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記事 1456番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/7/22
時間をかけているわりに成績がよくないときの対策 as/1456.html
森川林 2012/02/27 19:32 



 真面目な子で、言われたことを素直にやっているのに成績がふるわないという子がいます。勉強の時間はしっかり確保しているのに、それが成績に表れてこないのです。

 そういう子の勉強法は、特に算数・数学において、できている問題を何度も同じように解いているというやり方になっていることが多いようです。

 数学は計算という作業があるので、計算をしているときは一見勉強をしているように見えます。しかし、それは単なる作業の時間であって、勉強の時間ではありません。

 できるレベルの問題を何題解いても実力はつきません。できない問題を解法を見て理解し、何回か繰り返したあとにできるようになるから実力がついてくるのです。

 ところが、言われてみると当然のこのことが、子供本人はもちろん、親や先生も気づいていないことが多いのです。

 子供の立場で考えてみると、できなかった問題があった場合、だれに聞いていいかわからないということがいちばん大きいと思います。学校や塾の先生には、自分が個人的にできない問題をわざわざ聞きに行くというのは気が引けます。しかし、解法をいくら見てもわからないときはだれにもあります。

 そういうとき、やはり頼りになるのは父や母です。親はもう勉強の現役ではないので、中学生ぐらいの子供に数学の問題を聞かれても、すぐに答えることはできません。しかし、子供と一緒に解法を見て、どこがわからないのかを理解することはできます。

 親が考えてもわからない場合は、職場で数学の得意そうな人に聞いてみるといいのです。子供のころ数学が苦手だった親でも、年齢による理解力は、中学生時代よりもずっと高くなっています。そして、漠然と問題全体がわからないというのではなく、その解法のある部分から次の部分へ移るところがわからないということですから、聞かれた方もそれほど負担にはなりません。

 このようにして、子供がわからなかった問題を、親が一緒に見てあげるうちに、だんだんと親の方が子供よりも数学の勘が磨かれてきます。これは年の功です。

 子供の成績がふるわないときは、まず親がその問題を一緒に見て考えてあげることです。これは、数学だけではなく、英語でも国語でも同様です。一緒に解いてみることで、たとえそのときはうまく解けなくても、問題の焦点がはっきりしてくるのです。

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記事 1455番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/7/22
全員満点の教育(facebook記事より) as/1455.html
森川林 2012/02/27 12:10 



 子供たちに差をつけて競わせるという方法ではなく、
 中学生の終わりまでは、
 全員が全教科満点を取れるようにすることを
 教育の目標と考えよう。

 そのためには、学校は、勉強を教える場ではなく、勉強の方法を教える場になる必要があります。

 そして、勉強の中身は、子供たちが日常生活を過ごす家庭の中で、その子の成長に最も深い関心を持つ父や母の存在が感じられるところで行われる必要があります。

 そのために大事なことは、父や母が、やはり従来の教え込む教育を求めないことと、勉強の本質的な方法を知っていることです。

 昔の寺子屋のような教室が、又は、現在の学校が、地域の教育の要となり、家庭に根差した教育を行っていくことが、全員全教科満点につながる道です。


 子供たちは、厳しい競争の環境の中でも、生き生きと過ごし、競争を楽しんでいます。

 しかし、競争で意欲を煽るというのは、やはり人間の動物的な感覚に依拠する方法で、未来の教育の方向とは言えません。


 詩人の工藤直子さんは、学生時代、学校の先生から、「自分よりちょっと上の人を目標にして勉強すればやる気が出る」と言われましたが、自分にはそういう方法は向いていないと思ったそうです。

 子供たちの中には、もともと競争にあまり燃えない子もいます。

 その子たちが燃えるのは、競争とは違うもっと内面的な納得です。

 そういう納得をすべての子供たちに持たせるようにすることが、これからの教育の課題となると思います。


 ということで、今日のテーマは、全員満点。

1、全員満点についてひとこと、
 又は、
2、「ぜん、まん、てん」で五七五、
 又は、
3、何でも自由にどうぞ。


 全員満点というのは、ゆとりの教育でレベルを下げて全員の満点を目指すことではありません。

 全員が一定の水準を達成するということです。

 かつての日本の教育は、粒ぞろいの教育でした。下位の生徒の成績が高いというのが、PISAに見られる日本の生徒の学力の特徴でした。

 しかし、その後、日本の子供たちの成績は、上位はより高くなったものの、下位は途上国並みに低くなるというアメリカ型の分布になってきました。

 この状態を克服するためには、競争を主要な原理としない教育を新たに作り出す必要があると思います。


 寒くなったり暖かくなったりしながら、少しずつ春が近づいてきます。

 今日は風の強い一日になりそうですが、そんな風も気持ちよく感じられるような気候です。

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。

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記事 1454番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/7/22
思考力を育てる読書(facebook記事より) as/1454.html
森川林 2012/02/25 12:01 



 思考力の麓には語彙力があり、
 語彙力の麓には読書力がある。
 しかし、読書の麓が年齢に応じて進化していかないと、
 読書の量だけ増えても語彙力は育たない。

 低学年のころは、漫画も勉強になります。漫画の中の言葉で、いろいろな語彙を学んでいくからです。

 しかし、高学年になると、いくら漫画を読んでも読む力はつきません。

 同じように、小説ばかり読んでいても説明文を読む力はつきません。また、もちろん、説明文ばかり読んでいても、物語を味わう力はつきません。

 しかし、ここで大事なことは、いろいろなジャンルの本を満遍なく読ませたり、少しでもレベルの高い本を読ませたりするのがいいというのではないということです。

 そういう無理をさせると、肝心の読書量が減ってしまうからです。

 読書は、薬でも飲むように読むのではなく、自分の好きなものを熱中して読むことが大事です。

 だから、レベルの低い本に見えても、本人が熱中しているものはどんどん読ませた方がいいのです。


 では、読書の質をどう高めるかというと、そこに出てくるのが対話です。

 お父さんやお母さんが、子供に読んでもらいたい本の内容を、感動をこめて話してあげるのです。

 そうすると、その本を読みなさいと言わなくても、自然に子供がその本に関心を持つようになってきます。

 小さい子だったら、読み聞かせをしてあげるのもいいでしょう。子供がその本の続きに興味を持って、自然に自分で読みたくなってきます。

 そして、大事なのが図書館の利用です。街の書店には、読みやすい物語の本ばかりが並んでいますが、図書館には、あまり売れない説明文の本もそろっています。

 電車の好きな子、恐竜の好きな子、動物の好きな子などが、それぞれの年齢に応じた読みたくなる本を見つけることができるのが図書館のノンフィクションコーナーです。

 ストーリーだけの本でも、知識だけの本でもない、優れた説明の本が、子供たちの思考力の土台となっていきます。


 そこで、今日のテーマは、子供たちの読書。

1、子供たちの読書についてひとこと、
 又は、
2、「ど、く、しょ」「と、しょ、かん」で五七五、
 又は、
3、何でも自由にどうぞ。


 今日もたっぷり春の雨。

 木の芽の草の芽も、もう十分に水分を補給したから、そろそろ晴れていいころです(笑)。

 それでは、今日も土曜日のいい一日をお過ごしください。


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野良猫が逃げない人 as/1453.html
森川林 2012/02/24 11:26 



 子供の教育に向いているのは、
 ノラネコが逃げない人。
 いい子も悪い子も、
 同じように扱える人。

 世の中には、欠点がすぐ目につき、それをすぐ直したくなる人がいます。

 そういう人は、その性格に向いている仕事があります。
 そういう仕事が世の中のインフラを支えています。

 しかし、子供を育てるときは、その性格を少し修正する必要があります。

 その基準は、ノラネコやスズメなどの小動物が逃げないことです。

「シャムネコならいいけど、ノラネコじゃあね」という人には、ノラネコもそっと道を避けるのです。

 そして、そういうノラネコがやがて成長して、真っ白な白鳥になるのです。って話がまぜこぜになってしまいましたが。


 そこで、今日のテーマは、ノラネコと白鳥。

1、ノラネコについてひとこと、
 又は、
2、「は、く、ちょう」で五七五、
 又は、
3、何でも自由にどうぞ。


 朝が早くなり、吹く風も日に日に暖かくなってきました。

 長かった冬もようやく終わり、ノラネコたちにも過ごしやすい季節になってきました。

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。


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