ログイン ログアウト 登録
 競争の教育から創造の教育へ 言葉の森 | 作文国語教室【公式】
 
言葉の森 | 作文国語教室・サイト 言葉の森 | 作文国語教室
記事 872番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/11/5
競争の教育から創造の教育へ as/872.html
森川林 2010/04/20 10:38 
修 削


 これからの時代に求められる教育は、エキサイティングな教育、わくわくする教育です。人生は、好きなことをして生きるためにあります。その人生につながるものとして、勉強することがあります。勉強することは本来楽しいものです。

 高校生になると、だれでも勉強というものに対する向上心を持つようになります。しかし、自然に向上心を持てるようになるためには、小学校低中学年で、勉強を競争や賞罰だけのものにしないことが大事です。それは、勝ち負けの喜びに適応しすぎると、学ぶ喜びをかえって感じにくくなってしまうからです。

 スポーツには、勝ち負けがあります。しかし、それは、勝ち負けが成り立つようなルールの中でスポーツが行われているからです。スポーツは、人工的なゲームで、そのゲームの中で勝ち負けがあることによって技術の向上があるという仕組みになっています。

 勉強も、テストという人工的なルールの中で、競争が向上につながる面を持ちます。しかし、このテストというものの弊害は、ひとつには勉強が狭い範囲に限定されてしまうことです。例えば、テストに関係のない科目は手を抜くというような発想がどうしても出てきます。もうひとつの弊害は、テストによって、勉強というものが本来持つ向上心の喜びを感じることが遅くなるということです。

 学問は、もともと、テストのような人工的な枠に限定されたものではなく、無限の可能性を持つ自然のようなものです。すると、その無限に開かれた自然と関わる方法は、個性と創造性を発揮することです。つまり、勉強の究極の姿は、個性と創造性を生かして学ぶものなのです。

 その個性と創造性を開花させる土台として、小中学校、そして高校の教育があります。だから、この教育という基盤(インフラ)は、全員が全教科の満点を目指すものでなければなりません。しかし、現状は、教育というインフラにおいて、テストによって点数の差をつけることが目的になり、その目的を達成する手段が競争になっています。

 なぜ教育で競争が行われるかというと、それはこれまで、進学先の学校の入学者に定員があったからです。なぜ入学者に定員があったかというと、社会における職業の地位に定員があったからです。

 しかし、インターネットの時代には、定員というものは次第に意味がなくなります。勉強については、学校で勉強するという選択肢を超えて、インターネットを利用して自由に学び、自由に発信できる環境が生まれています。また、職業については、世の中が今よりも更に豊かになると、生活のために職業につくという選択肢を超えて、自分で自由に起業をするという生き方ができるようになります。そういう時代に必要な教育が、全員満点の教育を土台にした個性と創造の教育なのです。

 この教育は、三つの方向で考えることができます。

 第1は、すべての子供たちにトータルな基礎学力をつけることです。基礎学力をつける学び方の基本は、学ぶ対象を受け入れることです。したがって、小中学校の勉強の中心は、模倣の勉強になります。この模倣によって、全員が、早い遅いの違いはあっても満点をとるような教育をしていく必要があります。もちろん、ゲームのようなものとしてテストによる競争も生かす仕組みも残りますが、テストでよい点をとることは、勉強の目的ではなく、余興のようなものになっていくと思います。

 第2は、楽しいこと好きなことをして生きる力を育てることです。そのためには、自然、人間、社会、事物というリアルなものの中で生きていくことが大事です。バーチャルなもの、つまり、テレビ、ゲーム、本、インターネットは、人間の生活においてあくまでも二次的なものです。しかし、このバーチャルなものにおいても、自分から働きかけることのできるものはリアルな面を持ちます。例えば、絵をかく、作文を書く、プログラムを作るなどということは、バーチャルな世界におけるリアルな行動です。これからの教育に重要な要素は、受身で感じたり理解したりすることではなく、自ら作り出すことです。楽しく生きるために、実物の世界を中心に、作る教育を行っていくことが重要になります。

 第3は、創造性を発揮するということです。そのためには、創造や個性に対する前向きな評価が社会にあることが条件になります。そして、発表する場があることが大切です。つまり、これからの学習のスタイルの大きな特徴は、発表する勉強が中心になるということです。

 以上の、全員全教科満点、作る勉強、発表する勉強がこれからの教育のキーワードになっていくと思います。



コメント欄

コメントフォーム
競争の教育から創造の教育へ 森川林 20100420 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ふへほま (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ふへほま○」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード)
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 
コメント1~10件
漢字の書き取り 森川林
 小学生は書き順を唱えて覚える下村式が普及しているそうです。 11:21
記事 5600番
【重要】在籍生 森川林
各種検定リストを追加しました。 暗唱検定 https 11/3
記事 5599番
音声をテキスト 森川林
ICレコーダーで文章を書く人のためにアドバイスすると、 u 11/1
記事 5596番
勉強なんて、誰 森川林
四行詩という新しいジャンル。 何か考えたいことがあって、文 10/31
記事 5591番
10月から読解 森川林
読解検定は、生徒の書いた解説に対して、もっと詳しいコメントを 10/31
記事 5592番
2026年10 森川林
「アオキ差すトド」って覚えやすい(笑)。変だけど。 10/31
記事 5593番
読解力、思考力 森川林
言葉の森は、作文というマイナーマーケットから、国語というより 10/31
記事 5594番
音声をテキスト 森川林
自分の場合、テキスト温泉は、nottaと同じかそれ以上の性能 10/31
記事 5596番
作文、読書中心 森川林
印刷については次のようにされるといいと思います。 問題文の 10/26
記事 5590番
作文、読書中心 NU
先生ありがとうございます。 会場検定はなくなったとのこと、 10/26
記事 5590番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
なぜ作文が大事 森川林
人に教わったものは残らない。 自分が考えたものは残る。 11/5
森川林日記
推薦図書リスト 森川林
推薦図書リストに「佐賀のがばいばあちゃん」を追加しました。 11/2
読書の森
Re: 万年筆 森川林
SMART-CLIP スマートクリップ (パイロット PIL 11/1
森川林日記
帰り道 森川林
 夕方、日限山から野庭団地に上り、  坂道を下って港南台に 11/1
森川林日記
万年筆 森川林
 ふと昔を思い出して、パイロットの万年筆を買った。(PILO 10/30
森川林日記
Re: 題名( 森川林
届いているメールアドレスをご連絡ください。こちらで消去いたし 10/28
森の広場
登録解除 スギモト
【承認待ち】 10/27
森の広場
メールまたはお 森川林
メール登録の解除は、届いているメールアドレスをお知らせくださ 10/27
森の広場
Re: 題名( 森川林
登録解除しました。 お手数をおかけしました。 10/27
森の広場
登録解除はお名 森川林
登録解除はお名前かメールアドレスをご連絡ください。 > 10/27
森の広場

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン