作文の勉強を始める場合、どういう形態がいちばんいいのでしょうか。
勉強の形態が大事なのは、作文は、勉強の中で最も負担の大きい勉強だからです。
国語や算数数学や英語の問題集を解く勉強は、半ば作業としてできるものなので、特に集中しなくてもできます。
しかし、作文は、書くことに集中しなければ書けません。
話し声が聞こえるところでは、作文は、なかなか書けないのです。
作文の通信教育講座というと、一見便利なように見えます。
しかし、通信教育講座で勉強できる作文のレベルは、小学校低中学年の低い段階までです。
小学校高学年の作文の勉強は、通信教育講座ではまずできません。
できるのは、もともと文章力の高い生徒か、保護者が熱心に監督してくれるかのどちらかだけです。
一方、通学の作文教室は、みんなで一斉に作文を書くので、取り組みやすい面があります。
子供たちは、一緒に勉強している生徒がいると、自然に自分も取り組めるようになります。
これが、通信教育講座との大きな違いです。
しかし、通学教室は、ある程度の人数にならないと運営することが難しいので、指導は個別指導よりも全体指導になりがちです。
学校で行われる作文指導も同じです。
みんなで一斉に作文を書いたあと、先生のできることは、上手に書けた作文をみんなに紹介することぐらいです。
それは、一人ひとり添削して個別指導をするような時間が、今の学校の教育体制の中では取れないからです。
しかし、他の生徒の上手な作文を見て、同じように上手に書けるようになる子はひとりもいません。
かえって、作文が苦手になるだけです。
作文教育に熱心な先生に教えられるほど、作文嫌いになる子が増えるのはこのためです。
オンライン作文クラスは、5人以内の少人数で、みんなで一斉に作文を書きます。
だから、書くことを後回しにしているうちに、その週の課題が書けなくなったという子はいません。
だれでも、抵抗なく作文を書き出せるのです。
また、5人以内のクラスですから、全員に個別の対応ができます。
「この前の作文はこうだったから、今度はこうしようね」というようなことが個別にいえるのです。
また、月に1回の作文発表会もあります。
この発表会は、今後もっとオープンにしていく予定です。
ところで、今日もまた、ブンブンどりむが朝日小学生新聞に広告を載せていました。
こういう広告を見ると、一見手軽にできると思いがちですが、そういうことはありません。
また、ブンブンどりむの監修者である齋藤孝さんは、名前こそ有名ですが、作文教育に関しては何も知らないに等しいレベルです。
それは、斉藤さんの「こども文章力」の本を見ればよくわかります。
国語読解と音読暗唱についてもそうです。
私は、人を批判するのは好きではありませんが、こういう本を読んで誤解する人も多いと思ったので、一応書くことにしました。