小さい子供は何でもできる。
だから、やらせることはできるだけ絞って、
自由と笑いと余裕のある生活を
作っていくことが大事。
幼稚園や小学校1年生のころの子供は吸収力があるので、教えたことは何でもすぐに身につけます。
しかし、だからといって、次から次へと勉強させるのは考えもの。
なぜかというと、小さいころに、親が将来役立つと思って詰め込むと、勉強に飽きる気持ちが出てくるからです。
そういう子供たちは、低学年のころまでは成績がよくても、学年が上がるにつれて、意欲的に勉強しだした子供たちに追いつかれて、やがて先取りした勉強の差などはどこにも見えなくなってしまいます。
小さいころの勉強は無駄ではありませんが、それがあとまで続く割合は驚くほど少ないのです。
そして、逆に勉強的なことをさせられすぎた子は、中学生や高校生になってから、勉強に対する意欲を持ちにくくなります。
これからの社会で大事なのは、意欲と創造性です。
この二つは、自由に自分の好きなことをたっぷりやる余裕のある生活から出てきます。
小さいころの勉強は、本当に大切な日本語の読み書き対話だけを重点にして、あとはできるだけ自由な生活を保障してあげるといいのです。
ということで、今日のテーマは、自由と笑いと余裕。
1、自由と笑いと余裕のある生活についてひとこと、
又は、
2、「じ、ゆ、う」「よ、ゆ、う」「わ、ら、い」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
先日、幼稚園年長の子のお母さんから作文の書かせ方について、質問がありました。
「親が手助けしないとなかなか書けないが、こんなやり方でいいのかと迷う」
という話です。
そのときのアドバイスです。
1、小1又は幼長から始める意義は、このころから毎週書く習慣をつけていった子は、書くことが生活の一部になるので、高学年になっても楽に続けられる。
2、しかし、実際に小1の夏までは、小学校でも作文の指導自体をしないので、まともに書けないのが普通。会話を入れるとか、改行するとかいうことは、何度言ってもわからないのが当然。
3、だから、作文の上で直したり上手にしたりすのではなく、読書、読み聞かせ、対話で読む力聞く力をつける中で自然に上達させることが大事。
4、暗唱は、小1のものが入っていて、字が読めなくても、親が言ったとおりに復唱させればできるので、当面親は、作文に力を入れるのでなく、暗唱に力を入れて(しかし勉強的にならないように)、作文は不十分でも短くても、書いたら何しろ褒めるということでやっていく。
5、そのうち、作文の書き方がわかってきて、たまに上手に書くことが出てくるので、そのときに本格的に褒めてあげる。
6、実際の作文は、絵をかく時間がほとんどで、作文は1、2行ということもある。
そのときは、ひとことだけ、「じゃあ、思ったことも書いたらいいから、『わたしは……とおもいました。」って書いてみようか」とひとつだけ簡単なアドバイスをして、それができたら、「わあ、すごい。じゃあ、これで送ろうね」という感じで済ませておく。
思ったことのほかに、
「じゃあ、『まるで……』と書いてみようか」
「じゃあ、人の言ったことを『……』と書いてみようか」
「じゃあ、『そのあと……』と書いてみようか」
「じゃあ、『どうしてかというと……』と書いてみようか」
「じゃあ、『もし……だったら……』と書いてみようか」
「じゃあ、『これから、わたしは……』と書いてみようか」
というようなことを、どれがひとつだけ。
決して、やらせすぎないことが大事。
7、作文の勉強のあと、子供がにっこり笑っているというのが、いい勉強になっているかどうかの基準。
小さいころの勉強は、ただやらせればいいというふうにはならないのが難しいところです。
習い事は6歳からというように、小1のころは、勉強を開始する適齢期です。
この時期に全く勉強的なことをしないというのはよくありませんが、そのさせ方は、勉強の習慣をつけるという緩やかなもので、楽しく済ませることが最も重要です。
この時期に楽しく勉強をしているからこそ、中学3年生以降になって、自ら進んで苦しい勉強にも取り組むことができるようになるのです。
今日は、勉強の話になってしまいましたが、仕事もちょっと似ています。
自由度が高いほど、意欲と創造性がわいてきます。
それでは、今日も、自由と笑いと余裕のあるいい一日をお過ごしください。
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facebookページの記事を更新しました。
台頭しつつある工業の国々、中国、アジアは、
経済的発展と技術革新の時代に入る。
日本は、学問と芸術と文化の時代になるが、
それが大衆的に行われるところがこれまでの欧米と違う。
だから、日本の目指す社会は、格差のない社会で、さまざまな分野の天才が次々に生まれるようなイメージです。
今、目の前にいるくりくりした目の子供たちが、未来の日本の創造文化の担い手になるのです。
大人の役割は、そういう子供たちの創造の芽をつぶさないことです。
そのために、大人も、生活の中で創造を楽しむ必要があります。
それは、他人と比較して優位に立つことではなく、自分で作ることを楽しむことです。
ということで、今日のテーマは、天才(笑)。
1、未来の天才についてひとこと、
又は、
2、「てん、さ、い」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
やっと、お正月らしい景気のいい話になってきました。
日本が、最後に頼りにするものは、これまで貯めたゆうちょのマネーではありません。(それもいいけど)
それよりも、1億2千万人いる、この人間の、特に子供たちの才能をしっかり開花させることです。
点数や競争で促成栽培的に開花させるのではなく、自ら学ぶことを楽しむような教育の文化を作っていきましょう。
それでは、今日も創造的ないい一日をお過ごしください。
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言葉の森の小1の生徒の保護者から質問がありました。
作文をたぶんうまく書くために実際とは違うことを書くことがある、ということでした。
「ウソを書かない」という注意は、場合によりけりです。
アドバイスの原則は、いいところを褒めるということですから、正直に本当のことを書いたときに褒めるというようにしていくといいのです。
そのためには、家族の対話の中で、お父さんやお母さんが失敗した話、間違ったことをしてしまった話などをたまに明るく話してあげるといいと思います。
また、同じような意味で、「いたずらわんぱくものがたり」「ほらふきうそつきものがたり」(いずれもフォア文庫)は、参考になります。
これらの本を読むと、いたずらやうそはだれだってしたことがあるのだということを知って気が楽になると思います。
http://www.amazon.co.jp/dp/449402614X
http://www.amazon.co.jp/dp/4494026468
(アマゾンで1円でした(笑))
1年生には難しいので、読み聞かせをしてあげるといいと思います。
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川の石が長年の間に丸くなるように、
時間がたつと何でもシンプルになる。
子供たちの勉強も、
長続きするものはシンプルだ。
おとなはつい、目先の変化のあるものや複雑なもので子供たちの興味を引こうとしますが、そういうやり方は長続きしないので、すぐにまた変化が必要になります。
いろいろな勉強の方法を複雑に組み合わせてあれもこれもやるよりも、昔ながらのシンプルな勉強を毎日続けていくことが本当の学力になります。
そのシンプルさに慣れるのが小学1年生のころです。
勉強は、単純なことを単純に続けていくものだと初めからわかれば、あとの勉強も楽に続いていきます。
最初に、面白そうなカラフルな刺激のあるやり方で次から次へと勉強をさせてしまうと、勉強とはそういうものだと思ってしまうので、かえってあとが続かないのです。
今の時代は子供たちの勉強も、飽食の時代になっているようです。
あまりにも、おいしそうなメニューがたくさん並んでいるので、ついあちこち手をつけて、結局食べきれなくなってしまう子も多いのでしょう。
お祭りのようなにぎやかなメニューは、たまにあるからいいのです。
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親子作文は、いい習慣になりますね。
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誰でもみんな、聞くよりも話す方が、
教わるよりも教える方が、
貰うよりも作る方が、
好き。
だから、静かに聞いていなさいというのは、もともと少し無理がある。
そのかわり、自分でやりだしたことは、止めようとしても止まらない。
子供たちが、勉強には全然熱中しないのに、遊びや部活に熱中するというのは、熱中というものが面白いかどうかよりも、自分の意思でやっているかどうかにかかっているからです。
だから、毎日の勉強も、なるべく親や先生に教わるという要素を少なくして、自分のペースでやるものにしていくといいのです。
つまり、お父さんもお母さんも先生も、なるべく子供に教えるという要素を少なくして、横から見守っているだけの時間を長くするようにした方がいいのです。
江戸時代の寺子屋の教育法は、子供たちが自分で学ぶ教育法でした。
しかし、明治時代に欧米から導入された教育法は、教える教育法でした。
それは、明治時代が、欧米に追いつくことを目標にしていた時代だったからです。
しかし、現代の日本は、もう誰かに追いつくよりも、自分で道を開いていかなければならない場所にいます。
だから、これからも教育も、教わる教育から自分で学ぶ教育に大きく転換していく必要があるのです。
ということで、今日のテーマは、自分で学ぶ。
1、自分で学ぶことについてひとこと、
又は、
2、「じ、が、く」「じ、しゅ、う」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
身の回りだけを見ていると、世の中は昔と同じように進んでいるようですが、歴史の目で世界を見ると、道は大きな急カーブにさしかかっています。
これまでの直線コースで必要なのは、馬力だけでしたが、これからは、カーブを曲がるハンドルさばきも必要になってきます。
昔と違って、手本はもう欧米にはありません。ハンドルも、自分の手で動かしていく必要があるのです。(人の手で動かしたらよけい危ないし(笑))
それでは、今日も軽やかなハンドルさばきでいい一日をお過ごしください。
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これまでの世界が目指していた金融・軍事大国では、
ひとりひとりの個人が限りなく手段化され、
これからの日本が目指す目指す教育・文化大国では、
ひとりひとりの個人が限りなく創造化される。
みんなが創造の担い手になるのが、本当の理想の社会です。
人間を手段と見なす発想では、人生の最終的な目標があまりにも小市民的です。
つまり、たっぷり儲けて、その儲けが減らないように社会を階層化して、自分たちだけはのんびり余生を過ごそうというのです。
と書いてしまうと身も蓋もありませんが、本当にそれ以上のことは出てきません。
それは、根本的に大衆の向上心や創造性に対する不信感があるからです。
労働者は、頭がなくて手足だけあればいいという発想が、考え方の根底に流れているからです。
日本人は、自分も相手も、天才も凡才も、もともとそれほど変わらないという発想を持っています。
更に、人間だけでなく、犬や猫も、牛や馬も、そしてさまざまな神様も、もともとそれほど変わらないと思っています。
だから、クリスマスのあとは初詣に行き、神社で引いたおみくじがよくても悪くても、楽しく笑って、二、三日たつと忘れてしまうのです。
神様だって、その日の気分で左右されるかもしれないと思っているのであまり気にならないのです。
ひとりひとりが向上心を持ち、創造性を発揮し、周囲の人たちと協力しながら生きていく社会が、これからの日本が目指す社会です。
優勝劣敗の法則という仮説で、負けた者は劣っているものだから、手足となって働けばいいという社会ではありません。
だれもが手足であり頭である普通の社会をこれから作っていきましょう。
ということで、今日のテーマは、手足と頭。
1、手足や頭についてひとこと、
又は、
2、「て、あ、し」「あ、た、ま」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
今日も明日もいい天気、のんびり過ごすお休みの日。
未来にやってくる明るい社会を想像しながら、今日もいい一日をお過ごしください。
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今のテストは、入れた知識の量で測られているが、
本当は、入れる容器の大きさで測られるべきだ。
そうすれば勉強も、知識を詰め込む教育から、
容器を大きくする教育に変わる。
例えば、子供が同じ本を繰り返し読んでいるときは、知識を増やしているのではなく、容器を作っているのです。
知識の量に目を向けると、同じ本を読むよりも、違う本を読んだ方がいいように思いがちですが、本当は、同じ本を繰り返し読む子の方が読む力がついていきます。
しかし、そのためには、その子が自ら進んで繰り返し読みたくなるような本に出合うことも大切です。
特に、小学校低学年で、繰り返し読みたくなるような知的な面白さのある科学の本が、今の日本にはほとんどありません。
知識を伝えるような科学の本ではなく、原因や理由や方法という知的な面白さに目覚める科学の本をもっと作る必要があります。
そして、それも自助の文化で、お父さんやお母さんが自分の子供や近所の子供たちのために作ってあげればいいのです。
ということで、今日のテーマは、容器を作る。
1、容器についてひとこと、
又は、
2、「いれ、も、の」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
これから、世界が大きく変動し、詰め込んでいた中身がこぼれてしまっても、入れ物さえあれば、また何でも中に入れられます。
自分の今持っている入れ物に磨きをかけて、今日もいい一日をお過ごしください。
(写真は「SOZAIjiten」より)
入れ物と中身。(ちょっと違うか)
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ときどき保護者の方から、教育相談のお電話をいただきます。
その中で、「(これまでは国語のテストの成績がよかったのに)、最近の国語のテストで悪い点数を取ってきた」という話がたまにあります。
つい先日、小学3年生の生徒のお父さんから、「この前の塾のテストで成績が悪かったが、どうしたらよいか」という相談を受けました。
そのときは、ちょうど私に時間があまりなかったために、一般的な説明しかできませんでした(どうも失礼しました)。しかし、こういう場合の保護者の対処の仕方は実は簡単なのです。
それは、その悪かったという国語のテストの問題を1、2時間かけて親も解いてみるのです。これは、小学生の場合だけではありません。中学生でも、高校生でも同様です。(さすがに、高校生ではそういうことはあまりないと思いますが)
英語や数学のテストと違って、国語(現代文の読解問題)は、何の準備がなくても大人ならだれでも解けます。
そして、実際に解いてみて、子供の間違ったところを見てみると、おのずからどこに問題があるのかわかってくるのです。これは、不思議とわかります。
具体的な要領は、こちらの「国語の勉強法」というところをごらんください。
https://www.mori7.com/bennkyou.html
国語の問題で高得点を上げるためには、難読と速読に慣れておく必要があります。つまり、学年相応よりも難しい文章を読むことに慣れていて、長い文章を読むことにも慣れているということです。
そのような読む力を前提にしたうえで、実際に解くときには、理詰めに解くことが大事です。例えば選択肢を選ぶ問題のときも、漠然と合っていそうなものを選ぶのではなく、厳密に、どの選択肢のどこが違っているかということを逐一挙げていき、最後に残ったものを選ぶというような解き方です。
また、入試問題は、難関校になるとかなり長い文章の問題が出されることがあります。長い文章を読ませておいて、その文章のどこかに答えらしきものがあるというような問題が出されます。その場合、最初に問題文を読むときにじっくり味わいながら読み、自分が面白いと思ったところなどに線を引いておくと、答えの場所をすぐに見つけることができます。
国語のテストは、英語や数学など他の教科のテストとは違う面があります。国語以外の教科では、知っているか知っていないか、又は、できるかできないかという黒白はっきりした答えが要求されます。
ところが、国語の場合は、浅くも読めるし深くも読めるという問題ですから、易しい問題であればだれでもできますし、難しい問題でもできないことはないという性格の問題になります。
ここで、解くときの気合いが大事になります。国語の成績のいい子に共通しているのは、「絶対にいい点を取るぞ」という気構えです。難しい問題になればなるほど、この気迫の差が点数の差になってきます。難しい問題は、浅く感覚的に読めば間違えるが、理詰めで厳密に読めば正しい答えになるという作り方になっているからです。
しかし、更に言うと、将来、こういう国語の問題はすたれていくと思います。
本当の国語力は、そういう、多少テクニックを必要とするような国語の読解問題で測られるものではないからです。それは、学力が上になるほどそうです。
本当の国語力にいちばん近いのは、作文力や対話力です。だから、将来は作文や面接や討論が国語の問題の中心になっていくと思います。
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