子供が小学校低学年のうちは、どういう勉強のさせ方をしても大差はありません。
やること自体が簡単ですし、子供も素直なので、どういうやり方をしても力がつくのです。
しかし、そういうやり方がそのまま高学年や中学生になっても通用するかというと、必ずしもそうではありません。
それどころか、最初のやり方が悪いと、それが習慣になって、学年が上がるほどうまく行かなくなることがあるのです。
例えば、その悪い例の一つは、勉強の量を時間で決めて長時間やらせることです。
子供は、その決められた勉強時間を、できるだけ密度薄く、くたびれないようにこなす工夫をするようになります。
それが、高学年になってからの、非能率の大きな原因になります。
それよりも、勉強の量はページ数で決めて、終わったら自由に遊んでいいというようにするといいのです。
すると、子供は集中して取り組みます。
集中して取り組んで早く終わったら、追加の勉強などはさせずに、早く終わったことを褒めてあげるのです。
小4までの勉強は、してもしなくてもどちらでも大して差が出ないほど基本的なものです。
学校の勉強だけでも十分に間に合います。
だから、この時期は、勉強の中身よりも、勉強に取り組む姿勢を育てることを中心にする時期なのです。
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「家庭での自習のコツ」
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勉強の仕方には、コツがあります。
よいやり方をすれば、親も楽で、子も楽しく勉強でき、しかも実力がつきます。
よくないやり方をすれば、親もくたびれ、子も自信をなくし、しかも力がつきません。
人間の能力は、もともと変わりません。ちょっとしたコツの違いだけなのです。
自習のコツは、こんなふうに。
1、毎日やることを決めておき、子供が条件反射的に流れ作業でどんどんやれるようにします。
だから、長文音読、長文暗唱、漢字暗唱、算数問題集、(英語音読)、問題集読書、読書など、分量をあらかじめ決めて、その内容が変わらないようにします。
2、しかし、分量は、親から見て、ちょっと少ないかと思うぐらいにします。
だから、曜日によってやることを決めてもいいです。しかし、音読と読書は毎日必須です。
3、答えの丸付けは、子供本人がするようにします。×だったところは、自分で答えを見て理解するようにします。
答えを見てもわからない場合、親が簡単に教えずに、参考になるページだけ教えて、できるだけ子供が自分で考えるようにします。
だから、勉強は、子供が親に説明する時間がほとんどで、親が子供に何かを説明する時間はできるだけ少なくするようにします。
4、勉強の分量というのは、時間ではなく、ページ数です。時間で決めると、だらだら勉強する癖がつきます。
分量を決めた場合、予定より早く終わっても、勉強の追加はしないようにします。追加をすると、やはりだらだら勉強するようになります。
5、子供に対する注意はできるだけせず、またからかったり、笑ったりもせず、上から目線で話したりもせず、いつも笑顔で明るく褒めて励ますようにします。
6、勉強の内容面については、親はできるだけ話をせず、子供が中心に話すようにしますが、長文に関する似た話は、親ができるだけおもしろおかしく自分の体験談でたっぷり話してあげるようにします。
子供の話を引き出そうとするよりも、親が楽しく話をするように心がけます。両親だけで話が盛り上がって、子供が聞いているだけとなってもかまいません。
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