ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1151番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
作文の勉強がなぜ大切か as/1151.html
森川林 2011/01/29 12:36 


 学力には、大きく分けて理解力と表現力があります。

 現在の受験体制を中心とした勉強の中では、理解力の基礎となる記憶力が特に重視されがちです。それは記憶の再現という形の試験が、○と×をつけやすい単純な試験だからです。

 多くの受験生を短時間で採点するためには、答えが一意的に決まっている再現型の問題を出す方が能率が上がります。しかし、そのために子供たちは、記憶することや理解することが勉強の中心だと思ってしまうのです。

 しかし、これからは、理解力ばかりでなく、表現力が理解力以上にもっと重視されるようになります。

 記憶力や理解力が必要とされた社会は、同じ作業を正確に続けることが要求される工業型の社会でした。しかし、与えられた課題を与えられたとおりに正しく遂行する能力は、次第に人間ではなく機械やソフトウェアによって代替されるようになってきます。

 これからの社会では、与えられた仕事を決まったやり方で取り組む人よりも、新しい課題を自分で発見して創造的に解決する能力を持つ人が求められてきます。そこで、創造力の土台となる表現力を育てることがこれからの学力の中心になってくるのです。

 作文というのは、何もないところに自分の考えを創造していく勉強です。特に、言葉の森で行っている構成図をかきながら考えるという作文は、創造的に考える力を育てるのに役立ちます。



 今、目の前に置かれている勉強の状況を見るだけでなく、将来の社会によって求められる学力という観点から、子供たちの勉強の重点を考えていく必要があります。

 将来の学力として必要なものは、第一に自分の考えを創造的に表現するという意味での作文力、第二にその表現力の基礎となる読解力を育てるという意味での国語力、第三に創造性を数学的にも適用できるようにするという意味での数学力です。

 しかし、数学や英語は、学年が上がってからでも、取り組み方によって比較的短期間に成績を上げることはできますが、作文力や国語力は、子供のときからでないと得意にさせることはなかなかできません。だから、小学校1年生の楽しく勉強できる時期から作文の勉強を始めていくことが大事なのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 

記事 1150番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
暗唱は動きながらの方が頭によく入る as/1150.html
森川林 2011/01/28 19:15 


 ユダヤ民族は、聖書を暗唱するという勉強法で知られていますが、その暗唱の勉強するときにコツがあります。それは、体を前後に揺らしながら暗唱するのです。

 体を前後に揺らしながら暗唱した方が能率がよいということは、私の経験からもそういえると思います。

 暗唱するときに、じっと椅子に座ったまま静かにやっているよりも、部屋の中をぐるぐる歩き回りながら声を出した方が、ずっとスムーズに文章を覚えることができます。

 ですから、家庭で子供たちが暗唱の練習をするときに、お父さんやお母さんは、机の前に座って真面目に動かずに暗唱するなやり方ではなく、体を揺らしたり歩き回ったりしながら暗唱するやり方をすすめてあげるといいと思います。

 では、なぜ体を動かしながら暗唱した方が頭に入りやすいのでしょうか。



 話は変わりますが、生まれたばかりの子猫を自分では動けないような状態にして、人間が抱き抱えていろいろなものを見せるという心理学の実験が行われたことがあります。

 人間があちこちに運んでいろいろなものを見せるのですから、感覚器官ということだけに関して言えば、猫はそれらのものを見ているはずです。ところが、自分で動くという行動なしに、目だけで見たものは、その後猫が成長したときに視覚として認識できなかったようなのです。

 見るという感覚器官は、見ることを目的として育つのではなく、その猫が生きるという行動の手段として見ることによって初めて育つのだといえます。



 また、話は変わりますが、幼児期にテレビやCDやDVDによって絶えず言語の流れる環境にさらされた子は、言語能力が正常に成長しないようです。

 言語というものも、それ自体を目的として聞いたり読んだりするから能力が育つのではなく、自分が生きるという行動の手段として読んだり聞いたりすることによって初めて正しく発達するのです。



 こう考えると、体を動かしながら暗唱したほうがよいということも納得できます。

 動きながら暗唱することによって、暗唱が単に暗唱自体を目的としているのではなく、対話や討論のような自分が生きるという行動の手段として暗唱しているという身体感覚を持つことができるようになるからです。この身体の感覚が脳に働きかけるので、脳が自然に能率よく文章を覚えるようになるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習