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子供に勉強をさせる原則は簡単 as/1366.html
森川林 2011/10/12 15:41 


 子供に勉強をさせる原則は簡単です。無理のない分量を決めて、決めたとおりにやらせて、やったことを認めてあげるだけです。

 ところが、この反対のことをしているお父さんやお母さんも意外と多いのです。



【無理のない分量を決める】



 まず、学校や塾の宿題だからといって、子供にとって無理な分量をやらせる親が多いことです。親は自分の目で見て判断して、子供が楽に消化できる分量を決めなければなりません。そして、子供にとって負担に思われる場合は、その宿題は親がかわりにやってあげればいいのです。

 特に小学校低中学年の勉強の基本は、読書と対話です。読書と対話の時間を確保することが最優先で、宿題は残りの時間でできる範囲でやっていくものだと考えるべきです。ところが、ときどき、宿題が忙しくて本を読む時間がないなどという子がいます。宿題を真面目にする子よりも、読書を毎日する子の方が、学力は必ず伸びていきます。



【決めたとおりにやらせる】



 次に多いのが、決めたとおりにやらせないことです。例えば、親が子供に、「○○をしなさい」と言ったとします。子供がそれを何らかの理由でやらなかったときに、そのままうやむやにしてしまう親がとても多いのです。言われたとおりにやらないことを黙認する、ということは、親の言ったことはやらなくてもいいと子供に教育していることと同じです。小学校低学年のうちにそういう習慣はほぼ完成しますから、小学校低学年の子で、親の言ったとおりにできない子は、その後もずっとできません。

 決めたことをどうしても守れない理由があったときは、親がひとこと、「今日は、こういう理由があったからやらなくてもいいことにしようね」と言うだけでいいのです。言葉としてそういうことを伝えておけば、うやむやにしたことにはなりません。何も言わずにうやむやにすると、子供が言うことを聞かなくなるのです。

 また、分量や時間を決めておきながら、子供が予想以上に早く終わったときに、追加するのも、決めたとおりにやらせていないことになります。こういう追加をすると、子供はその後、だらだらとした勉強をする習慣を身につけます。予想以上に早く終わったときは、「早くできてよかったね。じゃあ、たっぷり遊ぼう」と、手放しで褒めてあげるだけでいいのです。



【やったことを認めてあげる】



 最後は、やったことを認めてあげるということです。

 作文の勉強は、特に子供の国語力の欠点がたくさん出てきます。作文は国語力の集大成なので、漢字を使う、ていねいに書く、句読点や段落を正しくつける、語彙を豊富にする、いい表現を使うなど、国語のあらゆる能力が一つの作品の中に集中して表れます。

 そして、欠点や弱点のない子はいませんから、子供の書いた作文を大人が見ると、何かしら注文したくなることが出てきます。そこで、忍耐力のない大人は、自分が感じた欠点をすぐに指摘してしまうのです。

 子供の身になればわかることですが、1時間かけて一生懸命書いた作文を親や先生に見せたとたんに、「ここがだめだね」と言われたら、どういう気がするでしょうか。「今度は注意されないようにがんばろう」と思う子はひとりもいません。

 勉強を始める前の注意はいくらしてもいいのです。しかし、勉強の終わったあとは終えたことを認めてあげるだけにとどめておくことです。注意したいことは、その場で言わずに、次回の勉強の前に言うようにすることです。



 このように考えると、子育てがうまくできるかどうかは、子供の問題ではなく親の問題であることがわかります。

 だから、大事なことは、親がまずすべては自分の責任だと思うことです。学校や塾や社会や子供のせいだと思うのではなく、すべて親である自分のせいだと思うことによって、明るく考えることができるようになり、その結果いい知恵がわいてくるのです。

 明るく考えるというのは、実はかなり大事です。相談してくる人には、暗い人が多いのですが、暗く生真面目に考えると、本来出てくる知恵がわいてきません。また、子供にも同じような暗い雰囲気で接すると、子供はそれだけでやる気を失います。

 どんなことがあっても、「10年もたてば、こんなことも笑い話になるだろうけど」と考えれば、明るく考え直すことができます。明るく考えることによって、ものごとも明るく変わっていくのです。

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作文が楽しく書ける予習シートという方法 as/1365.html
森川林 2011/10/11 17:13 



 言葉の森の通学教室では、毎週、次の週の予習シートを生徒に渡しています。

 これは、次の週の作文の課題で、どんなことが書けるか、どんなことを準備してくるか、どんなことをお父さんやお母さんに聞いてくるか、などということをビジュアルに指示してあるシートです。

 こういう予習シートができる前は、生徒に、「次の週の課題を準備してきてね」という指示をしていただけでしたので、家に帰ると先生に言われたことを忘れてそのまま次の週を迎えるという子も多かったのです。



 言葉の森では、小学校3年生から題名課題の作文の勉強をするようになり、毎月1回は感想文の課題も入ってきます。更に、小学校5年生からは感想文課題が増え、しかもその内容が入試問題にもそのまま対応できるような難しいものになってきます。

 そうすると、事前に家でその課題や長文を見て予習ををしてきていない子は、なかなかいい作文が書けません。先生が、授業の当日に懇切丁寧に説明しても、生徒自身がその課題や文章を自分のものにしていないと、ただ言われたとおりに書くようなことしかできなくなってしまうのです。



 ところが、この予習シートを渡すようになってから、生徒が予習を忘れなくなりました。親も、予習シートを見ることができるので、どんなことを準備していったらいいかがすぐにわかります。準備といても、難しいことは何もなく、ただ、子供とその課題について話をするだけです。



 現在、この予習シートと予習のヒントは、facebookの学年別予習のページで見られるようになっています。今後は、これを教材のヒントの中に組み込むことを考えています。


▽予習シートの見本1


▽予習シートの見本2




 もちろん、こういう予習シートのようなものがなくても、家庭での予習はできます。その方法は、

1、感想文の場合は、子供がその感想文課題のもとになる長文(1000-1600字程度)を毎日音読しておく(毎日の音読で長文の理解が自分のものになります)。

2、次の週の課題や長文の内容を、子供がお父さんやお母さんに説明する。

3、お父さんやお母さんは、子供の説明に合わせて似た話などをしてあげる。

4、子供は、作文を書く前に、予習シートと同じようなスタイルで自分の書くことをメモする。(苦手な子の場合は、お父さんやお母さんが子供と話をしながら一緒に書いてあげます)

 このような形でやれば、難しい作文課題でも楽に取り組めるようになるのです。


【参考】言葉の森のfacebookページ

言葉の森保護者入口
http://www.facebook.com/groups/morig
言葉の森予習室小1
http://www.facebook.com/groups/197333293657664/
言葉の森予習室小2
http://www.facebook.com/groups/237806726254265/
言葉の森予習室小3
http://www.facebook.com/groups/257176580960424/
言葉の森予習室小4
http://www.facebook.com/groups/118904298204775/
言葉の森予習室小5
http://www.facebook.com/groups/263458813669632/
言葉の森予習室小6
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