ログイン ログアウト 登録
 成績を上げることよりも実力を上げることを考える Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 2959番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/7/20
成績を上げることよりも実力を上げることを考える as/2959.html
森川林 2017/05/25 05:13 


 思考発表クラブでは、毎週15分程度の保護者懇談会を行っています。
 そこで、子供たちの近況報告と質問や感想などを話してもらっています。
 毎週の話なので、お母さんと先生とのやりとりよりも、お母さんどうしの話の中で参考になることも多いようです。

 質問の中でよく聞くのが、やはり勉強面の悩みです。
 それらの悩み事で共通していると私が思うのが、「○○が苦手だがどうしたらよいか」というものです。
 勉強で苦手なことというのは、やっていないから苦手になっているだけです。
 それを短期間で何とかしようと思うと無理が出てきます。
 取り組むことを決めて、毎日短時間勉強する仕組みを作ればほとんどの苦手は克服できます。
 この短時間の毎日という仕組みを作らずに、すぐにどうにかしようとするから難しいと思うだけです。

 しかし、ここで考えなければならないのは、苦手と思われている勉強の中には、やらなくてもよいものもあるということです。
 例えば、通信教育の教材などで勉強していると、小学校低学年のうちから、理科や社会の問題集もついてきます。
 また、おまけでいろいろ特別な勉強などもできるようになっています。

 そういう勉強はそれなりにしっかり作られているので、ついやらなければいけない気になってしまいますが、小学生のうちは、国語を得意にして、算数が普通にできるようにして、読書にたっぷり力を入れていけばそれで十分です。
 それ以外の勉強をする時間があったら、もっと読書や子供の自由時間や多様な体験を充実させた方がいいのです。

 それでもし、そういうおまけの教科が苦手になったとしても、それは本人がやるようになればすぐできるものですから心配は要りません。
 本人がやる気になったときにすぐできるためには、その土台になる実力をつけておくことが大事です。
 その土台の実力を育てるのが、読書や対話や経験なのです。

 これは、受験勉強でも同じです。
 小学校の低中学年のうちから、あるいは小学生のうちから受験に向けた勉強をしていつも時間に追われているような生活をしていると、肝心の実力が育ちません。
 大事なのは、今の成績を上げることではなく、将来役立つ実力を育てることだという意識を持って子供の勉強を見ていく必要があると思います。

====
学力テスト(模試)の点数が低くても気にしない
https://www.mori7.com/index.php?e=2199

 言葉の森で年に数回行っている全国学力テスト(模試)は、平均点が60点前後になるように作られています。これは、模試という性格上、受験の合否を測定するために、点数の差がつくように作られているからです。

 学校などで行われるテストは、到達度を見るためのテストなので、百点を取るのが普通です。学校でのテストだけしか受けていなかった子が、模試を受けてその点数の低さに驚くことはよくあります。

 しかし、模試で見る受験用の学力は、受験期に本気になって取り組めばすぐに成績の上がるものです。そのテスト用の勉強をすれば誰でもすぐにできるようになりますが、そのテスト用の勉強をしていなければ、どんなに実力があってもできないことが多いのです。

 模試のテストの正確は、クイズやパズルに似ています。初めて見るクイズをすぐに解ける人はまずいません。そういうものでは、クイズにならないからです。ところが、いったんその答えを教えてもらうと、次回からはすぐに解けます。答え方がわかれば何ということもない問題でも、最初は解けないのが普通なのです。

 全国学力テストの成績が悪くてがっかりしている子がいたら、お父さん、お母さんの方でそういう事情を教えてあげるようにしてください。
====


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

コメント欄

森川林 2017年5月25日 7時2分 1 
 子供が低学年のうちは、やらせれば何でもよくできるようになります。
 しかし、今の成績の延長に将来の成績があるのではありません。
 低学年のうちは、成績を上げることよりも実力を育てることを第一に考えていく時期です。
 そして、今の勉強の仕組みでは、実力と成績は、往々にして相反することもあるのです。


nane 2017年5月25日 7時7分 1 
 低学年のうちに勉強をさせすぎる弊害は、学年が上がるにつれて勉強が忙しくなることです。その結果、すべてに手を抜いてそこそこにやるようになってしまうのです。
 大事なことはこの逆で、低学年のうちは時間を考えずに熱中できることをさせるようにするといいのです。


コメントフォーム
成績を上げることよりも実力を上げることを考える 森川林 20170525 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
えおかき (スパム投稿を防ぐために五十音表の「えおかき」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭学習(92) 子育て(117) 
コメント1~10件
昔テレビで一億 森川林
最近の研究では、ゲームは頭をよくするということが言われていま 7/17
記事 2968番
昔テレビで一億 匿名
最新の医学研究でYouTubeを筆頭としたスマホコンテンツが 7/10
記事 2968番
掛け声だけでな 森川林
 あおさん、ありがとう。  読書会、確かにいいですね。 6/12
記事 5344番
掛け声だけでな あお
読書会っていいと思います。私は2年ほど前から地域の読書会に入 6/10
記事 5344番
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 第十番 森川林
B 休眠に入った虫は、厳しい冬をただじっと耐えて乗り切る × 7/17
国語読解掲示板
朝日中高生新聞 森川林
朝日中高生新聞7/13の「天声人語で200字作文」で紹介され 7/14
森川林日記
第十番 冬が近 あういと
問三のBと問4のBが分かりません。 教えてください。 7/9
国語読解掲示板
読書のレベルを 森川林
 変な本を読んでいる子がいたので、聞いてみると、「ビブリオバ 7/6
森川林日記
「世界の教育は 森川林
 著者の白井さんは、よく調べて勉強している。  現在の 7/4
森川林日記
以超、以満とい 森川林
 「以超」は、以上、以降、以後だが、そこを含まずそこを超えた 7/2
森川林日記
2025年6月 森川林
●サマーキャンプ、8/14満員、8/15ほぼ満員。 6/23
森の掲示板
推薦図書検定の 森川林
推薦図書検定のキャラクター、「森ファン」 森のエレファント 6/1
森川林日記
作検のキャッチ 森川林
覚える学習から考える学習へ AI作文検定 AIが測定する 6/1
森川林日記
作検のキャラク 森川林
作検の新しいキャラクター、作シカくん。 5/31
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン