小学校低学年の重点は、題材と表記です。
小学校中学年は、主に表現です。
小学校高学年は、主に主題です。
中学生以上は、主に構成です。
小学1、2年生のころは、子供は書きたいことを自由に書きます。
題材を選ぼうという意識が出てくるのは、小学3年生ごろからです。
小学校中学年になると、面白い話や読まれて価値ある話を書こうとい意識が生まれます。
その価値ある題材をもとに、表現を工夫して書くことが学習の重点になります。
しかし、小学校低学年のころは、どういう話が価値ある話かという意識はなく、自分の書きたいことをただ書くだけです。
だから、小学1、2年生の作文では、「学校でこんなことがあった」「学童であんなことをした」「友達と遊んだ」「○○を見に行った」という、自分が体験した直接的な話が多くなるのです。
そのため、文章力のある生徒でも、題材が平凡になりがちです。
子供が成長して、あとで自分が小学校低学年のときに書いた作文を見ても、あまり面白いと思わない日々の長い日記のようなものが題材になっていことが多いのです。
ここで必要になるのが、保護者の方の工夫です。
子供は、自分でいい題材を選ぼうという意識がありませんから、お母さんやお父さんが題材を工夫してあげるといいのです。
例えば、「今度、土曜日に一緒にたこ焼きを作ろうか」とか、「日曜日に、近くの公園で、カエルの卵を見つけに行こうか」とか、「この本の理科実験面白そうだから、今度やってみようか」という題材作りです。
「○○を見に行こうか」というのは、あまりいい題材になりません。
親子の対話や子供の直接的な体験が少ないからです。
作文の題材作りをきっかけに親子の対話が増えると、自然に子供の語彙力も増えてきます。
親子で話をする機会が多い子は、作文の結びの感想の部分が次第に充実してきます。
子供の感想でよくあるのは、「とても楽しかったです」「また○○したいです」という結び方です。
これをもっと個性のある感想にするためには、感想のための語彙力が必要です。
その語彙力を育てるのが、親子の対話です。
作文の勉強というと、作文の上で添削してよりよい表現にするようなことを考えがちですが、そうではありません。
作文の勉強は、作文のアウトプットを直すのではありません。
作文のアウトプットの土台になる、読むことや経験することというインプットを充実させていくことが大事です。
作文の題材は、作文を書くときに引き出すものではなく、毎日の生活の中で少しずつ入れておくものです。
小学校低学年で作文の勉強をしている生徒の保護者の方は、いい題材作りということを意識して毎日の生活を送る工夫をしていってください。
なねせんせい、質問です。とすると、模試などの書いた作文を書き直したりせず、そのことをはなしあったり、なにか経験に結びるけれるようアドバイスしたり導いたりと考えればよいですか?新6年、受験で作文があります。
本当は、事前の準備で、似た例を話し合ったり、感想のアドバイスをしたりすればいいですが、模試ではそういうことはできないので、普段の作文でやっていくといいです。
模試の作文の点数はあまりあてになりません。字数と時間を守り、構成を意識して書いていけば十分です。