●動画:
https://youtu.be/dIPWE_7Z3rw
今日の教育の諸問題を解決する最も根本的な方法は、教育のプラットフォームを作り変えることです。
それがオンライン4人クラスの発表個別教育です。
発表個別教育とは、生徒全員が主体的に発表できる学習環境の中で、生徒が自分に合った個別的な学習に取り組み、先生が生徒に個別的に指導をするという教育のことです。
現在の教育は、先生が生徒に一方的に教えることを前提にしています。しかも、その人数は往々にして30人や40人の生徒に対し先生が1人または2人という状態で行われています。これでは満足な個別対応はできません。
効率のよい個別対応ができないから、教える側は、一律に一斉の宿題を出し、一律に一斉のテストをするような教育方法を取らざるを得ません。
こうして、教育は、生徒にとっては受け身の退屈な時間となり、先生にとっては生徒を評価することが仕事の中心であるかのような時間になっているのです。
一方、一斉指導ではなく、生徒に対する個別対応を重視する立場からは、より少人数の教育、さらには一対一の教育に進もうとする傾向があります。
その到達点は、マンツーマンの教育です。しかし、その場合でも先生が生徒を教えるという構造はほとんど変わりません。
マンツーマン教育で効果が出るのは、受験直前のような、生徒の意欲が明確な限られた場合だけです。
そうではない多くの場合、家庭教師のようなマンツーマン教育は、子どもの意欲を引き出すことができません。それは、生徒が主体になって学習するという基本姿勢が欠けているからです。
では、どういう形態が理想の教育かというと、それは、第一に、子どもが自ら主体的に学ぶ機会が確保されていることです。
現在の学習教材は、どの教科も懇切丁寧に分かりやすく作られています。その1冊のテキストを何度も繰り返し学習し、その内容をすっかり自分にすることができれば、その教科の学習はほぼ完成します。
そのための最もよい方法は、家庭学習の中で、自分のペースで、自分の選択した勉強を、自分が納得するまで勉強することなのです。
しかし、一人で勉強し、一人で学習するだけでは、その学習に最も必要な学習意欲が出てきません。
特に、小中学生時代の勉強は、基本的な知識や技能を習得することが中心なので、学習そのものに子供を引き付けるような魅力が欠けています。
一人で意欲的に学び続けることができるのは、高校生や大学生になり、自分の中に明確な目標があるという常体のときだけです。
小中学生時代の子供の意欲は、個人の中の明確な目標よりも、自分の参加するコミュニティの中での役割によって支えられています。
それがオンライン4人クラスという教育プラットフォームの役割です。
同じ勉強に取り組む数人の気の合った仲間がいることと、その中で自分の発表の機会が常に確保されていることが、そのコミュニティの中でで意欲的に学ぶ基礎になります。
しかし、そのためには、コミュニティの人数が4人から6人でなければなりません。
この人数の条件はかなり重要です。
2人や3人では、話が思うように弾まないことがあります。
7人や8人では、ほかの人が話をしている間の待ち時間が長くなりすぎるという問題が出てきます。
コミュニティが意欲の源泉となるためには、その人数が4人から6人であることが重要な条件になるのです。
ところが、リアルな現実の場で、同じ課題を学ぶ、同じぐらいの年齢や、同じぐらいのレベルの生徒が、4人から6人定期的に集まるというのは、かなり限られた確率でしか成り立ちません。
だから、学習のための4人から6人のコミュニティは、オンラインのクラスであることが必要になるのです。
現実に、45分という授業時間の枠があった場合、読書紹介と個別学習と個別指導を行うという発表と個別の教育の両立ができるのは、通常は4人程度、低学年であれば6人程度までです。
このオンラインクラスの中で行われる学習のひとつは、発表です。これは、読書紹介や、学習予定の発表や、場合によっては学習内容の発表などです。
全員が発表することで、各人の意欲が生まれます。発表によって、このコミュニティに主体的に参加することができるからです。
このオンラインクラスの中で行われる、もうひとつの学習は個別学習です。生徒が、自分の選択した教材を個別に学習します。
そして、その個別学習に対応した個別指導があるから、学習が効率的なものになるのです。
このオンライン4人クラスをもとにした発表個別教育が、未来の教育のプラットフォームです。
これが、教育の基本的な形になれば、今日の教育上の諸問題はほとんど解決します。
では、そのオンライン4人クラスの先生としての仕事を誰がやるのかというと、それは、世間の常識を身につけた大人であれば誰でもよいのです。ただ、その大人には、高い精神性と子供たちに対する分け隔てない愛情が必要となります。
世の中に価値を生み出すものは、資源でも、土地でも、人口でもなく、人間の創造です。
教育は、この創造の土台として最も大切なものです。
だから、子供たちの教育に携わる仕事は、大きな価値あるものであり、そこに社会の資源を投入することは、豊かな社会を作る最も確実な条件となるのです。
言葉の森はこの発表個別教育のプラットフォームを世の中に広げることを目指していきたいと思っています。