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知識を鍛えるよりも入れ物を鍛える(facebook記事より) as/1393.html
森川林 2012/01/07 07:22 



 今のテストは、入れた知識の量で測られているが、
 本当は、入れる容器の大きさで測られるべきだ。
 そうすれば勉強も、知識を詰め込む教育から、
 容器を大きくする教育に変わる。

 例えば、子供が同じ本を繰り返し読んでいるときは、知識を増やしているのではなく、容器を作っているのです。

 知識の量に目を向けると、同じ本を読むよりも、違う本を読んだ方がいいように思いがちですが、本当は、同じ本を繰り返し読む子の方が読む力がついていきます。

 しかし、そのためには、その子が自ら進んで繰り返し読みたくなるような本に出合うことも大切です。

 特に、小学校低学年で、繰り返し読みたくなるような知的な面白さのある科学の本が、今の日本にはほとんどありません。

 知識を伝えるような科学の本ではなく、原因や理由や方法という知的な面白さに目覚める科学の本をもっと作る必要があります。

 そして、それも自助の文化で、お父さんやお母さんが自分の子供や近所の子供たちのために作ってあげればいいのです。

 ということで、今日のテーマは、容器を作る。


1、容器についてひとこと、
 又は、
2、「いれ、も、の」で五七五、
 又は、
3、何でも自由にどうぞ。


 これから、世界が大きく変動し、詰め込んでいた中身がこぼれてしまっても、入れ物さえあれば、また何でも中に入れられます。

 自分の今持っている入れ物に磨きをかけて、今日もいい一日をお過ごしください。


(写真は「SOZAIjiten」より)
 入れ物と中身。(ちょっと違うか)

http://www.facebook.com/photo.php?fbid=293980153981489

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国語のテストの成績が悪かったとき as/1392.html
森川林 2012/01/06 18:15 



 ときどき保護者の方から、教育相談のお電話をいただきます。

 その中で、「(これまでは国語のテストの成績がよかったのに)、最近の国語のテストで悪い点数を取ってきた」という話がたまにあります。

 つい先日、小学3年生の生徒のお父さんから、「この前の塾のテストで成績が悪かったが、どうしたらよいか」という相談を受けました。

 そのときは、ちょうど私に時間があまりなかったために、一般的な説明しかできませんでした(どうも失礼しました)。しかし、こういう場合の保護者の対処の仕方は実は簡単なのです。

 それは、その悪かったという国語のテストの問題を1、2時間かけて親も解いてみるのです。これは、小学生の場合だけではありません。中学生でも、高校生でも同様です。(さすがに、高校生ではそういうことはあまりないと思いますが)

 英語や数学のテストと違って、国語(現代文の読解問題)は、何の準備がなくても大人ならだれでも解けます。

 そして、実際に解いてみて、子供の間違ったところを見てみると、おのずからどこに問題があるのかわかってくるのです。これは、不思議とわかります。

 具体的な要領は、こちらの「国語の勉強法」というところをごらんください。

https://www.mori7.com/bennkyou.html



 国語の問題で高得点を上げるためには、難読と速読に慣れておく必要があります。つまり、学年相応よりも難しい文章を読むことに慣れていて、長い文章を読むことにも慣れているということです。

 そのような読む力を前提にしたうえで、実際に解くときには、理詰めに解くことが大事です。例えば選択肢を選ぶ問題のときも、漠然と合っていそうなものを選ぶのではなく、厳密に、どの選択肢のどこが違っているかということを逐一挙げていき、最後に残ったものを選ぶというような解き方です。

 また、入試問題は、難関校になるとかなり長い文章の問題が出されることがあります。長い文章を読ませておいて、その文章のどこかに答えらしきものがあるというような問題が出されます。その場合、最初に問題文を読むときにじっくり味わいながら読み、自分が面白いと思ったところなどに線を引いておくと、答えの場所をすぐに見つけることができます。

 国語のテストは、英語や数学など他の教科のテストとは違う面があります。国語以外の教科では、知っているか知っていないか、又は、できるかできないかという黒白はっきりした答えが要求されます。

 ところが、国語の場合は、浅くも読めるし深くも読めるという問題ですから、易しい問題であればだれでもできますし、難しい問題でもできないことはないという性格の問題になります。

 ここで、解くときの気合いが大事になります。国語の成績のいい子に共通しているのは、「絶対にいい点を取るぞ」という気構えです。難しい問題になればなるほど、この気迫の差が点数の差になってきます。難しい問題は、浅く感覚的に読めば間違えるが、理詰めで厳密に読めば正しい答えになるという作り方になっているからです。



 しかし、更に言うと、将来、こういう国語の問題はすたれていくと思います。

 本当の国語力は、そういう、多少テクニックを必要とするような国語の読解問題で測られるものではないからです。それは、学力が上になるほどそうです。

 本当の国語力にいちばん近いのは、作文力や対話力です。だから、将来は作文や面接や討論が国語の問題の中心になっていくと思います。

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