勉強ができすぎる子の問題 as/2693.html
森川林 2016/09/29 07:21 


 小さいころ勉強ができすぎることが、その子の将来の人生にとってマイナスにならないためにはどうしたらよいのでしょうか。

 第一は、知的な勉強をできるだけ実物の体験と結びつけることです。
 例えば、理科の本で、植物にはおしべとめしべがあり、虫や風がその受粉を仲介するというような記述があった場合、それを知識として理解するだけでも、確かにその子の物事に対する思考力は深まります。

 しかし、ここで、知識を知っているだけで終わらせずに、実際にその現場を見に行くような機会を作るのです。
 本を読んで得た知識は、単なる知識のコピーです。そのコピーをいくらたくさん知っていても、自分らしいものの見方は育ちません。将来大事になるのは、さまざまな知識を自分なりに生かせるような力を身につけることです。

 実際に現場を見に行けば、そこで得た体験はコピーではなく自分だけのオリジナルなものになります。その体験が知識と結びつくことが大事なのです。
 だから、勉強のよくできる子は、勉強以外の実際の体験もそれ以上にする機会を作ってあげるといいのです。
 知識を能率よく吸収させるのではなく、体験を通して遠回りに吸収させることが、その子の知識を生きたものにするのです。

 第二は、勉強的なことをするときに、自分から進んで喜んでやりたいという気持ちにさせることです。
 つまり、本人が心から自分でやりたいと思うまでは、親の方から先にやらせようとしないことです。

 そのために、親は、いろいろな工夫をして、本人がそれをやりたくなるようにさせる必要があります。
 子供が小学校低学年のころは、親は簡単に子供に何かをさせることができます。しかし、それを抑えて、子供が自分からやりたくなるように時間をかけて工夫していくことが必要なのです。

 また、本人がやりたいということは、できるだけそれをかなえてやるような条件を作ってあげることです。
 子供が何か希望を言ったとき、親が、「それは○○だからだめ」と言ってしまえば、子供はそれ以上反論できません。
 簡単にだめと言うのではなく、今の条件でできるようにするためにはどうしたらよいかということを考えてあげることです。

 子供が将来社会に出てから活躍するときに最も大事なのは、意欲を持ち続けることです。
 その意欲は、子供時代に自分の意欲を生かした経験から育っていくのです。

 第三は、勉強がよくできることを自慢せず、いつも謙虚に生きるようにすることです。
 人間が社会活動をするときには、人と人との協力が必要です。その協力に欠かせないのが、互いに相手を尊重することです。

 自分に能力があったとしても、それは同じようにほかの人にもあるのだということを教え、特に自分の得意な分野があったとしたら、それは世の中の役に立たせるために、自分に与えられたものだという謙虚な姿勢を持たせることです。

 今の世の中は、勉強面で競争をさせる環境があるので、よくできる子はできない子をバカにするような風潮があります。
 成績でクラス分けをするような塾にいると、誰も教えるわけではないのに、できるできないという価値観だけで人を評価するようになります。
 狭い価値観で人を見ることは、道徳的に問題があるだけでなく、その子の生きる世界を狭めてしまいます。

 自分のよくできることを自慢せず、誰に対しても同じように相手を尊重して生きていくことの大切さを子供のころから教えることによって、その子の人生はより豊かになったいくのです。


 昔の社会では、以上のようなことが自然に行われていました。

 勉強のよくできる子でも、家の農作業を手伝わされたり、家庭の仕事の一部を分担させられたりしました。実物に触れる機会はふんだんにありました。

 また、親の目が行き届かないところで、子供は自分の好きなことを自由にする機会がありました。

 更に、近所の人に接すると、勉強は全然していないようなおじさんが仕事の達人だったり、人生の話をしてくれたりということがありました。

 このような環境で、勉強のよくできる子も、自然にバランスの取れた生き方ができていたのです。

 今は、そういう環境がなくなった分、親が子育ての工夫をしていく必要があるのです。


 対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 小学校低学年(79) 

コメント欄

nane 2016年9月29日 7時48分 1 
 昔、ある大きな会社が倒産し、社員の再就職の話が出たとき、次のようなことが言われました。
「東大卒の優秀な人間など、うちでも掃いて捨てるほどいる。ほしいのは自分だけのものがある人材だ」
 こういう境遇になった人には同情するしかありませんが、しかし、これからの世の中は、多かれ少なかれこういう方向で動いていきます。
 だから、成績という偏差値を少しでも上に上げて、誰かに認めてもらおうと思うのではなく、自分の個性を生かして自力で生きる力をつけることを第一に考えていくといいのです。
 そのために必要なのが、体験と意欲と共感の力だと思います。


森川林 2016年9月29日 7時49分 1 
 昔の子育ての基準は、健康で、人様に迷惑をかけずに、できれば世の中の役に立つように、ということでした。
 それは、農業社会だからこそできたことかもしれませんが、基本は今でも同じです。
 子供の勉強のことで悩んだら、時々この基本に戻るといいのだと思います。


森川林 2016年9月29日 7時49分 1 
 今は、低学年の子に「勉強、勉強」という周囲からの雑音が多すぎます。
 昔は、勉強の「べ」の字も言われずに、みんな勉強もでき仕事もできるようになっていきました。
 勉強よりも大事なのは、実物と世間の荒波なのです。


コメントフォーム
続 勉強ができすぎる子の問題 森川林 20160929 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
のはひふ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「のはひふ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 小学校低学年(79) 
コメント1~10件
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
優しい母が減っ 森川林
あきろあさん、コメントありがとうございます。 子供は、もと 2/13
記事 979番
優しい母が減っ あきろあ
森リン先生の投稿をみて、母は甘やかしていいんだと、初めて気付 2/7
記事 979番
中根の担当する 森川林
YKさん、ありがとう。 私が子供にさせたいと思っていたのは 1/27
記事 5267番
中根の担当する YK
創造発表クラス面白くなりそうですね!イギリスの私立学校のカリ 1/27
記事 5267番
これからの学力 森川林
 書き忘れたけど、ひとりの先生が全教科、全学年を教えるという 12/9
記事 5233番
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 3月の 森川林
 よく考えたね。  でも、利己的と自己中心的は、意味が違う 3/25
国語読解掲示板
AIで宿題なん 森川林
AIで宿題なんて簡単にできるようになっている。 解決策は、 3/24
森川林日記
3月の小6の確 あかそよ
大問1-2 利己的と自己中心的はほとんど同じ意味だと思いま 3/23
国語読解掲示板
2025年3月 森川林
●小学校低学年の作文は、書いたあとの添削よりも、書く 3/22
森の掲示板
オープン森リン 森川林
オープン森リンのフォームをホームページに設置したら、早速、ア 3/21
森川林日記
SBペイメント 森川林
スクエアはもっと簡単にできたのに、SBペイメントは仕様書だけ 3/19
森川林日記
この1週間、ほ 森川林
 この1週間、ほとんど何も仕事をしなかった。  思索と森リ 3/12
森川林日記
Re: 題名( さき
あなたのコードとパスワードが見つかりません、と表示されます。 3/9
森林プロジェクト掲示版
森プロの講師ペ さき
いつもお世話になっております。 森プロの講師ページが開かな 3/9
森林プロジェクト掲示版
BtoB集客1 大谷優花
《 法人向け集客を1件1,000円で 》 私たちは集客 3/8
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習