読書だけでは難しい本を自然に読むようにはなかなか
ならないが、
対話の中で難しい話をわかりやすく聞くことならできる。
親子の対話は、子供にとって読書以上の効果がある。
しかも、いつでもどこでも気が向いたときにできる。
ただし、子供の関心に合わせた知的な対話をするというのがちょっと難しい。
子供たちは、結構自分から話すのが好きです。
でも、何もないところで準備せずに話す話題は他愛もないことが多いので、聞いている大人もそんなに暇でないのでそこそこに切り上げてしまいます。
しかし、ここで、子供たちが何かの文章を何度も読んで、その話題を説明するようになると、話は急に格調高くなります。
大人がその格調高さにがんばって対応すれば(笑)、親子で知的な対話が共有できるようになります。
こういう対話の習慣を小さいころからつけておけば、家庭の団欒の中心はテレビではなく親子の楽しいお喋りになるでしょう。
そして、そういう家庭文化は、その子が成長して親になっても引き継がれていくと思います。
そこで、今日のテーマは、親子の対話。
1、親子の対話についてひとこと、
又は、
2、「お、や、こ」「た、い、わ」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
お喋りはだれでも楽しいものです。
それが、一過性のうわさ話や自慢話や人の悪口などではなく、建設的な話になれば、もっと楽しいでしょう。
それでは、今日も知的な対話のある楽しい一日をお過ごしください。
「ね、そうでしょ」
「ワン?」
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最初は楽しむ。
次に工夫する。
最後は基本に戻る。
これが作文の道。
何のことかと思ったでしょう(笑)。
でも、いろいろなものに共通していると思います。
小学校低学年のころは、何しろ楽しむのがいちばん。
ここで、直したり、上手に書かせたりすると、長続きしなくなります。
しかし、小学校中学年になると、子供自身に、表現を工夫してより上手に書こうとする意欲が出てきます。
作文の中に、たとえを入れたりダジャレを入れたりと、そういう工夫が楽しいときです。
しかし、高学年になると一転して考える作文に。
感想文のもとになる長文は、1回読んだだけでは意味がつかめません。
ここで苦労しているうちに考える力がつき、あとはその考える力の基本に磨きをかけていくのです。
勉強でも、スポーツでも、何の修行でも共通しています。
最初は楽しくやって、次にいろいろな技術を身につけ、最後は最も大事な基本を磨きつづけます。
武術でも、最後の免許皆伝のときに師匠から伝えられるのは、ごく基本的な技だそうです。
その基本を磨き続けて、誰にも負けない技にしていくのです。
楽しむ、工夫する、磨く、この順序が大事です。
楽しむべきときに、いろいろな技を工夫させたり、逆に、磨きをかけるときになっても、新しい技を工夫させたりすると、かえって進歩しにくくなるのです。
そこで、今日のテーマは、進歩の順序。
1、進歩の順序についてひとこと、
又は、
2、「し、む、ぽ」「じゅん、じ、よ」で五七五(しむぽって言うかい)
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
今の子供たちの勉強の様子を見ていると、小学校低学年のうちに勉強を飛ばしすぎて、高校生になるころにくたびれてしまうという子が結構多いようです。
本当は、小学生のうちはたっぷり遊んで、高校生になるころから勉強に燃え出すというのが自然の成長の姿です。
ただ、それは、親も不安なので、仕方ない面もあります。
いろいろな年代の親どうしがもっと情報を共有し合えればいいいのだと思います。
それでは、今日も、いい一日をお過ごしください。
朝から地震情報が出ているようです。
地震が起きたら、まず自分の身の安全を確保して、それから周りの人どうしで助け合いましょう。
地震でも 助け合う自信があれば 大丈夫(五七五になってない(^^ゞ)
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これまでの世界で、競争が進歩の原動力であったのは、
目標が単純で、強いもの早いものが勝つ世の中だったからだ。
ひととおりのツールができたこれからの世界では、
創造は、既にあるものの隙間を埋めるようなものになるから、
競争のような荒々しさとは対極にある穏やかな精神が必要になる。
競争による進歩から、調和による進歩へ。日本のお家芸(笑)。
日本は、武術においてさえ、「活人剣」という概念があります。
そして、手段を選ばずに勝ちを求めるというのは、人間の本来の生き方に反するという考えがあります。
いい仕事は、いい人格から生まれるという哲学があるのです。
そんな日本のよさに自信を持つことから、新しい時代は始まります。
ということで、今日のテーマは、競争から調和へ。
1、競争と調和についてひとこと、
又は、
2、「ちょ、う、わ」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
勝海舟は、若いころから剣の腕には自信がありましたが、あるとき悟るところがあって、自分の刀に封印をしたまま、幕末の動乱期の過ごしました。
そして、どうせ幕府が瓦解するのだからと、当時、江戸中の牢にいた罪人を全員解放してやったそうです。
これも、日本のひとつの原点なのだと思います。
それでは、今日も調和の心で、いい一日をお過ごしください。
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人間はこの世にチャレンジするために生まれてきた。
そのために必要なのはまずやってみることだ。
実行に比例して自信がつき、
自信に促されて更に大きな実行ができる。
だから、子供に必要なのは、勉強とともに実行です。
アフリカのマサイ族の成人式は、槍1本でライオンを仕留めてくることです。
日本には適用できませんから(笑)、現代にふさわしい武者修行のような機会が必要です。
会社に入って仕事をすることもできるがひとりでも何か工夫して生きていける、たくましい人間を作ることがこれからの教育のひとつの柱です。
勉強は手順を追えばだれでもできますが、世の中は、手順以外の勇気や運や才覚が必要なものによって作られています。
成績のいい子がたくさんいるということは、優秀なロボットがたくさんいることと同じです。
社会の運営にはそういう仕事をする人も必要ですが、それよりも自分から何かを作り出せる人がこれからの日本には(世界にも)必要なのです。
家康は鷹狩りが好きでしたが、そこには教育の狙いもあったようです。
自然の中で成果を上げるには、問題集で難問を解くのとはまた違う難しさがあったからでしょう。
ということで、今日のテーマは、武者修行の教育。
1、武者修行についてひとこと、
又は、
2、「む、し、や」「しゅ、ぎょ、う」で五七五
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
大人になると、「若いころ、もっとこんなことをやっておけばよかった」と思うものです。
しかし、実際に子供だったころは、勇気がなくてそんなことはできなかったというものが多いのです。
そのときに、子供の実行の助けになるのが、実行せざるを得ない環境です。
今の社会は、勉強せざるを得ない環境はたくさんありますが、実行せざるを得ない環境はちょっと乏しいようです。
それでは、今日も、新しい実行にチャレンジして、いい一日をお過ごしください。
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小学1、2年の作文のうまさは、模倣のうまさ。
学年が上がると、ジャンルも変わるから、
小さいころのうまさは消えていく。
そのあと次第に自分の中身のある作文を書くようになる。
子供だけでなく、国家や民族も同じようです。
日本は、これまで、欧米に追い付け追い越せを合言葉に、欧米を模倣することが国際化だと思ってきました。
しかし、模倣の優等生にはなったものの、そこに本来の自分がないことに気が付きだしたのです。
幸い、日本にはふりかえるべき過去の伝統が豊富にあります。
これからのフロンティアは、外側にあるのではなく、内側に広がっています。
そして、本当の自分らしい中身を身につけたあと、再び新しいスタートが始まるのです。
ということで、今日のテーマは、内と外。
1、内側と外側についてひとこと、
又は、
2、「うち、と、そと」(そういえば、そろそろ節分)、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
子供たちを見ていると、中2のころまで素直に親や先生の言うことに従っていた子が、中3から急に自分流のやり方を主張するようになることがあります。
そして、しばしば成績が落ちる(笑)。
はたから見ていると、後退しているように見えるときが、実はその子が内面的に前進しているときなのです。
その年齢は人によってさまざまです。
しかし、いつでも前進する前は一時後退しているように見える、と知っているだけでも、ちょっと安心できると思います。
それでは、今日も、長い目で見ての前進を目指して、いい一日をお過ごしください。
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子供とたくさん話をしてあげよう。
子供が難しいことを聞いてきたら、
待ってましたとばかりに一緒に考えよう。
大人は忙しいんだから考えるのは子供だけとは言わないで。
言葉の森の感想文の勉強は、親子の対話が重要になります。
もともと小学生の3、4年生までは、感想文を上手に書く必要はありません。
まだ、そういう年齢ではないので、本は楽しく読んでいるだけでいいのです。
しかし、なぜ感想文の練習をするかというと、夏休みの宿題が出たときに困らないようにと、そして、もっと大きな目標は、親子の対話を楽しむためです。
子供にとってなぜ感想文が難しいかというと、まだ十年ほどしか生きていないから、似た例の材料が圧倒的に不足しているからです。
そこで登場するのが、お父さんやお母さん。
今週の課題は、小3はパスツールと微生物の話、小4はアメリカシロヒトリという帰化昆虫の話でした。(昔なつかしい)
こんな説明文を読んで、似た例がどんどん出てくる小学生がいたら不思議です。
そこでお父さんやお母さんと微生物の話や帰化昆虫の話をワイワイ楽しくお喋りするのです。
でも、そういう準備ができていない子にも書く方法はあります。
それは、似た例のかわりに想像した似た例を書くことです。
もし私が微生物だったら、もしぼくがアメリカシロヒトリだったら(笑)。
これで字数は何とか埋まります。
子供たちにとって苦労の多い感想文、それだけに工夫をすればうまく生かせます。
そして、たとえ上手に書けなくても、こういう苦労がその子の考える力のもとになっていくのです。
ということで、今日のテーマは、感想文と苦労。
1、感想文と苦労についてひとこと、
又は、
2、「かん、そう、ぶん」「く、ろ、う」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
空を見れば、やっとさわやかな青空!
今日も、エンジン全開でいい一日をお過ごしください。
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教育にお金はかからない。
いい教材は、インターネットにあふれている。
ただ、それをうまく使う方法がわからないので、
今はまだ他人任せの教育になっている。
お金の使い道は、そこにではなく、もっと新しい何かを創造する方に向けることです。
例えば、親が自分の個性に合った資格を取って、その技を磨き、自分の仕事を新たに作り出すことなど。
そして、インターネットの教材を上手に使う方法は、みんなでシェアしていけばいいのです。
これが、自助と創造の社会のイメージです。
世の中がだんだんこういう方向に動いていくような気がします。
そこで、今日のテーマは、自助と創造の社会。
1、自助と創造でひとこと、
又は、
2、「じ、じ、よ」「そう、ぞ、う」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
言葉の森で、保護者の方からいろいろな相談を受けます。
例えば、「本を読まない」「作文が書けない」「音読を嫌がる」「漢字を使わない」「字がていねいでない」「塾が忙しい」などなど。
それらの相談のほとんどは、これまでに何度も受けてきたものと同じなので、アドバイスも似ています。
ということは、かなり多くの人が、子育てのごく基本的なことで悩んでいて、同じような遠回りをしながら試行錯誤で子供を育てているということでしょう。
そして、何だかんだと言いながら、子供はやがて成長していき、自分の子育ての失敗や成功の経験は、親の中だけにとどまってしまうのです。
それが、ちょっともったいない。
そこで、言葉の森では、今いろいろ計画中。そのひとつが森林プロジェクトです。
さて、昨日までの寒かった雨も上がり、今日は少し青空が……(と外を見たら)まだ見えない(笑)。
おかしいなあ。夜中には星も見えたんだけど。
しかし、いずれまた青空が顔を出すでしょう。
それでは、今日も、やがて広がる青空を期待していい一日をお過ごしください。
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日本の教育の特徴は、だれでも例外なく
ひととおりのことができるようにすることにある。
競争によって勝者と敗者を分け、
勝者が社会を引っ張るという仕組みではない。
それが例えば匠の技と呼ばれるもので、求められているものは気紛れな天才ではなく、きちんとした仕事のできる人でした。
ここには、人間はだれでも時間をかければ同じところまで行けるという考えがありました。
更に言えば、そこには、教育というものが、人間の外側にある何かを身につけるものではなく、人間にもともと備わっている何かを磨いていくものだという考えがありました。
だから、日本ではあることができる人が現れると、我も我もと同じことができる人が現れてくるのです(笑)。
これから、個性を発揮して生きていく人が現れると、同じような人が次々と現れてくるでしょう。
まだそうなっていないのは、個性を経済の世界に結びつける仕組みが整っていないからです。
欧米の経済破局によって、日本はこれから大きく独立の道を歩み出すでしょう。
そのとき、日本の指針となるものは、欧米の教科書ではなく(それはもうかなりマスターしてしまったので)、日本の過去の伝統です。
日本の伝統を現代に復活させ、それを今ある科学技術の基礎のうえに、新しい日本の文化として作り出していくことがこれからの日本の進む道になっていくと思います。
ということで、今日のテーマは、伝統の復活。
1、伝統の復活についてひとこと、
又は、
2、「でん、と、う」「ふっ、か、つ」で五七五(「ふっ」で始まる言葉があるかなあ)
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
教育における伝統の復活が、寺子屋式勉強法です。
言葉の森では、森林プロジェクトによって、この寺子屋の勉強を現代的に復活させていきたいと考えています。
寺子屋というと、古くて時代後れの感じがする人もいると思いますが、この寺子屋の勉強法によって、日本は、明治時代を切り開いた錚々たる人材を生み出しました。
その秘訣は、優れた教材の反復と、家庭と地域ぐるみの教育でした。
それでは、今日も、日本の未来に思いを馳せながら、暖かな家庭で静かないい一日をお過ごしください。
(写真は「SOZAIjiten」より)
早い遅いの違いはあるが、おもちはみんな同じようにふくらんでくる。
これがたぶん、日本の未来の教育のイメージに近い(笑)。
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