数学の勉強の能率を上げるコツは、
すぐに答えを見ること、わかる人に聞くこと。
子育てのコツは、まずその子をじっと見ること。
じっと見ていると、おのずからわかってくるものがある。
数学の問題は、あらかじめ答えがあることがわかっているある種のゲームです。
だから、答えを見て、解き方のコツを早くつかむのが勉強です。
これに対して、子育てには答えはありません。
解けるかどうかわからない問題に対しては、まず問題そのものをじっと見つめることが大切です。
人や本や物やお金に頼るのは、そのあとからです。
解けるかどうかわからない問題も、じっと見ていると、その人にとって答えとなる道筋が見えてきます。その答えは、もちろんひとつではありませんが。
しかし、数学の問題は、じっと見ているだけでは時間の無駄です。
では、国語の問題は、どうしたらしいのでしょうか。
じっと見ていることでも、すぐに答えを見ることでもなく、問題をくりかえし読むことです。
問題の解き方にも、いろいろあるのです。
「葉隠」に確か、こんな言葉がありました。
「問題の中には、解けるものと解けないものがある。
解けない問題の中にも、時間がたてば解けるものがあり、時間がたっても解けないものがある」
あたりまえのようですが、奥が深いと思いました。
現代のような管理の行き届いた社会に生きていると、ついあらゆる問題にそれなり答えが用意されているように思いがちですが、実は、答えのない問題の方がずっと多いのです。
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話を聞くのは耳からの読書。
話をするのは口からの作文。
だから、対話をすることで、
理解力も表現力も育つ。
ただし、いい話を聞き、いい話をすることが大事です。
いい話とは、中身のある楽しい話です。
昔は、今ほど本が豊富ではありませんでした。しかし、その分、テレビやゲームもなかったので、家族が互いにいろいろな話をしていました。
そういう対話が、頭のいい子を育てていたのです。
今の社会でも復活できるのは、親子でいろいろな対話をすることです。
ひとりで画面を見ながら遊んでいるよりも、にぎやかにお喋りをした方がずっと楽しいし、中身のある話なら、楽しいことがそのまま勉強になります。
そんな家族の対話の工夫が、これからの家庭学習の要になるでしょう。
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選択式の時代が終わり、
これから記述式の時代へ。
記述式の時代とはテクニックの時代ではなく、
考える力の時代だ。
入試問題では、難度の高いところほど国語の問題は記述式です。
東大など国立大学の多くは記述式の問題で、選択式の問題はほとんどか全くありません。
昔から、国語の問題はそういうものだと決まっているのです。
これに対して、大学入試センター試験や私立大学の試験のほとんどは選択式です。
大量の受験生の答案を短期間で採点するためには、選択式にならざるを得ないのです。
ところが、選択式は、普通の理解力のある子なら、解き方のコツがわかればほぼ満点がとれます。
だから、私立大の国語の問題の中には、不自然に難解な悪文が多いのです(笑)。
問題を作成している人にちょっと同情します。
いずれにしても、まともに国語力を見るためには、選択式ではなく、記述式でなければなりません。
少子化のゆとりの中で、だんだんそういう傾向が増してきているようです。
記述式の発展したものが作文や小論文です。
これは、採点に更に時間がかかるため、入試のような場面では、まだ本格的な導入は難しいようです。
しかし、公立中高一貫校や高校、大学の推薦入試では、一般的な試験になっています。
選択式から記述式への流れというのは、入試ばかりではありません。
人生もだんだん、選択式から記述式へと変わってきているようです。
確かに、
「あなたは、どの人生を選択しますか。次の4つのうちから正しいものを1つを選びなさい」
なんて言われたら困る(笑)。
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かまどの火をうまく焚くには、
入り口からまきをくべること、煙の出口をふさがないこと。
作文をうまく書くには、
読書をすること、書いたものを注意しないこと。
同じなんだ(笑)。
読書をすることは、特に中高生に必要です。
中学生、高校生で論説文がなかなか書けないのは、意見の裏づけとなる実例や語彙が自分の中にまだないからです。
小学校中高学年の場合は、読書だけでなく対話も必要です。
書こうとするテーマについて、家族と話して準備していることが、作文を書きやすくする第一の条件です。
書いたものを注意しないのは、特に小学校低学年で重要です。
小学校1、2年生の作文は欠点だらけです。そして、そのころは、大人の言うことを素直に聞きます。
だから、親や先生は、小学校1、2年生の書いた作文をすぐ直そうとしてしまうのです。
そして、どの子も、直される度合いに比例して作文を書くのが苦手になっていきます。
作文は、直すのではなく、読む力をつけて自然に直していくのです。
火がどんどん燃えてきたら、煙の出口をふさいでも大丈夫。
直すのは、子供の読む力が十分についてからです。
作文そのものに目を奪われずに、作文の出口と入口に目を向けることが大事です。
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読書の魅力は、ドキドキワクワクにある。
続きを読みたくてたまらずに
思わず夜更かしをしてしまうことが、
物語文の読解力をつける。
読解力をつけるために読書をするわけではありませんが。
それからもちろん夜更かしをすすめるわけではありませんが。
物語文を熱中して読んだ子は、文章の中に入り込んでその文章を味わうことができます。
国語の試験問題でもそういう読み方ができるので、設問を見たときに、いちいち問題文に戻らなくても正しい答えが自分で経験したことのように思い出せます。
文章を知識で読んでいるのではなく、生きた経験として読んでいるからです。
国語の問題を解くテクニックはありますが、そのテクニックよりも大事なのは、この味わって読む力です。
それは、好きな本を熱中して読んだ経験から生まれてくるのです。
ということで、今日のテーマは、熱中する読書。
1、読書と熱中についてひとこと、
又は、
2、「ど、く、しょ」「ねっ、ちゅ、う」で五七五(「ねっちゅう」なんてできるのか(^^ゞ)、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
今日はちょっぴり雨模様。でも暖かい風で、季節がどんどん春に向かっていることがわかります。
これから出てくる草や木のために、自然がうまく雨を降らしてくれるのでしょう。
それでは、今日も春を待つ気分で、いい一日をお過ごしください。
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足りなくなるのは、物を奪い合うからだ。
与え合えば、皆が豊かになる。
売れないのは、物を売り合おうとするかだ。
買い合えば、皆が売れるようになる。
勉強も似ています。自分だけが人よりいい点数を取ろうとするから、勉強に対する意欲がわかなくなってきます。
自分が人に教えてあげて、皆がいい点数になることを目指せば意欲がわいてくるのです。
世の中は、今そういう方向に、大きくルールが変わってきているようです。
まだ理論の上だけのことが多いので大きな流れにはなっていませんが、やがて理論と結びついた実践が現れれば、人間の意識は大きく変わり、それに伴って社会全体も大きく変わっていくでしょう。
ということで、今日のテーマは、与え合う社会。
1、与え合う社会についてひとこと、
又は、
2、「あ、た、え」るで五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ、。
もちろん、これまでの世界は奪い合うことによって発展してきた世界でした。
大陸の競争からかけ離れたオーストラリアでは、コアラのようなのんびりした生き物までで進化はほとんど止まっていました。
しかし、競争が行き過ぎると、かつて滅びた恐竜のような世界になるでしょう。
人間は、恐竜でもコアラでもない第三の道をこれから作っていく生き物になるのだと思います。
それでは、今日もバランスを取りながら、新しい1週間のスタートのいい1日をお過ごしください。
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聖ヨゼフ学園中
都立富士中
千葉大附属中
神奈川県立多摩高
仙台育英高
城北中
麻布中
本郷中
麻布中は、書かせる問題が多かったそうです。
東大の国語がすべて記述式の問題で選択問題がないので、それに合わせて東大を目指す学校は、記述式の問題を中心に出しています。
選択問題は読む力があってコツをつかんだ子なら、ほぼ満点を取ってしまうので差がつかないからです。
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凧を手っ取り早く揚げようと思って、
走って揚げると確かに揚がるが、
その凧は駆け凧になって、
もう弱い風では揚がらなくなる。
ということを、子供のときに、みんなで凧揚げをしながら経験しました。
だから、小さい子が面倒臭がって走って凧を揚げようとすると、
「こうちゃん、それじゃ駆け凧になっちゃうよ」
などと言ったものです。
子供は、遊びの中で結構いろいろなことを学んでいます。
褒美をあげてさせたことは、褒美がなくなると、かえって意欲をなくすという心理学の実験があります。
長続きする勉強のできる子に育てようと思ったら、勉強と褒美をなるべく結びつけない方がいいのです。
でも、全く褒美なしでも動かないので、そこは工夫のしどころです。
弱い風でも静かに揚がる凧にすれば、凧はある高さからは、自分の力でどんどん揚がっていきます。
褒美ばかりで育った子は、大人になっても、褒美で人を動かそうとするでしょう。
でも、人は多くの場合、心意気で動くのです。
明治維新を担った若者たちも、褒美で勉強をしたのではなく心意気で勉強をしたのだと思います。
そして、これからの人間の動機の多くの部分は、心意気になるような気がします。
そこで、今日のテーマは、心意気。
1、心意気についてひとこと、
又は、
2、「ここ、ろ、いき」で五七五、
又は、
3、何でも自由にどうぞ。
それでは、今日も、いつもの心意気で、いい日曜日をお過ごしください。
(写真は「SOZAIjiten」より)
「だれか、ぼくのこと呼びましたか」
「君じゃないって。しかもイカだし」
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