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 暗唱力が伸びる総合学力クラスの勉強――英語の暗唱もできるようになり、数学も得意になる Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
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暗唱力が伸びる総合学力クラスの勉強――英語の暗唱もできるようになり、数学も得意になる as/4602.html
森川林 2022/12/21 06:31 


●動画:https://youtu.be/9Zp0ujArVck

 総合学力クラスでは、毎月第3週に暗唱の時間を取っています。
 総合学力クラスは、学年が小1~小3の生徒が多いので、年齢的に暗唱がいちばん得意になる時期です。

 暗唱が得意になる時期は、幼長から小2までです。
 この時期は、模倣の時期なので、あらゆるものをすべてそのまま自分のものにすることができます。
 だから、この時期のお父さん、お母さんの接し方はとても大事です。
 子供は、お父さんやお母さんの生き方を模倣して成長していくからです。
 お父さん、お母さんが毎日楽しそうに本を読んでいる姿を見せると、子供は自然に本好きになります。

 この模倣の時期は小3まで続きますが、小4になると、今度は模倣から離れて自立の時期に入ります。
 小3までは、親の言うことをよく聞いて言われたとおりに勉強していた子が、小4になると、親の指示に従わないときが出てきます。

 実は、これが子供の正しい成長の姿です。
 子供が反発するようになったら、それは子供がたくましく成長しているという証拠です。

 逆に、子供がいくつになっても素直に親の言うことに従っていたら、その子は、大きくなっても頼りになりません。
 親が将来話し相手になれるような一人前の子は、親に反発できる子なのです。

 と、話が脱線しましたが、この小2か小3までの模倣の時期に最もやっておきたい勉強が暗唱です。
 暗唱ができるようになると、読解力、表現力、思考力、語彙力、記憶力が育ちます。
 こういう多くの効果がある勉強法は、ほかにはありません。

 しかし、暗唱の勉強というのは、親自身が子供時代に暗唱をした経験がないので、子供にさせにくい面があります。
 掛け算の九九などは、親がしたことがあるので、子供にさせることも無理なくできますが、暗唱は、プログラミングと同じように親がさせにくい勉強なのです。

 ところが、総合学力クラスで、みんなが暗唱の発表をする機会があると、ほとんどの子が自分から進んで暗唱の練習をするようになります。
 子供は、友達と一緒に暗唱したところを発表し合うのが楽しいのです。

 総合学力クラスでは、毎月1週から4週まで、国語、算数、暗唱、発表という順序で週ごとに勉強をしていきますが、国語と算数は、勉強習慣をつけるというような意味なので、他の塾での勉強と内容的に大差はありません。
 しかし、暗唱と発表は、ほかではまずやる機会のない勉強です。
 国語と算数の週は、自由になにをしてもいいので、この週のときも暗唱を選ぶ子もよくいます。
 このあたりは、自由選択になっています。

 小2の終わりまでに暗唱の力をつけ、暗唱のコツを身につけておくと、それは高学年になっても、中学生になっても、高校生になっても、更には社会人になっても役に立ちます。

 今、オンラインの英語クラスでは、英文の暗唱を勉強の中に取り入れていますが、日本語の暗唱のコツをつかんでいる子は、この英文の暗唱もすぐにできるようになります。
 この英文の暗唱が、英語の学力の土台として最も役に立ちます。

 野口悠紀雄さんの「図解超英語法」の本に、英語と暗唱の話がわかりやすく載っています。

https://www.mori7.com/izumi/gazou/2022/7201500140.jpg

「教科書を全部覚えていれば、試験はほぼ完全にできる。単語の意味がそれが含まれる文章を思い出せば、前後関係からわかる。穴埋め問題もすぐにわかる。英作文は、覚えている文章を基本にして単語を適宜入れ替えるだけだから、簡単だ。あまりに簡単なので、まるでルール違反をしているような後ろめたささえ覚えた。」

 野口さんは、大学生になると、ケネディ大統領の就任演説を全文暗唱したそうです。
 卒業して役所に入り、アメリカに留学する機会がありましたが、英語で苦労した思い出はなかったということです。

 先日聞いた話ですが、言葉の森の高校生で、「英語好きな子に育つたのしいお話365」の「桃太郎」「かぐや姫」「赤ずきん」「ガリバー」「ヘンゼルとグレーテル」「ジャックと豆の木」の文章を暗唱した生徒が、英語が超得意になったいうことでした。
https://www.amazon.co.jp/dp/4416716311/

 「暗唱って何の役に立つのですか」と聞かれる方がよくいますが、やってみなければわからないというのが正直なところです。
 だから、小学2年生までのうちに、何しろ日本語の暗唱に慣れておくといいのです。

 英語の暗唱は、今後AI翻訳の実用化によって、暗唱学習の意義は薄れるかもしれませんが、日本語は日本人にとっては、伝達の手段であるとともに思考の手段です。
 日本語の暗唱力をつけておくことは、子供たちの将来の学力の土台になります。

 私がこれまで子供たちの暗唱を見ていて思うのは、暗唱力と頭のよさは関係が深いということです。
 中学生や高校生でも、成績のいい子は、暗唱がすぐにできます。
 逆に、暗唱のできる子は、成績もよくなります。

 林学博士の本多静六氏は、大学生時代、赤点を取った数学を暗唱の勉強で一気に学年一番の成績にまで引き上げ、卒業時には恩賜の銀時計を賜るまでになりました。
 何を暗唱したかというと、数学の問題集の例題をすべて暗唱できるようにしたということです。

 この勉強法は、「数学は暗記科目である」を書いた渡部由輝さんや、「数学は暗記だ!」を書いた和田秀樹さんと、本質的には同じ勉強法です。

 暗唱をするから頭がよくなるのか、頭がいいから暗唱が得意になるのかと言えば、どちらもあると思います。



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森川林 2022年12月21日 6時52分  
 言葉の森が、なぜ暗唱の勉強を始めるようになったかというと、音読の勉強は徹底させにくかったからです。
 言葉の森の長文を毎日音読できる子は、かなり限られています。
 数少ない長文を何度も繰り返し音読すれば、作文力も読解力もつきます。しかし、それがなかなか続かないのです。
 小学校低学年のうちは何とかできても、高学年や中学生になっても音読を続けられる子はほとんどいません。
 今は学校でも音読の勉強をするようになったので、更に音読は続けにくい勉強になりました。
 「速音読」などという本も出ていますが、これも続けられる子はまずいません。
 音読は繰り返すことに意味があるので、1回や2回読んでも効果はありません。

 音読の勉強が続かない最も大きな原因は、結果が見えないことです。
 しかし、暗唱の勉強は結果が見えます。そして、最初は無理だと思っていたことができるようになると、達成感があります。
 そこで、言葉の森では、暗唱検定を作り、暗唱文集を作り、子供たちの暗唱が続けやすくなるようにしたのです。

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