ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1455番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
全員満点の教育(facebook記事より) as/1455.html
森川林 2012/02/27 12:10 



 子供たちに差をつけて競わせるという方法ではなく、
 中学生の終わりまでは、
 全員が全教科満点を取れるようにすることを
 教育の目標と考えよう。

 そのためには、学校は、勉強を教える場ではなく、勉強の方法を教える場になる必要があります。

 そして、勉強の中身は、子供たちが日常生活を過ごす家庭の中で、その子の成長に最も深い関心を持つ父や母の存在が感じられるところで行われる必要があります。

 そのために大事なことは、父や母が、やはり従来の教え込む教育を求めないことと、勉強の本質的な方法を知っていることです。

 昔の寺子屋のような教室が、又は、現在の学校が、地域の教育の要となり、家庭に根差した教育を行っていくことが、全員全教科満点につながる道です。


 子供たちは、厳しい競争の環境の中でも、生き生きと過ごし、競争を楽しんでいます。

 しかし、競争で意欲を煽るというのは、やはり人間の動物的な感覚に依拠する方法で、未来の教育の方向とは言えません。


 詩人の工藤直子さんは、学生時代、学校の先生から、「自分よりちょっと上の人を目標にして勉強すればやる気が出る」と言われましたが、自分にはそういう方法は向いていないと思ったそうです。

 子供たちの中には、もともと競争にあまり燃えない子もいます。

 その子たちが燃えるのは、競争とは違うもっと内面的な納得です。

 そういう納得をすべての子供たちに持たせるようにすることが、これからの教育の課題となると思います。


 ということで、今日のテーマは、全員満点。

1、全員満点についてひとこと、
 又は、
2、「ぜん、まん、てん」で五七五、
 又は、
3、何でも自由にどうぞ。


 全員満点というのは、ゆとりの教育でレベルを下げて全員の満点を目指すことではありません。

 全員が一定の水準を達成するということです。

 かつての日本の教育は、粒ぞろいの教育でした。下位の生徒の成績が高いというのが、PISAに見られる日本の生徒の学力の特徴でした。

 しかし、その後、日本の子供たちの成績は、上位はより高くなったものの、下位は途上国並みに低くなるというアメリカ型の分布になってきました。

 この状態を克服するためには、競争を主要な原理としない教育を新たに作り出す必要があると思います。


 寒くなったり暖かくなったりしながら、少しずつ春が近づいてきます。

 今日は風の強い一日になりそうですが、そんな風も気持ちよく感じられるような気候です。

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 教育論文化論(255) 

記事 1454番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
思考力を育てる読書(facebook記事より) as/1454.html
森川林 2012/02/25 12:01 



 思考力の麓には語彙力があり、
 語彙力の麓には読書力がある。
 しかし、読書の麓が年齢に応じて進化していかないと、
 読書の量だけ増えても語彙力は育たない。

 低学年のころは、漫画も勉強になります。漫画の中の言葉で、いろいろな語彙を学んでいくからです。

 しかし、高学年になると、いくら漫画を読んでも読む力はつきません。

 同じように、小説ばかり読んでいても説明文を読む力はつきません。また、もちろん、説明文ばかり読んでいても、物語を味わう力はつきません。

 しかし、ここで大事なことは、いろいろなジャンルの本を満遍なく読ませたり、少しでもレベルの高い本を読ませたりするのがいいというのではないということです。

 そういう無理をさせると、肝心の読書量が減ってしまうからです。

 読書は、薬でも飲むように読むのではなく、自分の好きなものを熱中して読むことが大事です。

 だから、レベルの低い本に見えても、本人が熱中しているものはどんどん読ませた方がいいのです。


 では、読書の質をどう高めるかというと、そこに出てくるのが対話です。

 お父さんやお母さんが、子供に読んでもらいたい本の内容を、感動をこめて話してあげるのです。

 そうすると、その本を読みなさいと言わなくても、自然に子供がその本に関心を持つようになってきます。

 小さい子だったら、読み聞かせをしてあげるのもいいでしょう。子供がその本の続きに興味を持って、自然に自分で読みたくなってきます。

 そして、大事なのが図書館の利用です。街の書店には、読みやすい物語の本ばかりが並んでいますが、図書館には、あまり売れない説明文の本もそろっています。

 電車の好きな子、恐竜の好きな子、動物の好きな子などが、それぞれの年齢に応じた読みたくなる本を見つけることができるのが図書館のノンフィクションコーナーです。

 ストーリーだけの本でも、知識だけの本でもない、優れた説明の本が、子供たちの思考力の土台となっていきます。


 そこで、今日のテーマは、子供たちの読書。

1、子供たちの読書についてひとこと、
 又は、
2、「ど、く、しょ」「と、しょ、かん」で五七五、
 又は、
3、何でも自由にどうぞ。


 今日もたっぷり春の雨。

 木の芽の草の芽も、もう十分に水分を補給したから、そろそろ晴れていいころです(笑)。

 それでは、今日も土曜日のいい一日をお過ごしください。


言葉の森のfacebookページ
http://www.facebook.com/kotobanomori

http://www.facebook.com/photo.php?fbid=325851177461053&l=c2512aa15b

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 読書(95) 
コメント31~40件
……前のコメント
優しい母が減っ 森川林
 娘さんの友達から怖がられているというお母さん、コメントあり 5/8
記事 979番
優しい母が減っ 娘の友達
娘は中3。私は自称甘い母親です。世の中の厳しい先輩ママたちか 5/7
記事 979番
学習グラフのペ 森川林
言葉の森の今後の方針は、デジタルなデータをアナログで送信する 5/6
記事 5058番
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
記事 4657番
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
記事 4657番
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
記事 5034番
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
記事 5030番
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
記事 5028番
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
記事 5027番
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
記事 5018番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
WinSCPの 森川林
ダウンロードとインストールは、特に問題なく、次々と進めて 12/4
プログラミング掲示板
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習