最近「UXの時代――IoTとシェアリングは産業をどう変えるのか」という本を読み、これからの世の中の流れを再確認できた気がしました。
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UXとは、ユーザーエクスペリエンスのことです。
例えば、消費者がパン屋さんにパンを買いに行くとき、消費者は実はパンを買いたいのではなく、パン的なおいしいものを食べるという経験を買いたいのだということです。
これまでの経済観で考えると、パンを買いに行った人が、もし、パン屋さんに、「パンじゃなくてもいいから、何かおいしいものがありますか」などと聞けば、パン屋は、「それはうちの仕事ではない」と思ったでしょう。
しかし、これからは、自分のパン屋という都合よりも、消費者の希望する経験の方を優先する考え方が必要になってきます。
そこに登場するのが、クラウドサービスを中心にした新しいツールと、消費者自身が生産にも参加する仕組みです。
寺子屋オンラインが目指している方向も同じです。
まず、キーとなるツールの一つは、googleハングアウトというウェブ会議システムです。
そして、勉強の中身は、先生の授業よりも、生徒の主体的な参加です。
そこに、生徒と保護者の家庭におけるコミュニケーションが加わります。
ただし、これだけでは基礎学力をつける時間がとれないので、そこはgoogleハングアウトを使った自学自習の仕組みでカバーしていきます。
また、勉強の先取りは、スタディサプリなどの活用でそれぞれの家庭でやっていけるようにします。
また、消費者のユーザーエクスペリエンスが、生産者の側の勝手な思い込みにならないように、できるだけ頻繁に保護者懇談会などの形で互いの考えを交流するようにします。
未来の教育は、今とはかなり違う形のものになると思います。
そして、それは教育に限らず、社会のあらゆる分野で起こりつつある一つの革命的な変化なのです。
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「寺子屋オンエアの未来形―勉強力をつけたあとは個性を伸ばす教育」
https://www.mori7.com/index.php?e=2308
寺子屋オンエアは、家庭学習だけで基本となる勉強力をつけるという企画です。
勉強は、誰かに教えてもらうよりも、自分ひとりでやった方がずっと能率よくできるものです。しかし、家庭でひとりでやっていたのでは、あまり張り合いがありません。また、たまには、誰かに聞きたいことが出てきます。そのときに、一緒に勉強している友達がいて、見守っていてくれる先生がいれば、家庭でのひとりでの勉強もずっとやりやすくなります。
インターネットは、そういうグループ学習と個人の学習を結びつけることができるようになりました。家庭という最も居心地のよい環境で、友達や先生と一緒に勉強することができるようになったのです。
ところで、今言葉の森が考えているのは、この寺子屋オンエアの未来の形です。
基本となる学習は、確かに寺子屋オンエアでできるようになります。しかし、その能率のよい勉強でできた自由な時間を、ただテレビを見たりゲームをしたりしているだけでは、充実した時間の使い方とは言えません。
そこで、その自由な時間も、寺子屋オンエアの特別コースに参加できるようにするのです。その特別コースには、ロボット作りコース、音楽交流コース、ファッションコース、お菓子作りコース、テーマ別た読書会コースなど、教える先生の個性と生徒の個性がマッチしたものが多数できるはずです。
通常の交流は、家庭でネットを使って行いますが、時どきは実際に会って交流する機会も作ります。
これからの時代は、特に個性や創造性が必要となってきます。その個性や創造性もまた、人間どうしの交流の中で進んでいくのです。
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寺子屋オンラインの受講案内を大幅に改定して読みやすくしました。
https://www.mori7.net/teraon/
全20ページの長い受講案内ですが、内容は必要なものだけにおさえています。
しかし、内容はこれまでの受講案内よりも豊富になっています。