ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1603番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
熱心な勉強より長続きする勉強を as/1603.html
森川林 2012/09/07 20:25 



 体験学習をしている子供のお母さんの中には、子供につきっきりでアドバイスをして、長時間熱心に教えてしまう人も多いと思います。

 作文というものは、特に低学年の作文の場合は、大人が見れば不十分なところだらけです。小学校1年生の生徒では、会話の改行など何度教えてもわからないのが普通です。それは、普段の会話で話し言葉にカギカッコがついていたり、改行されていたりするようなものを見ていないからです。会話がカギカッコで改行だとわかるのは、そう書いてある本を何度も読んで自然にそのルールを覚えるからです。

 ところが、大人は、自分にわかっていて子供にわからないことを、つい理屈で教えてしまおうとするのです。理屈で教えたことは、一度ではなかなか身につきません。すると、熱心に教えれば教えるほど、大人は叱ることが多くなり、子供は勉強が苦手だと思うようになるのです。

 熱心に教えれば確かに少しずつではあっても効果は上がりますが、それよりも大きいマイナスは、そういう勉強の仕方は長続きしないということです。それは、勉強をすることによって、親も子もくたびれてしまうからです。

 力のつく勉強は、長続きする勉強です。長続きさせるためには、教える方も教わる方もくたびれずに行うということが大事です。そして、その中でも特に、教える側がくたびれないということが大事なのです。もし、お母さんが子供に教えていて負担に感じることがあったら、次の点をまず改善するようにしてください。

・作文の授業でない日に、毎日長文の音読や暗唱を行い実力をつけておく

・毎日読書をして、文章を読むことに慣れておく

・作文の課題を事前に見て、その課題に合ったお父さんやお母さんの似た話をしておく

 以上の、作文の授業のない日にやっておく準備ができていれば、もし当日、作文が書けなくなっても対処の仕方は簡単です。それは、親子で一緒に構成図を書くことです。その場合、親が子供と話をしながら親のペースで構成図を書いていきます。これでは、親の書いた作文のようになりますがそれでもいいのです。

 何度かこういうやり方で構成図を書き、それをもとに作文を書かせていると、子供はすぐに自分で書く要領を身につけます。

 このあたりの方法でわかりにくいところがありましたら、いつでも言葉の森事務局にお電話でご相談ください。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭学習(92) 

記事 1602番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
自由の作文、型の作文(facebook記事より) as/1602.html
山田 2012/09/07 15:30 


「何でも自由に書いていいよ。」

作文が苦手な子供に作文を書かせるときについ言ってしまう言葉ですが、自由ほどむずかしいものはありません(笑)。子供は、何をどう書いていけばよいのか途方に暮れてしまいます。でも、最初に、全体の構成を示し、それぞれの部分にどんなことを書いて、どんな表現を入れればよいかを説明すると、見よう見まねで書けるようになるものです。作文の世界も「初めに型ありき」なのです。骨組みのしっかりした作文を書けるようになれば、最初の大きな山は越えたと言えるでしょう。

 最初に型を示すことの利点は、もう一つあります。それは、できあがった作文について、プラスの評価がしやすいということです。説明したとおりに書けているところをほめてあげればよいからです。特に、作文に苦手意識がある子供は、ほめてもらえると安心して、作文を書くことに対する抵抗がぐっと小さくなります。

 以下、2007年の言葉の森のホームページの記事からの引用です。

==========

 子供の作文が型にはまっていると注意を受けた人は多いと思います。

 言葉の森の作文指導は、型を重視したものだからです。しかし、この型を決める指導によって、どの子も、楽に自由に書けるようになっていったのです。

 人間は、もともと与えられた型で満足する存在ではありません。型が決まってくれば、自然にその型から離れて自由に書きます。しかし、逆に、型がないところでは、自由に書くということ自体ができなくなります。

 言葉の森に来る高校生の中で、成績が優秀なのに作文だけは苦手という人がときどきいます。共通しているのは、どう書いたらいいのかわからないということです。そこで、次のように指導します。「字数は短くていいから、最初の段落でこういう意見を書いて、次の段落でこういう実例を書いて、その次の段落でこういう実例に広げて、最後の段落でこういう形にまとめるといいよ。字数は全体で100字ぐらい書ければ十分だからね。」

 どうして「字数は短くていいから」ということを何度も言うかというと、大事なのは型であって、内容や分量ではないことをはっきりさせるためです。

 それで、実際に100字しか書けない生徒でも、書き終えたあとは、文章を完成させたという満足感が残ります。すると、次の週からは、もうどんどん書けるようになるのです。これまで、いかに型を教えられていなかったかということです。

 これに関連して、もっと自由な題名で自由に書かせたいというご意見をときどき受けます。

 自由に書かせるというのは、一見子供にとっても先生にとってもやりやすい勉強のように見えます。しかし、それが続くのはせいぜい数ヶ月です。

 自由に書かせていると、先生のアドバイスは自然に注意することに向けられます。最初のうちは、意味のある注意ができても、次第に注意することがなくなってきます。すると、「もっと心をこめて書きなさい」とか、「もっと子供らしく書きなさい」とか、「もっと気合いを入れて書きなさい」などという、子供にとって何をどう努力したらいいのかわからないアドバイスをするようになるのです。そのようにして、多くの子供が、作文は難しいものだと思うようになっていったのです。

 では、自由に書かせて褒める指導をすればいいのかというと、これもすぐに限界が来ます。いつも「よく書けたねえ」と褒めているだけでは、子供は次第に書くことに飽きてきます。

 課題があり、項目があり、目標があるからこそ、意欲的に勉強を続けていくことができるのです。

==========

(山田)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 
コメント91~100件
……前のコメント
合格しなくたっ 森川林
 英語辞書さん、その心意気が大事です。  本気で取り組む人 12/11
記事 4000番
合格しなくたっ 英語辞書
2024年度受験生です。私は偏差値59で都立国際高校を目指し 12/10
記事 4000番
読書力はすべて 森川林
「なぜ文系も理系も「東大現役合格」は現代文が得意なのか」とい 12/10
記事 4880番
受験勉強などは 森川林
 子供たちに、あとまで残る勉強は、読書と作文と対話です。 12/9
記事 4879番
創造発表クラス 森川林
中学生以上の子供たちは、ChatGPTを活用して探究学習を進 12/7
記事 4875番
小4~小6の 森川林
オンライン授業と対面式授業を比較する人がいますが、その発想は 12/4
記事 4871番
音読の宿題は、 森川林
ブンブンどりむの監修者である齋藤孝さんは、よく知りもしないで 12/3
記事 4870番
サービスの多い 森川林
「東京、カッペね」の広告。 https://www.mor 12/2
記事 4869番
小学456年生 森川林
 言葉の森は、これまでは作文指導がメインでした。  その後 12/1
記事 4868番
齋藤孝さんの「 森川林
国語読解力をつけるためには、読む力と解く力を分けて考えること 11/30
記事 4867番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習