いいものを作るには、
多くの手間がかかる。
いい対話をするには、
それなりの準備が必要だ。
家庭学習で、子供たちの理解力、思考力、表現力を高めていく方法は、親子のちょっと知的な対話です。
しかし、特に準備もせずにお喋りをしても、なかなか「ちょっと知的な」というところまではいきません。
そこで、第一の準備は子供です。
毎日、その学年にとっては少し難しい長文を音読して、その内容を丸ごと頭に入れておきます。
文章というのは、多少難しくても、何度も繰り返し読んでいると、頭に入ってくるからです。
そして、第二の準備は、お父さんやお母さんです。
「パスツールがニワトリコレラの実験をしているときに、偶然に免疫を発見した」というような話を子供が説明してくれたときに、お父さんやお母さんに準備がなければ、「はあ、そうなんだ……」で終わってしまいます(笑)。
しかし、お父さんやお母さんの予習は、参考書を調べるような知識の予習ではありません。
自分の体験に照らし合わせて似た例を話す予習なのです。
なぜかというと、子供にとっていちばん必要なのは、空虚な知識ではなく、その知識を肉付けしてくれる体験だからです。
その体験を、身近なお父さんやお母さんから聞かされると、子供の理解力は大きく広がります。
だから、お父さんやお母さんの予習は脱線でいいのです。
「そう言えば、今年は早めに風邪を引いたから、もう引かないなあ」とか、「ニワトリの実験と言えば、ニワトリって引っくり返す寝ちゃうんだよ」とか、自分の興味に任せて話をふくらませていけばいいのです。
こういう脱線によって子供の頭の中に、免疫やニワトリという概念が生きた形で定着します。
そして、いつか自分が風邪を引いたり、ニワトリを見つけたときに、その知識が更に生きたものとして成長するのです。
では、そのお父さんやお母さんの予習に必要なものは何かというと、お父さんやお母さんどうしの雑談です。
子供の対話の予習のために、大人どうしのお喋りが役に立つ。これが対話の教育の仕組みなのです。
ということで、話が長くなってしまいましたが、今日のテーマは、お喋り。(今ごろですみません(^^ゞ)
1、大人のお喋りについてひとこと、
又は、
2、「お、と、な」又は、お「しゃ、べ、り」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
季節は、どんどん春に向かっています。
地面の中からも、何かお喋りが聞こえてくるようです。
それでは、今日も、明るいいい一日をお過ごしください。
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読書だけでは難しい本を自然に読むようにはなかなか
ならないが、
対話の中で難しい話をわかりやすく聞くことならできる。
親子の対話は、子供にとって読書以上の効果がある。
しかも、いつでもどこでも気が向いたときにできる。
ただし、子供の関心に合わせた知的な対話をするというのがちょっと難しい。
子供たちは、結構自分から話すのが好きです。
でも、何もないところで準備せずに話す話題は他愛もないことが多いので、聞いている大人もそんなに暇でないのでそこそこに切り上げてしまいます。
しかし、ここで、子供たちが何かの文章を何度も読んで、その話題を説明するようになると、話は急に格調高くなります。
大人がその格調高さにがんばって対応すれば(笑)、親子で知的な対話が共有できるようになります。
こういう対話の習慣を小さいころからつけておけば、家庭の団欒の中心はテレビではなく親子の楽しいお喋りになるでしょう。
そして、そういう家庭文化は、その子が成長して親になっても引き継がれていくと思います。
そこで、今日のテーマは、親子の対話。
1、親子の対話についてひとこと、
又は、
2、「お、や、こ」「た、い、わ」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
お喋りはだれでも楽しいものです。
それが、一過性のうわさ話や自慢話や人の悪口などではなく、建設的な話になれば、もっと楽しいでしょう。
それでは、今日も知的な対話のある楽しい一日をお過ごしください。
「ね、そうでしょ」
「ワン?」
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