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これから中学生になるみなさんに―春休み中に勉強法の本を読もう as/1164.html
森川林 2011/02/07 18:27 


 小学校から中学に上がると、勉強の仕方がかなり違ってきます。小学校までも、テストはありましたがそれほど大きな意味は持っていませんでした。中学生になると、テストと成績が大きな意味を持ってきます。そして、その成績をよくするのは本人の責任だと見なされます。

 だから、中学生になって、これまでと同じようにただ漠然と授業を受けているだけだったり、与えられた通信教材をこなしているだけだったりすると、やがて、勉強をしているはずなのに成績が上がらないという結果が出てきます。

 多くの生徒や保護者は、成績が上がらないと、塾に通えば何とかなるのではないかと考えますが、塾の授業も、学校の授業と本質的には変わりません。勉強というのは、自分の責任で、自分なりに工夫した方法でなければ力がつかないのです。

 そこで、これから中学生になるみなさんにおすすめするのは、3月の春休みまでに、中学生の勉強法に関する本をまとめて読み、勉強の方針を立てておくことです。生徒本人が読む前に、お父さんやお母さんも読んでおくといいと思います。中学生の勉強法に関する予備知識が両親にないと、学校や塾のペースに流されてしまうからです。子供の勉強にいちばん責任を負っているのは家庭だということを自覚しておく必要があります。

 中学生の勉強法に関する本は、書店には2、3冊しかないと思うので、インターネットの書店を利用するといいと思います。どんな分野でも、新しく何かを始めるときには、10冊をひとつの基準にして読みます。10冊読むと、その分野の全体像が確実につかめるようになります。

 勉強法の作戦を立てなかったために成績が伸び悩み、塾や家庭教師に頼るようになることを考えれば、最初の10冊の本代などは安い投資です。きれいに読めば、古本として引き取ってもらうこともできます。

 私が昔読んで参考になった「中学生の自宅学習法」という本は、今ではもう絶版ですが、もともと1,500円ぐらいだったものが、中古として2,500円で売られています。高校生向けの国語の参考書として定評のあった「国語1・2」という本は、当時1,000円ぐらいだったと思いますが、今では中古で15,000円です。; ̄ロ ̄)!!

 そして、この勉強法の本を読んだあと、家庭でどういう勉強をしていくかを決めます。学校の授業を聞いて、学校で出された宿題だけやっていくというのでは力はつきません。学校の宿題とは別に、自分なりに家庭での勉強の計画を立てておくことです。

 おおまかに言うと、国語については、読書と問題集読書で難しい文章を読む時間を毎日必ず確保することです。英語については、教科書を何度も音読し丸ごと暗唱できるようにしておくことです。数学については、少し難しい市販の問題集を1冊用意し(学校でそういう問題集が出ればそれでもかまいませんが、学校の問題集は易しすぎることが多いので)その問題集を百パーセントできるようになるまで繰り返し解くことです。

 いずれも、冊子となっているものの方がよいのは、その1冊を繰り返し使うことができるからです。学校や塾や通信の教材で、1枚のプリントで渡されたり薄い冊子で渡されたりするものは、保管しにくいので、結局一度解いておしまいという形になりやすく有効な活用ができません。

 中学の国語の試験では、文法の問題がかなり出ます。文法の勉強は、練習量が伴わないことが多いので、国語のよくできる子でも成績が悪くなることがあります。試験の前に、文法の問題集を繰り返し解いておく必要があります。しかし、国語の文法の問題は、高校入試にも大学入試にも出ないので、成績が悪くても気にすることはありません。

 中学生になってから勉強のよくできる子は、例外なく家庭での学習をきちんと行っています。くれぐれも、漠然と学校の授業を聞いて宿題をこなすだけという勉強スタイルにならないように、春休み中に勉強の基本方針を立てておきましょう。

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高校入試の作文試験 合格体験記 as/1163.html
森川林 2011/02/07 03:49 
 高校入試の作文試験に合格したO君が体験記を書いてくれたので紹介します。

 これから作文試験を受ける人は、次の点を参考にしてください。まず第一は、過去問をもとにして自分で書いた作文を繰り返し読んでおくことです。第二は、受ける学校に関連した本を読んでおくことです。(大学入試なら受験する学部に関連した本、高校入試や中学入試なら学問や人生に関する本)

 これから少子化が進むと、受験の形態も次第に、時間をかけてじっくり評価する小論文や面接が中心になってきます。普段から本を読んだり文章を書いたりする習慣を持つことが大切です。



合格体験記  中3 渓翡翠 (名前はペンネームです)

 第一志望の高校に合格した。

 しかも、難しい前期選抜でだ。

 他人に自慢できるような内申点があったわけでもないのに、なぜだろうか? やっぱり、作文がよかったのだろうか!?

 私が受けた試験の内容は、午前中に作文試験、午後に面接試験だった。

 この、高校に行って最初に始まった作文試験。普通の人なら、かなり緊張してしまって、なかなかいい文章を書くのは難しいと思う。しかし私は、事前に作文試験の過去問題をゲットし、練習していて、言葉の森の先生に添削して貰ってかなり自信をつけ、しかもその作文を持っていって、それを読みながらシミュレーションしていたので、まったくといって良いほど緊張しなかった。試験官の、「はじめ」という声を聞いて、「アー始まっちゃったな、よしがんばろうっと」という具合である。

 しかし。一生が決まるといっても過言ではない高校入試は、甘くはなかった。作文用紙を見て私は愕然とした。

 なぜか。驚いた点は簡単に言って2つあった。

 1つめ。時数制限があり、800字しか書けなかった。800字くらいだと、逆に喜ぶ人もいるかもしれない。「やった!! 僕作文苦手だけど、800字くらいなら何とかなるかも!!」というふうにである。しかし、私は違った。普段から言葉の森で1200次以上の作文を書き、その時数に慣れっこになってしまっていた私は、かなり困った。過去問で練習した時も、「まぁ、時数制限なんてないだろうから、書けるだけ書きまくってやる」と考えて、1200字くらいの文しか書いていなかった。そのせいで、考えや書きたいことを短くまとめるのが大変だった。実際、書きたいことが、かなり書けなかった。それでも、言葉の森で使う要約の技術なんかを駆使して、何とか800字に収めることが出来た。

 2つめ。作文のテーマが、過去のものと大きく違っていた。私の受けた学校は商船の学校で、作文試験のテーマも「船員として広がる私の夢」だとか、「君にとっての船」といった、「自分の夢や考え」を強調しやすいものだったのだ。だが、私が受けた作文試験のテーマは「船・自動車・鉄道・飛行機・世界・環境、これらの言葉を使ってあなたの意見を書きなさい」。正直、どんなことを書けばいいか分からなかった。自分の考え、というよりもいろんなデータを重視する試験内容だからだ。でも、よいことがあった。言葉の森の先生に、「出来るだけたくさん、船の話や本を読め」といわれて、そのとおりにしていたので、読んだ本のデータなどを基にして、データとともに自分の考えをうまく書くことが出来た。言葉の森でいろんな練習をつんでいたおかげで、急に変わった試験内容と環境にも対応できたのである。

 かくして、私は合格した。

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