言葉の森のfacebook記事です。
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情報のやりとりの時代から、
物のやりとりの時代へ。
その新しい流れが、
ディジタル化の進行とともに起きている。
例えば、読書は今後、ディジタルブック化が進行していくでしょう。日本の家屋は狭いので、本を買っていると、人の住むスペースがなくなってしまうのです(笑)。
しかし、その一方で、文章を書く作業は、手書きからキーボードへ、そして今また、部分的に手書きに戻っています。
手書きの方がしっくり来るのは、考え事をするようなときです。(言葉の森の作文の勉強では、構成図を書くとき)
これからの学校では、プログラミング技術が必須の教養のようになるでしょう。
しかし、それと並行して、物作りが新しい形で復活してきます。
切ったり、折ったり、曲げたり、叩いたりという作業の価値が見直されてくるのです。
どちらも本物の流れなので、その波の乗り方にその人の個性が現れます。
この流れにうまく乗れば、合理的でありながら人間的である生活ができます。
現代は、そういう不思議で混沌とした時代なのだと思います。
ということで、今日のテーマは、波の不思議。(何だか科学の絵本みたい)
1、波についてひとこと、
又は、
2、「な、み、のり」又は「ふ、し、ぎ」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
今日は久しぶりの青空です。
やはり太陽がさんさんと照っていると、気分も更に明るくなります。
世界の情勢もまだ混沌としていますが、どういう波が来てもうまく乗れるように、気持ちはいつも明るく持ち続けていきましょう。
それでは、今日も乗りのいい一日をお過ごしください。
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現在、「学習の手引」を改訂中です。
「学習の手引」の記事を簡素化するために、「暗唱に関するQ&A」はホームページの方に掲載します。
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暗唱は、文章に書かれている内容を言葉の意味として理解する方法ではなく、文章に書かれている内容をその表現ごと反復によって理解する方法です。
小学校1、2年生のうちは、どの子も反復による暗唱ができますが、小学校3年生ごろから、反復よりも記憶に頼ろうとする意識が強くなりかえって暗唱しにくくなります。また、学年が上がると文章が事実文から説明文に変わってくるため文脈の流れがつかみにくくなり、更に暗唱しにくくなります。暗唱しにくい文章を暗唱するコツは、反復の回数を増やすことです。
暗唱のコツは、できるだけ同じ読み方で声を出して読むとです。回数を決めると音読を繰り返しやすいので、できるだけ暗唱用紙を折って音読するようにします。
暗唱は、途中でつっかえずに1文字の間違いもなく滑らかに読めるようになることが目標です。滑らかに読めないうちは、更に反復を繰り返してください。
暗唱は、毎日続けることが大事です。朝ご飯の前など、毎日必ずできる時間帯(10分程度)を確保して続けてください。毎日はできないという場合は、不完全に暗唱の練習を続けるよりも、暗唱の練習はやめて、長文の音読(2、3分)だけをするようにしてください。
小学校中学年以上で、暗唱をしたがらない場合は、子供だけにさせるのではなく、お父さんやお母さんも別の長文で一緒に暗唱の練習をしてください。
暗唱を続けていると、文章の理解力だけでなく、発想力、記憶力、勉強力、表現力も身につきます。暗唱はやり慣れると楽しい勉強で、大人でも続けていくことができます。
日本語での暗唱のコツがわかると、英語の勉強のときも同じように暗唱で英語力をつけていくことができます。
暗唱すると
1、頭がよくなる
思考力の骨組みとなる語彙や考え方が自分のものになるからです。
2、作文がうまくなる
語彙や文のリズム感などの表現力が自分のものになるからです。
3、勉強ができるようになる
複雑なものを覚えることが苦にならなくなるからです。
暗唱の成果はどんなところに
1、江戸時代の寺子屋教育の基本は暗唱
寺子屋教育の基本は、百字の文章を百回読むことでした。この勉強法によって日本は当時世界一の識字率を達成していました。
(江戸時代の日本の識字率70?80%、同時代のヨーロッパの先進国の識字率20?30%)
2、ノーベル賞の湯川秀樹も小1から暗唱
湯川秀樹と3人の兄弟は、それぞれ5、6歳から四書五経の素読をさせられました。そして、全員が学者になりました。
そのときの勉強法は、論語を漢字のまま意味もわからないまま音読し暗唱するという方法でした。
(芳樹(兄、冶金学者、東大教授)、茂樹(兄、歴史学者、京大教授)、環樹(弟、中国文学者、京大名誉教授))
しかし、湯川秀樹は後年、素読は役に立ったが、読めないし意味も分からない文章を読むのは苦痛だったと述べています。
3、暗唱を生かした著名人
暗唱を自分の実際の勉強に生かした著名人には次のような人がいます。
□貝原益軒(1630-1714)……81歳のときに著した「和俗童子訓」で四書五経を毎日百字百回暗唱するという勉強法を提唱しました。益軒の影響は日本全国々に及び、江戸時代の日本の教育の大きな方向を決定しました。暗唱は子供だけでなく、大人にとっても価値があると述べています。
□塙保己一(1746-1821)……盲目でありながら当時日本全国に散らばっていた600冊以上の学術書を編纂するという偉業を成し遂げました。その伝記は、ヘレン・ケラーにも大きな影響を与えました。18歳のとき般若心経を毎日100回1000日間暗唱するという誓いを立て実行しました。また、晩年まで折に触れて暗唱をしていました。
□シュリーマン(1822-1890)……独学で十ヶ国語以上をマスターしトロイアの都を発掘しました。そのときの勉強法が、外国語を辞書にも文法書にも頼らず大声で音読し暗唱するという方法でした。生まれつき弱かった記憶力が、この勉強法で改善したと述べています。
□本多静六(1866-1952)……林学博士。暗唱の勉強法で東京農林学校(今の東大農学部)を首席で卒業しミュンヘン大学経済学博士号を取得しました。大学1年生のとき数学で赤点を取りましたが、一念発起し数学も丸ごと暗唱するという方法で学年トップになりました。子供時代、家の仕事を手伝いながら文章を暗唱するという勉強法をしていました。大学には作文の点数がよくて合格できたと述べています。
□野口悠紀雄(1940-)……経済学者。自身の中学高校時代の経験から英語の勉強法として音読暗唱を提唱しています。高校時代、英語は教科書をただ音読するだけで好成績を維持し東大工学部に合格しました。しかし、そのように単純な方法なのに実践する人が少ないと述べています。