ノビル
私は、小学5、6年生のころ、学校の勉強は本当に退屈していました。
いつも、窓の外を見ては、「スズメは、自由でいいなあ」と思って眺めていました。
授業中は、教科書の全ページに落書きをしていました。
そのころは、不登校という概念がなかったので、いつも我慢して学校に通っていました。
そのときに、自分を励ますが言葉が、「○○さんがいるから学校に通うんだ」ということでした。
○○さん、今ごろどうしているかなあ(笑)。
もちろん、先生は、とてもいい先生で、のちに校長先生になりました。
しかし、私は、授業を聞いているのが退屈で仕方なかったのです。
唯一、ほっとするのがテストの時間でした。
それは、自分のペースでやればよかったからです。
これは、今の子供たちにも、多かれ少なかれ共通していると思います。
だから、言葉の森のオンラインクラスは、先生が教える授業という時間はできるだけ少なくして、できるだけ子供たちが発表する時間を確保するようにしています。
子供は、自分のペースで教科書や参考書を読んで勉強していればいいのです。
たまに質問があったときだけ、それを聞くことのできる先生が必要です。
しかし、先生に聞かなければわからないような質問は、滅多にありません。
では、どういう勉強が大事かというと、それは、ひとつは自分のペースで進める勉強、もうひとつはみんなの前で発表する勉強です。
大事でないのは、人に教えてもらう勉強です。
人に教えてもらうのは、自分ではどうしてもわからないときだけでいいのです。
言葉の森の、作文クラス、創造発表クラス、プログラミングクラスは、自分で進めて、みんなに発表する勉強です。
これが、本当の勉強です。
国語読解、算数数学、英語、基礎学力、総合学力、全科学力も、自分のペースでやる勉強です。
しかし、小中学生は、勉強の自覚がないので、先生が家庭学習の進捗状況をチェックしないと、授業に参加するだけの勉強になってしまいます。
そこで、「森からゆうびん」というアナログ葉書で、生徒の学習状況をデータやグラフとして毎月送ることにしました。
(海外の方は、ウェブで見られます。
https://www.mori7.com/gs/ )
点数やランキングも表示するので、自分の学習の位置がわかります。
しかし、本当は、こんなことはどうでもいいのです。
勉強は、やる気になれば、すぐにできるようになります。
数学や英語のような時間のかかる勉強でも、本気になれば、数ヶ月で見違えるように成績が上がります。
ただし、そのための基礎は、読書力です。
ある程度難しい説明文の本をばりばり読む力さえつけておけば、勉強は、すぐにできるようになるのです。
そして、社会人になってから必要なのは、勉強の成績ではありません。
読書によって育てた教養と、あとは、ほかの人とのコミュニケーションの力、共感力なのです。
しかし、こういう一般論を言っても、多くの人がピンと来ないと思うので、当面、言葉の森では、次の勉強を進めていきます。
まず、作文クラス、創造発表クラス、プログラミングクラスのいずれかに参加しておくといいです。
次に、すでに塾に通っていて忙しい人は、基礎学力クラス、総合学力クラス、全科学力クラスに参加するといいです。
塾に通っていない人、又は、特に力を伸ばしたい教科がある人は、国語読解クラス、算数数学クラス、英語クラスに参加するといいです。
これからの世の中は、大きく変わります。
目の前のわけのわからない習い事にとらわれることなく、本当の学力と個性を育てていってください。