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小学校5、6年生の勉強の仕方―考える力を高める両親との対話 as/1180.html
森川林 2011/02/25 15:28 


■言葉の森では、どういう勉強をするか

・作文の字数は500字から1200字です。

・題名だけの課題よりも、感想文の課題の方が多くなります。

・作文の課題は、事実を中心とした生活作文から、全体の構成を重視した説明文になります。例えば、「がんばったこと」というような題名であっても、小学校4年生までは、がんばった事実を書くことが中心になります。小学校5年生からは、がんばるということは人間にとってどういう意味があるかという主題を先に考え、その主題に合わせた実例を探すという書き方になります。しかし、この書き方が確実にできるようになるのは中学生以降です。小学校5、6年生では、説明文意見文の形に慣れるという学習をします。

・感想文の課題となる長文は、中学入試の国語の説明文の難しい文章に相当します。ですから、子供が先生の説明やヒントなしに自力でその感想文を読みこなすことはまずできません。そのために、事前の予習と取材が必要になります。毎週の授業を受ける際に、事前に長文を読んでおき、似た例を自分で探すとともに、家族に取材して補強しておくことが大切です。

・小学校5、6年生は、小学校3、4年生のころよりも作文を書くことが負担になります。それは、課題が難しくなることもありますが、それ以上に子供の中に考えて書こうとする力が育ってくるからです。この考えて書く力を育てるのは、考える読書と考える対話です。作文の勉強と並行して、読書と対話を進めていくことが更に必要になってくるのです。



■小学校5、6年生の勉強の仕方

 小学校5、6年生は、中学受験の勉強との兼ね合いが重要になってきます。このことは、あとで述べます。

 中学受験をしない子の場合(小中高一貫校に通っている場合、公立中学に進む場合など)は、また別の問題が出てきます。それは、小学校高学年になると、どの学校も作文指導が少なくなるということです。その理由は、高学年の作文指導を日常的に行うことが難しくなるからです。小学校高学年以上の作文指導は、現在の教育体制のもとでは教える先生の負担が大きすぎます。

 しかし、子供はそのような事情を知りません。学校で作文の勉強をあまりしなくなるので、どうして自分が言葉の森で作文の勉強をするのかということに疑問を持つようになるのです。しかも、作文の学習はほとんどの高学年の子供にとって負担の大きい勉強です。小学校高学年で作文を書くことが好きだという子は、国語力がきわめて高いごく少数の子だけです。

 課題が難しくなる、考える作文を書くための語彙がまだ育っていないので書くことが苦手になる、そして、学校で作文の勉強を生かす機会がなくなる、更に、同学年の友達の多くは塾でもっと勉強らしいことをしているのに自分が作文に時間を取られている、というさまざまな理由で、小学校高学年の子は作文の勉強を続けにくくなるのです。

 ここで大事なのは、親の説得です。しかし、説得をするにも、子供がある程度作文を書くことに自信を持っていないと、子供を納得させることは難しくなります。そのためにも、小学校低学年から、音読、暗唱、読書、対話などの毎日の家庭学習によって、読書と作文が得意だというレベルまで持っていく必要があるのです。

 子供が作文の勉強をやめたくなったときには、親が、これからの学力は、自分の力で読んだり書いたりすることで、それは大きくなればなるほどそうなってくるということを説明してあげることが必要になります。わかりやすい例として、高校入試でも、大学入試でも、会社に入るときの試験でも、また、会社に入ったあとの仕事でも、説得力のある文章を楽に書く力があるとそれだけで大きな差がつくということを説明するとよいと思います。一度そういう説得を受けて、自分なりに納得して作文を書く勉強を続けると決めた子は、長期間その意欲を持続させていきます。

 小学校高学年というのは、理屈がわかる時期ですから、理論と裏づけがはっきりしている話をすると意外によく理解できるのです。しかし、この説得で大事なことは、親の人生観も問われるということです。親が自分なりに確信を持っていることを自分の生き方に結び付けて話すことができれば、どの子もその話を傾聴します。しかし、親がわかりやすい損得や賞罰の利害的なことだけで子供を説得しようとすると、子供はその根の浅さにかえって反発します。親が子供に言うことを聞かせられないのは、親が子供から尊敬されていないからで、それは親が気迫のある生き方をしていないからです。小学校高学年の子供を説得するためには、大人を説得するのと同じぐらいの気合いが必要なのです。



 さて、次は、中学受験で作文の試験が特にない子の場合です。国語で記述式の問題が多いというだけの子も同じです。作文の試験というのは、少なくとも400字以上のまとまりのある文章を書く試験です。50字、100字、150字程度の文章を書く試験は、作文の試験ではなく記述の試験です。

 記述式の試験に対する勉強の対策は次のようになります。第一は、指定の字数の感覚に慣れることです。第二は、すばやく一挙に書くスピードを身につけることです。第三は、できるだけ論点を対比する形で書くということです。一般に、一文の平均的な長さは40-50字です。ですから、150字の記述という指定があった場合は、その記述は3-4文で構成されるという見当をつけます。そして、150字の枠があれば、その枠ぎりぎりいっぱいまで書くようにします。文章を書く際は、途中で考えたり、消しゴム使ったり、読み返したりせず、頭の中で文を組み立てたら一気に書くようにします。また、書く内容は、単に「Aだ」という書き方ではなく、「BではなくAだ」「確かにBもわかるが、しかしAだ」というように論点を対比させるとめりはりのあるまとめ方になります。記述式の問題は、長文を読んで親が問題を出しそれを子供が書くという形で、字数とスピードに慣れることを目標にして進めていきます。

 入試の国語に記述式の問題がそれほどなく、主に選択式の問題だという場合は、選択式の問題を解くコツを勉強します。方法は、志望校の過去問の国語の問題を解いてみて、その結果の○×をすべて理詰めで親が説明してあげます。親が説明しきれない問題は、もともとできなくてもよい問題というふうに割り切ります。選択式の問題は、勘で選ぶのではなく、すべて明確な理屈で選ぶことが大事です。そのために、問題文は、よく理解できたところを中心に傍線を引きながら読み、設問の選択肢についても、どこを基準にして○や×にしたかということがわかるように傍線を引いておきます。この、問題の解答結果を分析する勉強は、親も一緒に参加して1-2時間かかりますが、一回でもこのやり方の勉強をしておくと、そのあと国語の記述式のテストの成績はぐんと上がります。しかし、点数が上がるのは、その子のもともと持っている読む力までです。

 読む力をつける勉強は、入試の問題集の問題文を繰り返し読むことです。問題を解くような勉強は読む勉強の何倍もの時間がかかるので、かえって国語力がつきません。問題文を解かずに読むという単純な勉強が最も力がつくのです。難関校の国語の問題の中には、かなり長い文章を読ませるものがあります。この場合に必要なのは速読力ですが、速読力は速読の勉強では身につきません。小学校中学年のころまでの多読の勉強が速読の基礎となります。また、物語文の読解力も、小学校中学年のころまでのやさしい物語の多読によって身につきます。小学校高学年になると、今さら多読をする時間的余裕はなくなりますから、せめて問題集の問題文を確実に読むということで国語力をつけていくとよいと思います。

 以上に述べた国語の勉強法に、塾は必要ありません。むしろ、塾は、国語の問題を解かせることに時間をかけたり、また肝心の過去問を最後までやらせないでおくなど、国語の勉強に関してはマイナスの面があります。国語の勉強に関しては、家庭での学習を優先させ、決して塾に任せるような勉強のスタイルにしないことが大事です。

 入試に作文の試験がない場合、小学校6年生になると、言葉の森と塾の勉強が時間的に両立しなくなる時期が出てきます。塾の勉強スタイルにもよりますが、6年生の夏休みごろから、又は6年生の冬休みごろから時間的に言葉の森の作文の勉強が続けられなくなるということが出てきます。そのときは、遠慮なく言葉の森を休んで、中学入試が終わってからまた再開してください。もちろん、中学入試の受験日まで休まずに言葉の森の作文の勉強を続けて、最難関校に合格するという子もいます。これは、親が子供の勉強の様子を見ながら、柔軟に判断していくことになります。

 ただし、受験勉強で大事なことは、親が受験の合格を最大の目的にしないということです。これは、中学入試に限らず、高校入試でも、大学入試でも言えることです。入試に合格することを最大の目的にしてしまう子は、入学後に学力が伸びません。学力が伸びる子は、勉強の目的をもっと大きなものにしている子です。自分が実力をつけて将来立派な社会人になり、社会に貢献する人間になることが本当の勉強の目的です。その目的のひとつの手段として受験の合格があるということです。大きな視野で勉強の目的を決められる子は、小さな視野で受験の勝ち負けだけに関心を向ける子よりも、将来ずっと大きな仕事をすることができるようになるのです。



 最後に、中学受験に作文の試験がある子の場合です。

 志望校の中学に作文の試験がある場合、作文試験に対応するための受験コースは、試験日の5ヶ月前から始められます。この受験コースの内容は、志望校の過去問に合わせた課題の作文を書くというものです。書き方のパターンは、普段の作文の勉強でやっているものと同じですから、普段の作文がしっかり書けていれば、それが受験のための勉強にそのままつながっています。

 受験コースの学習の場合は、普段の勉強以上に事前の準備が必要になってきます。事前の準備とは、自分なりにその長文を読んで似た話を考え、両親に取材しておくことです。両親への取材がなぜ大切かというと、受験コースの課題のような難しいテーマを両親と対話することによって、どのような課題にも応用できる身近な実例やものの考え方が身につくからです。

 特に感想の豊かさは、大人との対話によって身につきます。感想が豊かでない子は、物事を、「おもしろかった」「つまらなかった」という単純なところでまとめてしまいがちです。大人との対話の多い子は、この感想をもっと工夫して書けるようになります。また、子供は、意見を述べる場合でも、一本調子でよいか悪いかを考えがちです。しかし、ある意見について親と対話をすると、世の中にはもっと微妙な例外があるのだということがわかってきます。言葉の森では、自分の意見と反対の立場にも理解を示して書くことを「反対意見への理解」と呼んでいますが、両親と対話をすると、この「反対意見への理解」がスムーズに書けるようになるのです。

 普段の作文の勉強でも字数の目標がありますが、受験コースの場合は、これの時間の制限も加わります。指定の字数までできるだけ早く書き上げる力をつけていくことが勉強の中心になります。早く書くためには、途中で考えたり、消しゴムで消して書き直したり、書いたところを読み返したりしないことが大切です。これは、習慣によって身につくものですから、普段の作文の勉強でも、書く前に全体の流れを考えておくという習慣をつけていくことが大事です。

 作文の実力というものは、なかなか変わりません。受験が間近になると、どの子も実力をどんどんつけていきますが、それでももとの力の差はなかなか埋まりません。もとの実力は、小学校中学年までの読書力によって支えられています。高学年になると、どうしても勉強や日々の行事に追われて読書の時間を確保できなくなりがちですが、読書は小学校生活の最優先課題と位置づけて取り組んでいきましょう。

 受験コースで勉強すると、その練習中に書いた自分らしい実例、自分らしい表現、自分らしい意見などのストックがたまってきます。作文試験に対応するための最良の参考書は、この自分が書いた文章です。さまざまなテーマで最低10本の作文を書いておくと、その中に、受験の作文に使えるような材料がそろいます。受験のときは、その材料を武器にして、テーマに合わせて臨機応変に書くという形になります。

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記事 1179番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/29
小学校3、4年生の勉強の仕方―作文力と読書力が最も伸びる時期 as/1179.html
森川林 2011/02/24 14:22 


■言葉の森では、どういう勉強をするか

・作文の字数は、300字から800字です。

・毎週作文に書く題名が決まっています。その題名に合わせて書くことを準備してくることが大切です。

・月に1回感想文の課題があります。この場合も、課題の長文に合わせて似た話を準備してくることが大切です。

最初のうちは、どの子も、自由な題名の方が書きやすいと言います。しかし、課題作文に慣れてくると、次第に課題に合わせて準備することが勉強の目標になり、課題作文も楽に書けるようになります。

・小学校3、4年生は、読書も作文もいちばんのびのびと進む時期です。楽しい作文をたっぷり書き、好きな本を心ゆくまで読むことを目標にしていきましょう。

・小学校3、4年生の時期は、子供の心の中にも、より上手に書きたいという気持ちが出てきます。しかし、親が、ほかの子の上手な作文と比較して競争をあおるとかえって逆効果になります。親は自分の子供の作文のよいところだけを見て、その内容をそのまま認めてあげることが大切です。



■小学校3、4年生の勉強の仕方

 小学校3、4年生は、読書も作文もいちばんはかどる時期です。この時期の作文は、小学生のころのよさが最もはっきり出たものになります。小学生時代の記念の作文を書いているというつもりで取り組んでいきましょう。

 しかし、たまにごくわずかですが、この3、4年生の最も楽しく作文を書ける時期に、書くことが負担になったり、塾との時間的な両立ができなかったりすることで、作文の勉強を休んでしまう子がいます。

 小学校3、4年生で書くことが負担になる理由は二つあります。ひとつは、文章を読む力がまだ不十分で、作文に書く言葉を自由に使えないからです。ですから、この対策のためには、音読、暗唱、読書、対話によって、作文に使える日本語の量を自然に増やしていくことです。語彙を増やすというのは、毎日の家庭生活の中で気長にやっていくしかありません。

 書くことが負担になるもうひとつの理由は、作文を書いたあと、注意されたり比較されたりすることがあるからです。読む力をつける勉強を気長に続けていくためにも、子供の作文はよいところを褒め続けていくことが大切です。注意したり叱ったりして上手になる子はひとりもいません。作文も読書も、いつも温かい目で見守りながら、その一方で読む力をつける自習を丹念に続けていくことです。

 塾との時間の両立ができずに作文の勉強を休んでしまう子については、残念というほかありません。小学校3、4年生での塾での勉強は全く無意味です。子供に考える力がついてくるのは、小学校5年生からで、このころから学校の勉強のどの教科も考える要素が出てきます。

 しかし、5年生以降の考える勉強は、小学校3、4年生の勉強の延長にあるのではありません。小学校3、4年生の勉強がいくら進んでいても、それは小学校5、6年生での考える勉強の先取りをしたことにはなりません。考える勉強は、考える力が育っていなければできないのです。

 例えば、小学校6年生の作文の課題で、「○○は人間にとって……である」と考える練習があります。この練習は、「一般化の主題」と言って、身近なことも一般化して考える練習です。例えば、「友達とは人間にとって」「家族とは人間にとって」「朝ご飯とは人間にとって」などと考える練習です。内容的に優れたものを書く必要はありません。しかし、この「人間にとって」という考え方ができるかどうかは、知的な能力よりも年齢的な能力です。小学校3、4年生の子がどれだけ優秀であっても、この6年生で勉強する「一般化の主題」を先取りすることはできません。また、形だけできるようにしても意味がないのです。

 しかし、小学校5、6年生になって考える力をつける土台となる学習は、小学校3、4年生のときから進めていく必要があります。それが、小学校3、4年生になりに考える力です。その考える力とは、日本語を豊かに使える力です。

 小学校3、4年生に勉強的なことをしすぎると、問題集を解くような勉強が中心になり、その結果、考える力をつけるために最も必要な読書や対話の時間が削られてしまいます。特に、夜間の習い事に行かせるような勉強は最も弊害があります。どのように有名な塾であっても、小学校3、4年生の勉強は、しなくてもよいようなことを時間をかけてやっているだけです。その外見だけの勉強のために夜遅くまで塾に行くと、その結果、家庭で本を読んだり親と対話をしたりする時間がなくなります。塾によっては、家に帰ってまでやる宿題を出すところがあります。その宿題も、やはり問題集を解くようなものであれば、本当の学力はますますつきません。

 塾によっては、入試に合格した子が、小学校の低中学年から塾に通っていたということを宣伝する場合がありますが、それは低中学年から通っていたからではなく、低中学年から通っていたにもかかわらず、家庭での日本語生活が充実していたから高学年の勉強もやりとげることができたということなのです。塾のペースに合わせて、小学校の低中学年から塾的な勉強をしている子は、小学校高学年になるとかえって学力が頭打ちになります。低中学年は、学力の根を育てる時期です。点数として目につきやすい枝や花の部分に力を入れてしまうと、かえって肝心の時期に大きな花を咲かせられなくなるのです。そして、根を育てる勉強とは、家庭での読書と対話を中心にした日本語を豊かに育てる生活習慣なのです。

 小学校3、4年生は、親との対話が最も弾む時期です。この時期は、作文や感想文の課題も、子供の経験だけではものたりないので、親が似た例をいくつも話してあげることができます。親の話した内容は、必ずしもそのまま作文に生かされるわけではありません。せっかく親がいい話をしたのに、子供が作文の中ではその話をほんのわずかしか書いていないということはよくあります。しかし、親が話した内容は、子供にとっては感情を伴って吸収しているものですから、読書で得た知識よりもずっと深く子供の頭脳に定着しているのです。

 この対話で重要なことは、親自身も対話を楽しむということです。子供の頭脳は、楽しい雰囲気でいるときに最も活性化します。楽しい対話でありながら、親は、その内容を少し難しい言葉を使って、少し複雑な文で、少し難しい内容を盛り込みながら話していきます。

 子供の作文を見るときの対話も同じです。よく子供の作文を見て、すぐに欠点を注意したり直したりする人がいますが、それは禁物です。欠点は、読書や対話の中で自然に直るだけの力がついてくることによって直っていくのです。作文を直接直すことを続けていると、子供は次第に作文を見せなくなります。また、作文を書くときも、勉強のような感覚でしぶしぶ書くようになります。それらはすべて、親の接し方に問題があります。子供の作文を見るときも、基本は楽しく対話をする材料として見ていくということです。

 作文を書く前にも対話をし、書いた作文が返ってきてからも対話をして、作文と、生活と、日本語力の向上とが、ひとつにつながるような勉強の仕方をしていくことが小学校中学年の勉強の理想です。そのためのポイントは、楽しく明るくということと、読書と対話を中心にということです。そして、対話に使う語彙をその子供にとって興味が持てる範囲で、少しずつ高度にしていくことなのです。

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小学校1、2年生の勉強の仕方―家庭で豊かな日本語を身につける as/1178.html
森川林 2011/02/23 13:22 


■言葉の森では、どういう勉強をするか

・作文の字数は100字から400字です。

・自由な題名ですので、毎週あった出来事の中から作文に書くことを見つけて書きます。

・毎週楽しく作文を書く習慣をつけていきます。

・正しく書くことも目標のひとつですが、注意したこと
がすぐに直らなくても焦らずに気長に見ていきます。


・欠点を直すのではなく、まず書いたことを認めて、家族での楽しい話題として取り上げていくようにします。



■小学校1、2年生の勉強の仕方

 小学校低学年のころは、楽しく毎日同じことを続けるという習慣をつける時期です。

 いろいろな教材・教具を利用して目新しいことを次々と行っても力はつきません。

 例えば、通信教材のドリルをしたり、CDを聞かせたり、いろいろな習い事に行かせたりするのは、あまった時間に余禄としてやらせる分には問題ありませんが、中心はあくまでも毎日家庭で同じようにやっていく学習、例えば、音読、暗唱、読書、対話などです。

 なぜかというと、教材を利用した学習やどこかに通って行う習い事は、その教材や習い事をやめれば、もう続かないからです。子供の学力は、週に何回かの学習や、数ヶ月の継続でつくものではありません。何年も毎日同じことをやることによって本当の実力がついてきます。毎日同じことを続けるためには、特定の教材に頼らずに家庭で行える単純な学習を続けていくことが大切です。それが、音読、暗唱、読書、対話です。

 単純な学習は、子供が飽きるので続けさせにくいと考える人もいると思います。しかし、ここで、子供が飽きないように目新しい教材を次から次へとこなすのでは力はつきません。低学年の毎日の学習は、勉強というよりもしつけと考えていくとよいと思います。朝起きたらあいさつをする、ご飯の前に顔を洗う、食事のあとに歯を磨くなどということと同じしつけとして、毎日同じように音読、暗唱、読書、対話をしていくのです。

 そのためには、その学習をしたからといって特別な褒美を出す必要はありません。通信教材の中には、勉強すると褒美が出るような仕組みで子供の意欲を引き出す工夫をしているものがあります。しかし、褒美によって勉強するという発想では、しつけはできません。毎日の学習を、生活のルールとして当然のこととして行っていくことによって、子供が自立して勉強する力が育っていくのです。

 褒美を出してやらせないことと同じように大事なことは、あくまでも楽しく続けるということです。注意したり叱ったりしてやらせるというのは、褒美でやらせるのと同じく、子供の自主性を損ないます。しかし、どの子にも個性があり、どの親にも個性があるように、一律のやり方でだれにでもできる万能な方法というのはありません。すべて、お母さんやお父さんが毎日の試行錯誤の中で少しずつ、その子に合ったやり方を工夫していくことです。

 ただし、低学年の目標は簡単です。ひとことで言えば、楽しく続けさせるというだけです。この目標をしっかり押さえて、できるだけ叱ったり注意したりしないことと、安易に休んだり中止したりしないことを守っていけば、だんだんと家庭学習のコツがつかめてきます。

 小学校1、2年生のころに家庭学習の習慣がつけば、それはそのまま小学校中高学年での勉強につなげていくことができます。小学校低学年のころに、親が家庭での毎日の学習習慣をうまくつけることができないと、中高学年になったときに塾などの外部の教育機関に頼るようになります。塾を利用することはよいのですが、塾がないと勉強ができないとか、塾でしか勉強できないというようになっては本末転倒です。家庭での学習が中心で、塾や予備校は補助的に利用するという形でやっていくのが理想的な勉強の姿です。なぜかというと、塾や予備校はどれほど優れた先生がいても、一人ひとりの子供の特性に合った指導はできないので、どうしても生徒集団全体に向けた一般的な勉強をさせるしかないからです。この塾の勉強をそのまま真に受けると、無駄の多い不必要な勉強までもしなければならなくなり、勉強以外の時間がどんどん少なくなっていきます。そして、勉強の時間が長すぎる小学校生活を送った子の多くは、勉強に対するマイナス感情からなかなか抜け出せず、自分から進んで勉強するという姿勢になるのが遅れるのです。

 さて、小学校1、2年生は、親の言うことを素直に聞く時期です。この時期に既に親の言うことを素直に聞けないというのは、親のそれまでの育て方に問題があります。しかし、これも、万人に共通な特効薬はありません。親が試行錯誤の中で、よりよい親子関係を作っていくように日々工夫していかなければなりません。

 小学校低学年のころの子供が、親の言うことを素直に聞くということから、実は大きな問題が生じることがあります。それは、親が、子供にとっては苦しい勉強をさせすぎる場合があることです。子供は内心嫌だと思っていても、親にさからうことができません。それで、親の指示に応える形で苦痛の大きい勉強に耐えていることがあります。これが、子供の将来の勉強嫌いのもとになることも多いのです。

 また、苦しい気持ちで勉強したことは、そのときは勉強の成果として残っているように見えますが、その知識が失われることもまた早いのです。小学校低学年では、勉強をすれば、その分の成績は必ず上がります。だから、親はそのまま勉強させればどこまでも成績がよくなるように思いがちです。それが無理強いの勉強のもとになるのです。しかし、このようにして無理に身につけたことは、時間がたつと消えてしまうことが多くなります。

 大人でも、自分の子供時代の記憶をたどると、先生や友達と仲よく楽しく生活していた時期のことはよく覚えていますが、先生や友達と相性が悪くて学校生活があまり面白くなかった時期のことはほとんど覚えていません。勉強でも同じです。苦しい思いをして勉強しても、その勉強は記憶から抜けてしまうことが早くなるのです。

 また、もっと大事なことは、勉強というのは、本人が本気で取り組み始めたときに、それまでの何十倍もの吸収力を発揮するものだということです。小学校低学年のころに自覚も意欲もなく身につけたことがどれほど多いように見えても、それらは、その後、子供が中学生や高校生になって自覚して勉強に取り組むようになったときに、簡単に逆転されてしまうのです。

 だから、低学年の勉強で大事なことは、決して厳しく叱るような形でやらないということです。勉強というよりも、親子で対話を楽しむような感覚で取り組んでいくことが大切です。勉強が終わって、子供が、「ああ、面白かった」と思えるような勉強をすることが理想です。

 小学校低学年の学力で最も大切なものは何かというと、日本語を豊かにすることに尽きます。低学年のときに、日本語を豊かにしておけば、そのほかの勉強はやる気になったときにいつでも伸ばすことができます。

 しかし、日本語を豊かにする勉強は、国語のドリルのようなものではできません。日本語の力は、日本語を豊かに交わす生活の中で身につきます。ですから、小学校低学年の日本語の勉強は、音読、暗唱、読書、対話などになるのです。

 この中で、対話の重要性は意外と見落とされがちです。言葉というものは、そのときの感情と結びついて吸収されます。例えば、何かのことわざを覚える場合でも、ことわざ集やことわざの問題集で覚えるのと、対話の中で覚えるのとどちらが感情豊かに受け止められるかと言えば、対話の中でそのことわざを聞いたときです。読書というものも、ストーリーの臨場感がある場合は、使われている言葉を感情豊かに吸収する方法になります。だから、国語の問題集をやっている子よりも、ただ本を読んでいる子の方が国語力は育つのです。

 対話は、読書以上に子供の感情に働きかけます。特に、小学校低学年のころは、親と交わす楽しい会話が、読書の何倍もの効果を生み出します。

 このときも対話の基本は、楽しい話を明るく話すということです。しかし、単に明るく楽しいだけでは効果がありません。親が、意識的に、やや難しい内容を、やや難しい言葉を使って、やや複雑な文で話すということが大事です。その子にとって興味の持てる内容を、面白おかしく、やや難しく話すということは、その子と一緒に暮らしている親でなければなかなかできません。しかし、この対話の仕方に慣れてくると、特別の勉強などしなくても、いつでもどこでも、勉強以上に効果のある日本語の学習ができるようになるのです。

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子育て(117) 小学校低学年(79) 

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1月の森リン大賞(中3の部) as/1177.html
森川林 2011/02/22 15:42 





1月の森リン大賞(中3の部40人中)

国際的視野
だるまー

 ある一つの言語を喋っているとき、私たちはその言語の形成された文化に基づいて喋っている。日本という国でしか話されない「日本語」という言語を母国語とする者として日本文化を理解すると同時に、自国を国際的な目で客観的に見ながら生きていきたい。

 そのための第一の方法として、母国語を習得し母国をしっかりと理解しなくてはならない。

 文部科学省が発表した新しい小学校学習指導要領の中で、小学校5年生から英語の授業が必修となった。確かに国際語である英語を早い段階から身につけることも大事ではある。しかし何もそこまで急ぐこともないと思う。外国語を習い始める前にしっかりと国語(日本語)を身につけるべきだ。母国語を習得する前に外国語を習い始め、そのために母国語の勉強がおろそかになってしまったら本末転倒である。 

 例えば昨今のバイリンガルブームの影響でインターナショナルスクールや、やたらと英語だけが得意な帰国子女が人気な傾向にある。将来は海外で、もはやアメリカ人として生活していくのならそれでもよいが、日本を基点に生活していくとしたらそれでは困るだろう。日本人としての基礎的な日本語や自国に関する知識が欠落していることになってしまう。

 第二に、外国語を習得するときに言語だけではなくその国の慣習や歴史も同時に身につけるようにするべきだ。例えば英語を習得するにしても、「学校の勉強」としてだけでなく英語圏の文化も同時に理解していけばよいと思う。

 一般に、日本人は是非の意見をはっきりと言うことを回避しようとする。一方でアメリカ人には是非をはっきりと述べる性質があるといえる。この違いはそれぞれの言語の文法にも表れている。日本語では意見の是非が文末にくるので、本来は否定の意見を言おうと思っていても周囲の反応を窺ってとっさに肯定の意見に変えることが出来る。しかし英語の場合、文頭にイエスかノーかをつけてから意見を述べなくてはならないため意見を途中で変えることが出来ない。この文法上の違いが日本人とアメリカ人の意見の述べ方の違いを生んだ、と考えることもできるだろう。

 こうした言語面から自国と他国を比べ、違いを知ることもできる。しかし自国及び他国の言語と文化をそれぞれ知らなければこの比較も出来ない。例えば明治維新に貢献した歴史上の人物の多くが海外への留学を経験している。初代総理大臣となった伊藤博文もイギリスへ留学した。ロンドンで英語や礼儀作法を学ぶと同時に博物館、美術館に通い、海軍施設や工場などを見学して見聞を広めた。そのとき日本とイギリスの圧倒的な国力の差を目の当たりにした彼は、そこから開国論に転じることとなった。英語を習うと同時にイギリスの文化を体験したからこそ、当時の日本の現状と比べることが出来たのだ。

 確かに自国を文化の全く違う他国と比べるのではなく、自国の文化を他とは比べられない独自のものとして捉えることも大切だ。しかしそのために江戸時代の鎖国のようになってしまっても困る。ボーダレスな国際社会において、外国の良い点を取り入れていくことは必要だ。
「『文化』は言語の条件であり、同時に、その産物である」という言葉がある。一つの言語を習得すると同時にその産物である文化も習得することでより視野を広げていくことが大切だ。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1国際的視野だるまー891365641049597
2ポイ捨てなりし88116467707889
3うんtitled(^ω^#)ピキピキ85172387777889
4本当の豊かさちえのわ84127364546887
5豊かさの基準さえピ83137856566892
6自然にとるべき姿勢トウモロコシ81152848809297
7本当の豊かさAIRIOKA80109148769286
8合格体験記渓翡翠79113148918684
9僕の危機一髪談むさし7993852597884
10人に好かれるにはなゆか7881958667087


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坂田 20110222  
こんばんは。
現役プロライターの坂田です。

Amazonで文章悩み解決の
DVDも販売しているのですが
ブログ内容は
とても参考になりました。

また遊びにこさせていただきます!



森川林 20110223  
 はい、ありがとうございます。
 これからも遊びにおいでください。

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森リン(103) 子供たちの作文(59) 

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1月の森リン大賞(中2の部) as/1176.html
森川林 2011/02/21 12:12 





1月の森リン大賞(中2の部62人中)

自分らしさ
文鳥

 『自分らしさ』とは一体なんなのだろうか。もし、制服指定の学校に私服で行けばそれは自分らしさの表現ではなく、ルール違反になってしまう。だが、絵を描いた時に絶対に登場させる生き物がいたり、描き方にある癖があったりするということは、恐らく『自分らしさ』というものに部類されるのだろう。要は、『自分らしさ』というのは、状況で変化するものなのかもしれない。

 その場に合った振る舞いをすることは大切だ。もし、全校集会で前を向かずに後ろを向いて友達と話していたらそれは迷惑以外の何者でもないし、空気が悪くなる原因にもなる。話は聞いていなくても、とりあえずは前を向いて静かにしているのがその場に合った振る舞いと言える。また、少し豪華でなかなか行けないようなパーティー・・・例えば、結婚式に行ってご馳走を食べる時に、よく漫画にある表現だががっついて食べるのはいけない。あれは漫画だから笑えるのであって、現実だったら迷惑である。反対に、家族団欒の場・・・夕食の時に結婚式のような振る舞いで食べていたら楽しくないし、食事を楽しめない。裏表がある、と言ってしまえばそれまでだが内と外を使い分けていくのが大切である。

日本人は空気を読める民族であるということを本で読んだことがある。確かに、そんな感じはする。ドイツに行った時、ドイツ人は人が話しているところに平気で割り込んでいったり、真顔で「貴女小さいね」と私に言って私を怒らせたり、結構ずけずけと物を言っていた。日本人は、あまりそういう事はしない。失礼に値するからだ。また、パーティーに行ってもあまりはじけずに大人しくしていることの方が多い。一般に大人しい民族なのだろう。何かあってもそれが他人ならばあまり文句を言わない人の方が多い。日本人は、ある意味自分らしさを外ではあまり出さないのだろう。

 だが、自分らしさを出していくことは大切だ。昔話に『さるかに合戦』がある。サルに苛められたカニは、臼、栗、蜂を集めてそれぞれの特技を結集させてサルを改心させている。栗は、熱くなると飛び出る、蜂は針を使って、そして、臼は自らの重さを使ったのだ。また、この中では悪者であるサルでさえも、自分らしさである・・・あまり良い自分らしさとは言えないが・・・その知能の高さと木登りの上手さを使って柿を取った。この昔話では登場人物それぞれがそれぞれの『自分らしさ』を発揮して、物語を構成しているのだ。

 また、『桃太郎』でも、それぞれがそれぞれの特技を生かしている。犬は鬼を噛み、キジは突付き、サルは引っ掻いて鬼をやっつけている。これも、適材適所、自分達の『自分らしさ』を生かしているのだ。このように、日本の昔話には、このような『自分らしさ』を生かした勧善懲悪の物語が多い気がする。

 『自分らしさ』は沢山の所で必要とされている。マニュアル通りに働く忠実さや、作業の速さや上手さと同時に自分で考え、自分なりの答えを展開させて仕事を進めていくことができる・・・いわば、オリジナリティーが求められているのだ。発想力や物事を少し違った視点から見てみる力、そして、緊急事態にも速やかに、且つ冷静に対応出来る判断力や精神的な強さの根底には『自分らしさ』や、自分なりの信念がなければならないのだ。

 確かに、その場にあった行動をするのは大切である。だが、今、世界で通用するような働きを見せるには空気を読む能力と同時にオリジナリティーやアイデンティティが求められているのだろう。『何事もしない者だけが失敗もしない』という名言がある。反対にいえば、『何か行動をした者は失敗もする』ということである。沢山の経験の中で自分らしさを見つけていくべきだ。空気を読むことと『自分らしさ』を使い分けていくことが大切である。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1自分らしさ文鳥88155259738381
2真の豊かさとはさくら88143566718090
3全ての人が平等201系87126461758986
4産業革命後の機会サッカー87117958657796
5 豊かさひよこ86139557718893
6調和と誇示たけたけ85133356587684
7富と欲かまむ85138362657489
8NOポイ捨て。hikari84101961728580
9失敗と対策タケル84157958647384
10人間関係なまず大使83130451626586


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森リン(103) 子供たちの作文(59) 

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1月の森リン大賞(中1の部) as/1175.html
森川林 2011/02/20 12:38 





1月の森リン大賞(中1の部86人中)

外見と心地よさ
チョコボ

 産業革命後、機会は人々の生活を豊かにする打出の小槌の役目を果たすものだと思われてきた。そしてその進歩は人類の幸福につながるものとも信じられていたのである。今の都市空間の例を挙げよう。気楽に人と人とが接し合う泥臭い片隅がなくて、街のたたずまいも、周辺の人造湖も、よそいきの冷たい美しさで整いすぎている。あるがままの人間くささのどよみ、といったものがかけているのが原因なのである。私は、整った外観よりも、なじみやすいことのほうが大切だと思う。

 第一の理由は、なじみやすいところのほうが、落ち着いていられると思うからである。たとえば、私の友達はハムスターをかっている。そこに、暖かい布をきれいにしいているのだそうだが、1時間後には、自分の小さい家に持って入りくちゃくちゃにして、そのなかで寝ているそうだ。その友達がいうには、ハムスターは、汚くするほうが落ち着くらしい。だから、この間ためしに自分のいらなくなったシュシュをかごにいれてみたところ、じぶんの小屋にもってはいり、またまたぐしゃぐしゃにしていたのだそうだ。たしかに、私も机の上がすぐに汚くなる。(正確には、汚くする、なのだが)右には世界史のテキスト、その上に英語のノート、幾何のノートは左に、といった具合である。しかし、テキストを出しやすいからか、何なのか、ぐしゃぐしゃな机でも、なんとなく落ち着くのである。しかし、度を過ぎると、つみあげたテキストやノートのせいで、なだれが起きてしまうこともあるのだが(笑)

 第二の理由は、あまりにも整いすぎた環境であると、どこか、落ち着かないからである。例えば、学校でも、朝のきれいな教室は、なんとなくそわそわしてしまう。なぜなら、朝はみんなかばんをきちんといすの下においているし、机の上にはなにものっていないからである。放課後になると、紙くずが落ちていたり、かばんが放ってあったり、学校に持ってきてはいけない雑誌のアイドルの切り抜きがなぜか私の机の上においてあることもある。ひどいときは、先生にばれないようにと、IPodをホットボックスに隠している友達もいる(笑)普通に考えてみれば、絶対に勉強に適しているとはいえない環境なのに、そんな環境で放課後に友達と一緒にノートやテキストを広げながら考査の勉強すると案外はかどるものなのである。また、日本全体で考えると、ごみの多さも挙げられる。日本のごみ排出量は、データによると、5020万トンだそうだ。この豊かさなら、ごちゃごちゃになってしまうのがあたりまえだと考えてもよいのではないだろうか。

 たしかに、私のように、机をきれいにするのが1ヶ月に一回ぐらいであると、汚くて親に怒られたりプリントがなくなったりして、落ち着かなくなるかもしれない。しかし、「大事なのは健康らしい外見だけでなく、健康そのものである。」といった名言があるように、外見よりも、心地よいか悪いか、ということのほうが大切なのではないだろうか。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1外見と心地よさチョコボ89122967708983
2なじみやすい環境が一番きらり89122261758484
3世間と自分ヤヨイ88118962678583
4世間を作る人きぬこ88120558628096
5自分自身の主張 ~権威主義的はダメ!~あまぐり88157071667790
6ポイ捨ての代償はるかぜ87124062779496
7物の命と無駄BOY86107261658192
8社会は個人から成り立つリボーン86121466597584
9世間バービー86120353687487
10ごちゃごちゃの長所りす86116661677492


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1月の森リン大賞(小6の部) as/1174.html
森川林 2011/02/19 12:00 





1月の森リン大賞(小6の部120人中)

初心忘れるべからず
ブレイド

 幼い子供には、現実と空想の区別をすることは極めて難しい。そのため、どんなことでも現実だと思いすぎる傾向があるのではないか?大人からしたらそう思うこともあるかもしれない。だが、子供の頃のこの純粋な心がもつ考え方は、少しも間違っていることはない。この心があってこそ皆があたりまえに思っているような生活ができる。それはどのようなことかというと、例えば飛行機が都会の空を飛んでいる光景があるのは、ライト兄弟の発明のおかげだ。子供には「なぜ?」「どうして?」という心がある。その心が○○をしたい!!という心に、強い意志に変わるときは何かを作ったり、発明したりするだけの力が生まれるときかもしれない。

 子供の考え方の中には、すばらしい発見をする可能性をもつことがあるかもしれない力が備わっているとも考えられる。

 地動説を唱えたことで有名な、ガリレオ・ガリレイはそれまでとは違ったものを発表したため、世界の人を笑わせたり、反対に、カンカンに怒らせたりしてしまった。それまでは太陽が地球のまわりをまわっていて、さらにコロンブスが生まれるさらに昔は、地球の両端は滝になっていて、そこから水はこぼれ落ちると考えられていた。

 大人になればなるほど、物事を常識や理屈で考えて、それで物事を片付けてしまいがちである。あまりそれはいいこととは言えない。頭の中の「わからないこと」を一つ一つ解明していくことが大切だ。偉人の名前を沢山出すようだが、世界中の人が知っている、発明王エジソンも子供時代を「なぜなぜぼうや」と言われてすごした。エジソンは「ガリ勉派」ではない。「『ガリ勉派』の人は色々なことをただ知っているだけで、知識を使わない人のことを言う」とある本に書いてある。エジソンは何派かというと、おそらく「探究派」ではないだろうか。「探究派」の人は、役に立つことをしている。偉人にはこのような探究派が多いのかもしれない。

 僕のもっと幼い頃は、頭の中が「?」だらけだった。虹を滑ることはできるのか?サンタは一体どこから、どのようにして家の中に入ってくるのか?このようなことが僕にはとても不思議だった。

 学校で勉強したり、本を読んだりすることによって、少しずつ現実と、空想の境界線が見えるようになる。勉強する上で子供が本当に楽しいことは、先程述べたような境界線が見えるようになることだと思う。勉強をすればするほど、数々の謎が一つ、また一つと解き明かされていくからだ。男性が中学生で声変わりするようなもので、ほとんどの大人は疑問を持つ、幼い頃心の中に備わっていたものを段々忘れていってしまう。勉強すると、このような心を忘れてしまいがちなので少し寂しい気がする。「初心忘れるべからず」ということわざがある。この言葉は日ごろいつも忘れてはならない言葉だ。この言葉がことわざである意味を僕は改めて実感したような気がした。

 疑問とは世界を広げるための扉だと思う。これからも初心を忘れずにいようという気になった。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1初心忘れるべからずブレイド88124161708284
2テレビの良さ、悪さけん87142556658192
3常識的にならない方法まりす83124857556783
4お正月の生活けん道少年82123549769090
5衝撃的なイメージともじろう81116252759184
6読書かねめ8195251687693
7いいウソ元親81123349507286
8驚ける能力ミス・バニー8091752597392
9我が家のおせち料理ふっくー791228437910890
10きりかえスイッチピット791115437210089


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森リン(103) 子供たちの作文(59) 

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1月の森リン大賞(小1-小5) as/1173.html
森川林 2011/02/18 16:50 
 1月の清書をもとにした森リン大賞です。
 点数は自動採点ソフト森リンで集計したものです。
 学年ごとに無理のない字数を目標とするために、採点する字数の上限を決めています。(小1は200字まで、小2は400字まで、小3は600字まで、小4は800字まで、小5は1000字まで、小6以上は中高生もすべて1200字までとしています)




1月の森リン大賞(小1の部82人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1あたらしいボールはくし6021339445776
2かわいいうさぎきなこ6022543475283
3てっぱんやききみけ6033742435096
4ライオンキングながた6023342465090
5とんどのじゅんびルビー5950039435183
6じきゅうそう清良5929938444887
7ハンバーガーやさんきよれ5817238435374
8なわとびきゆけ5849037435086
9あたまがごちゃごちゃになったことあじさい5748449435280



1月の森リン大賞(小2の部128人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1タッチパネル、ポンポンとらたいがくん6644241496479
2ウィンタースクールでアリス6641542486292
3トモコレさわむ6660242476089
4世界にひとつだけの「イグアナがなる木」ハリーポッター65113338496987
5おばたりょく地の鳥みやま6551538436696
6スケート楽しいー大こうふんリリア6591639476179
7かげ遊びをやったことひいい6539142436092
8じごくのしゅくだいプート6556342445990
9小学校一年生の三学期(感)くあゆ6572142445692
10スキーりょこうじんか64101741476876



1月の森リン大賞(小3の部162人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1冬休みのスキーサファイア7364741628583
2温かい太陽アルセウス7266546586687
3いろいろな微生物子ねこ7192144536883
4体のポカポカ 心のポカポカりすっぴ7199447516886
5二通りの帰り道きゅうちゃん71136444496893
6あたたかくなりたい冬の朝もえちゃん7067051517184
7ハラハラするUNOきらり7068947516781
8白熱のバトルおゆな7056741496492
9Wiiスポーツのボーリングとほんもののボーリングりめい7083443576487
10ああ、気持ちがいいなトップスくん7059739556383



1月の森リン大賞(小4の部137人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1ワンちゃん・ダッシュダイヤモンド78860435410186
2ヤマト発進レオキング7885847659286
3休み時間の定番うっちー7898648648189
4害虫さわぎメゾピアノ77101443657595
5一年で一番大変な朝みゃお76130451557581
6楽しい中休み!レシラム7580243497986
7布団が恋しい朝ショコラ75121151497289
8九州うまいものベスト三めがね7454346678483
9帰ってきたら温かい?フックー74137941627883
10父といしょに行った小樽なっち74121844537784



1月の森リン大賞(小5の部135人中)

私の大切な家族
なむき

「はー、やっと出来た!」
大みそか、私の家ではおせち料理を作る事が毎年恒例になっている。筑前煮、鯉、海老、かずのこ豆、田作り、ひょう、ぜんまい、伊達巻、かまぼこ、栗きんとん。どれも縁起が良い食べ物ばかり。もちろん、全て母の手作りだ。私は母に、
「大変そうだね、手伝うよ。」
と声をかけた。
「ありがとう。」
「ねぇ、お母さん、どうして毎年おせち料理を作るの?」
「家族全員が、一年間健康で過ごせますようにっていう願いを込めて…かなぁ?大切な家族だから。」
 私が、家族って大切なんだと痛感したのは、父が「くも膜下出血」という病気にかかった時だった。突然の出来事だった。その頃私はまだ幼かったが、父が倒れた=死んでしまうにつながっていた。目隠しをして手術室に入る父に、
「お父さん、頑張って!」
と声をかけると
「瑞恵か?大丈夫だよ。頑張ってくるよ!」
私は涙が出るほど嬉しかった。父の手術は成功し、今は元気に仕事をしている。

 ことわざではないけれど、私は「家族を大切に」をいつも心がけている。それほど気にしなくても最近はそれが出来るようになってきた。世間では、自分の家族に危害を加えたり、殺したするという悲しい事件が多発している。私は、そうしたいと思う自分の心を押し殺さなければならないと思う。そんな事をしてしまうのは気持ちが分からないから。心と心が通じ合えばきっと家族の絆は深まると思う。そのためには、家族だんらんすること、よく話し合う事だと思う。
「家族を大切に」
「自分、そして世界中の人々を愛し続ける」
私はこの二つが大切だと思う。家族の絆を深めていけば、平和で戦争もなくおだやかな日本、世界になると思う。そのためにもまずは家族を大切にすることから始める事が大事だと思う。

 出来上がったおせち料理を、母と一緒に重箱に詰めた。我が家の分、おじいちゃんとおばあちゃんの家の分、おばちゃんの家の分。彩り良く、丁寧に…。最後にインゲンを添えて完成!その後はいつものように
「パッシャーン」
記念撮影。
「今年で十枚目だね!」
私と母は、顔を見合わせてニッコリした。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1私の大切な家族なむき8088444779484
2年末年始の過ごし方アルセウス80114843648184
3天才ソクラテスベースボール8099248617881
4タイミングが大事きくた80101552547090
5スキーヴォルデモート791177428310487
6スキーとお正月キバゴ☆79102539839781
7一しゅんのタイミングききほ79116547609486
8新年明けまして お正月の、ユーモア感みっくまっく79220338699281
9タイミングが全てトレジャーハンター79111751518481
10さよならプレハブ、こんにちは新校舎まーりん79179643567483


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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

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●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

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●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

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●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

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●中学受験国語対策
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●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

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●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
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●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
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