2020年11月の米大統領選の直後に株価が大暴落するという予測があります。
そして、株価の暴落と並行して、ドル基軸体制が崩壊し、ハイパーインフレになるとも言われています。
そこに、現在のアメリカを中心とした農業危機が加われば、食料などは更に高騰するでしょう。
誰もが、今の先進国のマネー印刷バブルの限界に気づいています。
しかし、このバブルの崩壊を止める方法はもうないようです。
リーマンショックの対策で、どの国も金融政策の材料を使い尽くしてしまったからです。
アメリカのドルが崩壊すれば、ドル資産を大量に抱えている日本も無事ではいられません。
ただし、国債のほとんどが国内で保有されている日本は、むしろ世界のマネーの逃避先になり、日本だけは円も株価も高騰するという予測もあります。
しかし、日本も含めた世界的な規模で、これまでのバブル経済の上に成り立っていた多くの産業は衰退し、それに伴ってあらゆるところで倒産や失業が生まれるでしょう。
先進国のGDPを形成しているものの中には、人間にとって本当は価値のないものが大量に含まれていました。
その典型が軍事費ですが、それ以外にも、多くの人が仕事に携わっているその仕事そのものが、深く考えれば人間にとって本当には価値のないものであるということがかなりあったのです。
だから、今後予測される経済危機のあとに来る社会は、真に価値あるものが経済の中心になる社会です。
その真に価値あるものとは、第一に創造です。そして、第二はその創造の土台となる向上です。第三は社会への貢献です。第四は幸福です。
人間の生きる目的でもある、幸福、向上、創造、貢献が、最後に価値あるものとして残るものなのです。
これらの真に価値あるものの中でも、最も大事なものは、新しい創造を生み出すことと、その創造を生み出せるように子供たちを成長させることです。
だから、未来の社会は、創造と子供たちの成長を軸にして成り立つ社会になるのです。
しかし、そのような先の展望があるとしても、とりあえず人間は当面の経済危機に対処しなければなりません。
ここで考えなければならないのは、バブルの崩壊によって失われる虚構の経済があると同時に、ほとんどの人の日常生活は実質的な意味のある経済で成り立っていたことです。
ものを食べたり、電車に乗ったり、本を読んだり、勉強をしたりするのは、バブルの崩壊とともに失われる虚構の経済と同じものではありません。
だから、ここでバブル崩壊によって失われるマネーとは別に、意味のある経済を支えるマネーを作っておく必要があるのです。
その手段として最適なものが仮想通貨です。
本来であれば、国が公式の仮想通貨を発行し、その仮想通貨によってベーシックインカムを国民全員に支給し、それで生活に必要な経済を回していくのがいいのです。
しかし、そういうことが果たしてできるかどうかはわかりませんから、自分たちで独自に対策を立てておく必要があります。
そこで、言葉の森が考えているのは、経済危機と同時に、言葉の森の生徒全員に、勉強の継続に必要は仮想通貨を発行することです。
ベーシックインカムのように、毎月定期的に通貨を発行すれば、その通貨で勉強を続けることができます。
そして、講師の給与も仮想通貨で支給するようになります。
また、新しく教材を作ったり、新しい講座を始めたりする人は、自分の持っている仮想通貨を増やすことができます。
このようにして、バブル崩壊で失われるマネーとは別に、生活に必要な意味ある経済を独自の通貨で回していくのです。
では、衣食住などのリアルに必要なものはどうするかというと、それはそれで別の対処の仕方が考えられます。
そのひとつは、リアルな必需品を流通させる別の仮想通貨圏と連携することです。
教育や文化を中心とした経済のよいところは、誰もが消費者であるとともに生産者になれることです。
これまでの工業生産を中心とした経済の特徴は、生産が少数の企業によって担われ、ほとんどの人が消費者であるとともに、企業に雇用される労働者であったことです。
この仕組みは、経済の発展期には社会を豊かにする原動力になりましたが、生産力が飛躍的に上がり、生産者が更に少数の企業に集中するにつれて貧富の格差を生み出し、それが結局はバブル経済を生み出し、経済そのものの崩壊を招くようになったのです。
新しい社会は、農業と工業における高度に発達した生産力は、そのまま湯水のように利用できる豊かな社会になります。
そして、人が消費することを求めるものは、教育的文化的なものになり、それはまた、人がそれぞれの個性を生かして生産できるものになるのです。