ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1303番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
直す指導より褒める指導で(言葉の森の保護者向け記事) as/1303.html
森川林 2011/07/13 19:31 



 以下の文章は、言葉の森で作文の勉強をしている、主に小学生の保護者向けに書いたものです。しかし、一般的に教育に携わる人にとっても参考になると思います。



 作文の勉強は、手を抜いて楽に書こうと思えばいくらでも楽に書けます。思いついたことをただ埋めていくような書き方です。

 一方、作文は、いったん書けなくなるとどうしても書けません。アドバイスをすればするほど書けなくなります。低学年のときにそういう思いをして、作文が苦手になるという子もいます。

 作文は、中間がなく、易しいか難しいかの差が大きい勉強です。



 しかし、実は、これは普通の勉強も同じです。ところが、普通の勉強は、それが表面に出てきません。

 例えば、漢字や計算の練習をする場合、できた問題は、もともとできるからできた問題で、その問題を解いた時間は勉強した時間とは言えません。ただの作業の時間ですから、手の練習にはなっていますが、頭の練習にはなっていないのです。

 ところが、解答欄に答えが書いてあると、その外見が一見いかにも勉強したように見えます。

 本当は、答えを埋めたところまでは、勉強以前の段階で、そのあと答えが間違っていたところを何回かに分けてできるようにすることが勉強ですが、そういう繰り返しの勉強はあまりされていません。ほとんどは、一度答え合わせをして間違ったところを確認するだけで終わってしまいます。

 しかし、普通の勉強は、勉強した形がきれいに残るので、何かやりとげた感じがするのです。



 作文の場合は、子供が書いた文字だけが残ります。

 子供はそれなりにがんばって書いているはずですが、第三者が見て内容的に満足できるものは滅多に書けません。ところが、親は、往々にして毎回、内容的に優れた文章を書くことを子供に要求してしまいます。特に、同学年の上手な子の作文を見て比較する機会があるとなおさらです。

 もちろん、子供によっては、毎回上手な作文を書く子もいます。しかし、それは、書くことに自信がある少数の子だけです。ほとんどの子は、親が見ると、「また、この程度」という作文しか書けません。



 ところが、ここで、その子供に、もっと厳しくいろいろ直す指導をしたらどうなるでしょうか。実は、直す指導をすると、子供の作文はすぐに上手になります。書き出しの工夫をさせたり、たとえを追加させたり、同じ会話でも味のある会話を入れるようにしたりすると、小学生の作文はかなり見栄えのいいものになります。

 しかし、そういう力を入れた指導をすると、まず教える側が、子供を叱りながら教えるようになります。子供も最初は言うことを聞いていますが、何回か直される指導をすると、急速にやる気を失っていきます。そして、数回上手に書く指導をすることによって、それ以上作文を書こうという意欲がなくなり、結局、作文の勉強を中断してしまうようになるのです。



 言葉の森の指導は、子供があらかじめどう書いたらいいのかわかるような指導項目をはっきりとさせています。そして、それを学年ごとのカリキュラムの中に、自然の流れになるように組み込んでいます。

 だから、言葉の森では、子供は安心して作文を書くことができ、いつも先生に褒められるような勉強になります。しかし、楽に書けていつも褒められる勉強でありながら、カリキュラムは学年に応じて進んでいきますから、次第に難しい課題で難しい文章を書く力がついてくるのです。



 保護者の中には、「そんな褒めるばかりの指導ではなく、もっと悪いところをどんどん直してほしい」という方がよくいます。

 しかし、小学生のころの作文は、直す指導で上手に書かせて短期間で続けられなくするよりも、褒める指導で毎回作文を書かせて、カリキュラムの進歩に応じて長期的に上達させていく方がずっといいのです。



 言葉の森の作文指導は、高校3年生まで対応しています。高校生の作文指導のレベルは、どの難関大学にも対応でき、しかもわかりやすいというのが特徴です。

 だから、小学生の作文の勉強は、今上手な作文を書かせることよりも、長い目で見て上達させるということで気長に見ていくことが大切です。そのために、褒める指導があるのです。

 しかし、褒める指導と言っても、ただ何でも褒めるということではありません。小学生から高校生までの指導のカリキュラムあり、そのカリキュラムに沿った項目ができているから褒めるという指導なのです。



 付け加えると、算数・数学の勉強で、この褒める指導を行っているのが、セルフ・ラーニングの「でき太くんの算数」です。算数・数学の勉強で力をつけたいという方は、ぜひ問い合わせしてみてください。

 言葉の森の作文・読解の勉強も褒める指導ですが、国語という勉強の性質上、家庭でのちょっとした工夫が必要になります。その工夫は決して難しいものではありませんが、文字の説明だけではわかりにくい面があります。この家庭での工夫のコツを、今後facebookの機能でカバーしていきたいと思っています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生徒父母向け記事(61) 作文の書き方(108) 

記事 1302番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
「高校大学入試小論文」グループ(facebookページ) as/1302.html
森川林 2011/07/13 09:37 



 入試小論文のグループの記事を紹介します。

------------------------------------------------------------

 高校生で、毎回いい文章を書いてくる子がいます。(中学生にもいますが)

 それを、先生が読んでコメントを書いているだけではもったいないので、このグループなどで発表し合って、互いの参考にするといいのではないかと思っているところです。

 従来の考え方では、他の人の書いた実例やデータや表現を勝手に引用したら盗作ですが、小論文上達の新しい勉強法として、他の人の書いたものを自分の文章のユニットとして意識的に活用する練習というのがありそうです。

 アメリカで進んでいるシェアの考え方で、小論文というよりシェア論文ということになるか。言いにくい(笑)。

------------------------------------------------------------

 大学入試小論文などで、異常に長い文章を読ませて小論文を書かせる課題を出すところがあります。

 ばりばり読んで手際よくまとめる力を見るということなので、じっくり読む必要はありません。大事なところに傍線を引きながら、猛スピードで読んでいきます。

 そして、最後まで読み終えたら、傍線を引いた箇所だけをまた飛ばし読みしていきます。

 そうすると、文章の全体像が頭に入るので、それから構成を考えて書きます。

 文章でも、読書でも、そうですが、早く最後まで読み終えた方が全体の理解がしやすくなります。

 また、大学入試の文章は、最後の数行になるまで何を言いたいかわからない文章がよく出題されます。

 慣れない人は丹念に読んで理解しようとしますが、じっくり読むのではなく、すばやく何回も読むというのが大事です。

------------------------------------------------------------

 入試小論文の制限時間の中には、かなり短いものがあります。高校入試や大学入試ではそれほどでもありませんが、中学入試の作文試験では、30分で800字などというところもかなり多いです。

 そういう問題を出しているその学校先生が、実際にその時間で書いてみろよ、と言ってやりたいところです(笑)。書ける人はほとんどいないはずです。

 しかし、高校入試でも、大学入試でも、スピードはやはり重要です。

 そのスピードを上げるコツは、途中で考えない、読み返さない、直さない、の三つの「ない」です。

 簡単なメモを書いたら、途中はノンストップで、止まりそうになったら急いでメモを見て軌道をもとにもどしてまた書き始めます。最後の10行まで来たら、立ち止まって、考えたり、読み返したり、直したりしてもいいのですが、それまでは猛スピードで書き続けます。

 読む人は、途中の脱線などはあまり気にしません。最初と最後のつじつまが合っていれば一貫性のある文章として読んでもらえます。

 このスピードをつける練習は、やるしかありませんが、やれば必ずだれでもできるようになります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
受験作文小論文(89) facebook(29) 
コメント271~280件
……前のコメント
作文と国語読解 森川林
 作文が苦手なら、まず国語読解、それから作文です。  作文 6/19
記事 4485番
作文が書けない 森川林
 作文を書けない子が増えています。  しかし、それは作文が 6/18
記事 4484番
難読で頭がよく 森川林
 「何にも読まないよりも、漫画でも読んでいた方がよい」という 6/17
記事 4483番
子供たちに必要 森川林
 子供たちの多くは、学校や塾の勉強に退屈しています。  そ 6/16
記事 4482番
プログラミング 森川林
 プログラミング学習のような新しい学習は、「面白そうだからや 6/15
記事 4481番
作文力のない子 森川林
 作文については、大きな誤解があります。  それは、作文は 6/14
記事 4480番
小学校低学年の 森川林
 学力の本質は、日本語を読む力です。  漢字とか計算とか英 6/13
記事 4479番
言葉の森の那須 森川林
 那須のサマーキャンプは、オンライン4人クラスの勉強で知り合 6/12
記事 4478番
秘密は蜜の味 ゆめ
白うささん、お菓子を部屋に隠すってすごいね。 わたしも自分 6/12
記事 4369番
秘密は蜜の味 白うさ
私の秘密は母がいない間にこっそりお菓子を食べることです。お菓 6/11
記事 4369番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習