言葉の森のfacebook会員が五千名以上になりました。(6月30日現在5737名)
http://www.facebook.com/kotobanomori
言葉の森のサイトの特徴は、facebookを単なるウェブサイトのひとつとしてではなく、つながりのあるメッシュのひとつとして位置づけていることです。
これから、このfacebookを利用して、従来のインターネットではできなかった新しい教育のシステムを作っていきたいと思っています。
今回は、その応用例のひとつとして、「対話の教育」を取り上げます。
親子の対話というと、親と子がただお喋りをするだけのように聞こえると思います。実際、そういう面もありますが、それだけではありません。
親子の対話は、年齢と話の質との関係で、話をすることがきわめて強力な学習の要素を持つことがあるのです。
その最も顕著な例は、幼児期に表れます。
0~2歳の幼児期は、まだ対話を交わすようなレベルではありません。しかし、この時期に実は、対話の核となる能力が急成長しています。
幼児期に、親との生きた会話のかわりに、テレビやCDの音声が流れている環境で成長すると、対話の能力が阻害されるおそれがあります。おもしろくもないのに笑い声が聞こえてきたり、悲しくもないのに泣き声が聞こえてきたりすると、幼児は、対話を感情のないものとして学習してしまうのです。
いったん最初の学習が成立すると、あとは、人間が話しかけても、その話を感情のないものとして聞くようになります。こういう子供が人間との人間らしい対話の能力を回復できる時期は、3歳ぐらいまでと言われています。
幼児期の対話というのは、それほど重要なものなのです。
音楽の世界では、幼児期に絶対音感を育てる方法があります。同じことが、音楽だけでなく言葉についてもあてはまります。
幼児期は、絶対語感の育つ時期です。この時期に、親が実物とかかわりのある状態で、いろいろな話しかけを行うと、子供の思考力が大きく成長します。
しかし、その場合に大事なのは、できるだけ実物との関連を持たせて話をするということです。その点で、絵本の読み聞かせよりも、実際に何かをきっかけにして話をすると方が話の中心になります。
読書の場合は、それぞれの年齢に応じた発達段階があります。
好きなものを読むのが基本と言っても、年齢相応よりも易しいものを読み続けると、逆に読む力が低下する場合があります。例えば、漫画は小学校低学年では、読む力を育てる面の方が強いのですが、高学年になると逆に読む力を低下させます。
それは、ちょうど、やわらかいものばかり食べているとあごが丈夫にならないと同じようなことです。絵の助けを借りて読めるようなものばかり読んでいると、文字だけの文章を読む力が育ちません。
高校生以上になると、本をよく読んでいるといっても、それが小説のような本ばかりであれば、やはり読む力はあまり伸びません。
同じことが、対話の場合にもあてはまります。
対話というのは、ただ親子でお喋りをすればいいというのではなく、考える喜びを育てるという面を重視して話していく必要があります。
だから、子供が小学校低学年から中学年、高学年とだんだん成長していったときに、その子供の成長に応じて、親が考える楽しさを伝えられるような話をしていくことです。
そういう話が自然にできる人もいます。しかし、ほとんどの人は、準備や努力なしにそういう話をすることができません。
しかし、いったん中身のある知的な対話を親子でできるようになると、それは、その家庭の文化となり、その子供が大人になったときにも受け継がれていくようになります。
食事中にみんなでテレビを見ながらごはんを食べるというようなこともひとつの文化です。そういう環境で育った子供は、自分が大人になり親になったときにも、やはり同じように子供たちにテレビを見せながら食事をするでしょう。
逆に、食事中に、年齢の違う親子がそれぞれ自分なりに話をしながらごはんを食べるということができればそれもひとつの文化です。
子供の教育のほとんどは、この家庭の文化の中で行われます。家庭の文化が崩壊している中で育った子が、学校や塾の教育で成長するというのは難しいのです。反対に、学校や社会環境がどんなに悪くても、家庭の文化さえしっかりしていれば、子供はのびのびと成長します。
その家庭の教育文化を作ることに、facebookが活用できます。
今、言葉の森のfacebookサイトには、「読書」や「遊び」や「季節の行事」のグループがあります。グループというのは、参加者が自由に投稿やコメントを交わせる掲示板のようなものです。
このグループの中に、今後、課題の長文をもとに子供が作文の勉強をする際に、親子でどういう対話ができるかという情報交換のページを作っていく予定です。
対話というのは、対話自体と目的として行うものではありません。そういう対話ができるのは、よほど趣味や関心が一致している場合ですし、その場合も毎日話せば話題はなくなってしまいます。
作文の勉強という毎日の新しい課題があって、その課題に沿って対話をするということができれば、話題は尽きることはありませんし、何よりも考える喜びの感じられる知的な対話ができます。
幼児期の語りかけのあと、子供が小学生になったら、その年齢に応じて自然に知的な対話が交わしていけるような発展性のあるサイトをこれから作っていきたいと思っています。
※5月からfacebookサイトの更新に取り組んでいたため、ホームページの更新が遅れていました。
言葉の森のfacebookは、ほかのサイトにはないユニークな取り組みがいくつもあります。まだ会員になっていない方は、ぜひ言葉の森のfacebookページの会員になってくださるようお願いいたします。
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言葉の森では、facebook(フェイスブック)を情報提供の場としてだけでなく、コミュニケーションの場として活用していきたいと思っています。そこで、現在、行っているのは、さまざまなグループ活動です。
これは、facebook内に、メンバー制によるグループを作り、その中で日常的に話ができるようにしていく仕組みです。グループに参加すれば、自分の関心のある分野に特化した情報でコミュニケーションを交わすことができます。
今あるのは、36グループです。活発なところもそうでないところもありますが、自分の気が向いたときに、グループの記事を読んだり書いたりすればいいので気が楽です。
そして、そういうゆるいつながりで参加しているグループであっても、そのグループでのやりとりは、ときどき自分のウォール(自分用の掲示板のようなもの)に表示されるので、つながりが切れてしまうことはありません。
日本では、まだfacebookが広がっていないので、参加する個人や団体の中には、毎日きわめて頻繁に記事をアップロードするところと、ほとんどfacebookを開かず何日かに一度見にくるだけのところとの両極端があるようです。
アメリカのようにfacebookが普及して日常的なプラットフォームになれば、1日1、2回定期的にチェックするというような使い方が多くなってくると思います。そういう無理のない生活に溶け込んだ使い方がされるようになって初めて共通のプラットフォームとして使いやすくなっていくと思います。
さて、ここで、facebookの持つコミュニケーションの特徴を少し考えてみたいと思います。
インターネットは、これまで一部の人や組織でなければできなかった情報発信を、誰の手でもできるように解放しました。
その典型的なブログやyoutubeです。情報を提供するということは、それまでは新聞社やテレビ局のようなところでなければできませんでした。しかし、技術の制約とコストの制約が急速になくなった結果、今では誰もが特別の苦労なしに、自分で創造した情報を世界中の人に向けて発信できるようになりました。
しかし、これらの情報を自由に情報を発信する人や組織が増えた結果、今度は、求めている情報がどこにあるかを探すための検索エンジンの必要性が増してきました。
ところが、検索エンジンの利用が広がるにつれて、検索エンジンのアルゴリズム(計算方式)の裏をかくSEO対策が現れてきました。
単に裏をかくSEO対策に対応するだけなら話は簡単です。しかし、問題は、そういうSEO対策を意識的に行っているあまり品質のよくないサイトと、SEO対策をほとんど行っていない品質のよいサイトとが混在していることです。
そのため、現在、googleやYahoo!の検索の上位に来ているサイトは、必ずしも上位にふさわしいサイトではないという結果になってきました。
こうなると、インターネットで何かを探す人は、検索エンジンが登場する以前の世界に戻ってしまったことになります。
情報は年々増えていく。しかし、検索エンジンはあまり使えなくなってきた。このような状態で頼りになるのは、信頼できる個人のクチコミです。そこで、facebookのような特定の個人とつながることのできるコミュニケーションサイトが価値を持つようになってきたのです。
googleの検索結果を上位にするためには、被リンク数をかせぐ必要があります。つまり、検索結果の上位に来るのは、ほかのサイトからリンクされている数の多いサイトだということです。
しかし、今は匿名でいくらでもブログが作れる時代ですから、例えば、ある人がいろいろな名前で100個のブログを作り、そこから自分のサイトにリンクをはれば、一挙に100ヶ所のサイトからリンクされたホームページが登場することになります。
そこで、このSEO対策に対応するために、検査エンジンの側が、今度は被リンク数だけでなく、中身のコンテンツの量を評価するようにしたとしても、コンテンツは、いくらでもコピー&ペーストで作ることができます。
バーチャルな世界を前提にするかぎり、人間が作ったアルゴリズムであれば、人間が裏をかくのは容易なのです。
ところが、facebookには、実名制というリアルな世界が結びついていました。これまでのインターネットが、金(きん)の裏づけのないマネーシステムだとすると、facebookは一昔前の金(きん)の裏づけのあるマネーシステムに戻ったというふうにも言えると思います。
実名の裏づけのある個人が評価しているサイトは、匿名のブログから多数のリンクされているサイトよりも評価が高いはずです。(今はまだfacebookも過渡期なので、そうは言いきれない面もあると思いますが)
こうして、多くの人が、googleやYahoo!の検索結果よりも、facebookでの知人の評価の方を信頼するようになっていったのです。
金本位制が復活したら、金(きん)の裏づけを持たないマネーをいつまでも持っていようと思う人はいません。同じ金額が表示されているなら、金(きん)と交換できるマネーを持ちたいとだれもが思うはずです。
facebookがこれから脚光を浴びると思われるのは、こういう時代の大きな流れが背景にあるからなのです。
この言葉の森のホームページをごらんのみなさんも、ぜひfacebookに登録して、言葉の森のfacebookサイト、
言葉の森作文ネットワークにおいでください。
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横浜市教育委員会、学校給食会は、放射線量も測らず小学校の給食に福島県の計画避難区域内の牛肉をたべさせています。
誠実な市議でも時間がかかっております。
中根先生の作文でなんとか横浜を説得できないでしょうか。
ヒントを下さい。
お返事遅れてすみませんでした。
国民の大多数は、正しい情報があれば正しい判断をすると思います。
しかし、今はまだ、マスメディアが情報をゆがめ、政治が判断をゆがめるという状態が続いているようです。
その原因は、利権と脅迫です。
そのことに、多くの人が気づきはじめたので、これから世の中は大きく変わっていくと思います。
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