勉強の基本は、家庭学習です。
しかし、今の子供たちは、学校や塾や予備校に頼ることが多すぎます。
塾によっては、生徒が通う学校のテストの過去問を用意してテスト対策をしてくれるところもあります。
そういう工夫を考えた塾はえらいと思いますが(笑)、そのお膳立てに乗ってしまうことには大きな問題があります。
それは、子供たちが、勉強の主体が自分だということを忘れて、上から言われたままに行動する姿勢を身につけてしまうことです。
近年、会社で、優秀な大学を卒業した新入社員に指示待ち型の人が意外に多いと聞いたことがあります。
現代の世の中は複雑になっているので、いったん指示を待つということは大切ですが、いつまでも指示を待つだけであったら、自分の役割はないことになります。
勉強は、自分の計画したことをひとりでやっていくのがいちばん能率がよく、また、時間をかければかけるほど、自分らしい勉強の仕方が身についていきます。
ただし、中学生のころまでは、まだ勉強に対する自覚がないので、ある程度の枠組みは必要です。
そこで、言葉の森が今やっているのは、基礎学力クラス、総合学力クラス、全科学力クラスで、週に1回ひとつの教科の進捗状況をチェックするという勉強の仕方です。
基礎学力クラスは、小学123年生対象で、国語、算数、暗唱、発表を1ヶ月でやっていきます。
総合学力クラスは、小学456年生対象で、国語、算数、英語、発表を1ヶ月でやっていきます。
全科学力クラスは、これからスタートしますが、中学123年生対象で、国語、数学、英語、理科社会を1ヶ月でやっていきます。
基礎学力クラスや総合学力クラスに参加している生徒は、優秀な子が多いです。
しかし、家庭学習の習慣という点では、まだ不十分な生徒も多いので、今後は、自習記録をつけるかたちで、家庭学習を強化していく予定です。
自習記録は、自習室に参加しなくてもつけられるので、これからは自習記録を徹底させていきたいと思っています。
こういうやり方で、自分のペースで勉強すれば、毎日余裕のある生活ができます。
塾の宿題やテストに追われるのではなく、自分のペースで勉強を進めていけばいいからです。
私(森川林)が、このような勉強方法がよいと考えているのは、私のうちの子供2人が、塾にも予備校にも行かず、余裕のある中学高校生活を送り、大学に進学したからです。
大学生の友達からは、「よく塾に行かないで勉強できたね」と驚かれたそうですが、それだけ今の世の中は、塾通いが一般化しているのです。
塾の宿題やテストに追われなければ、生活時間に余裕が出てきます。
その余裕のある時間に、学校の勉強とは離れた、読書、創造発表、プログラミング、自分の趣味などに取り組んでいけばいいのです。