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家庭学習の進め方、家庭での対話の仕方(facebook記事より) as/1638.html
森川林 2012/10/25 10:01 



 今日は午後から子育て講座。
 今日のテーマは、家庭学習の進め方、家庭での対話の仕方、です。

 家庭学習で大事なことは、形の残らないものができるということです。
 学校や塾でやる勉強は、どうしても問題を解いて答え合わせをするような形の残るものが中心になります。
 しかし、本当に身につくのは、音読、読書、CD聴取、対話など形の残らないものです。

 形の残る勉強は、いつでもできますが、形の残らない勉強は、習慣がつくまでは決まった時間にやらないとなかなかできません。
 その方法は、朝ご飯前にするか、アラームをセットしておくかです。(このアラームのセットが意外と効果的)

 家庭学習の基本は、先取りよりも定着120%を目指すことです。
 勉強は、むしろ後取りぐらいでいいのです。(ただし、漢字の読みは先取り、英語の聴取は小4からの先取りで)
 授業で習ったことをしっかり定着させていれば、受験前の集中学習ですぐに受験に対応した学力がつきます。

 先取りでも、後取りでも、基本になるのは、できないところがなくなるまでやることです。(これが120%という意味です)
 しかし、プリントや問題集を次々にこなす学習では、できるところもできないところも同じように繰り返します。
 今の子供たちの勉強の多忙さは、ここから来ています。

 できるところは、もうやらずに、できないところだけ繰り返すという工夫ができるのが家庭学習です。
 そのためには、問題集は1冊に絞り、それを何度もやり直すことです。(参考書も1冊、CDも1枚。すべてシンプルに)

 これからの勉強の中心は、家庭での学習になります。
 しかし、今の家庭学習は、学校や塾でやっている勉強と同じことを家庭でやるようなものになっています。
 だから、親も多忙になり、子供も多忙になり、多忙なわりに実力もなかなかつかないのです。(T_T)

 子育て講座では、楽にできて実力のつく家庭学習の話をしていきたいと思います。


 もうひとつは、家庭での対話の仕方。
 ただのお喋りでも楽しいのですが、中身のある対話をするためには、それなりの準備が必要です。

 その準備のひとつは、子供が毎日長文の音読をしていて、その音読の話題をもとに話をすることです。
 すると、対話の話題そのものが高度になってきます。

 親の心構えとしては、子供と同じ水準で話すこと、親自身の体験をもとに話すことです。
 知識の量では、親の方が子供よりも圧倒的に多いので、知識を披露するような話では、子供は聞き役になってしまいます。
 親が自分の体験をもとに話せば、子供は聞き役から自分も話し役になろうとします。

 対話はディベートではありません。
 相手の意見と違うところを論じ合うのではなく、似た例を出し合うのが対話です。
 時に意見の違うところがあっても、その違いは保留にして、一致点だけを生かしていけばいいのです。

 対話の意義は、次のようなものです。
1、理解力、思考力が育つ
2、表現語彙が増える(作文と似ています)
3、似た例を聞くことで人生が豊かになる(読書と似ています)
4、家庭での対話の文化が育つ(対話で育った子が親になれば、もっと対話はしやすくなるでしょう)
5、音読の目標ができる(これはおまけ(笑))



 今日は、曇り空で涼しい風が吹いています。
 ときどき、夏の暑さを思い出して、あらためて季節は移りかわるのだなあと思う今日このごろ。
 四季があるっていいですね。

 それでは、今日も秋の静かないい一日をお過ごしください。

 (中根)

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国語力と読書力(facebook記事より) as/1637.html
森川林 2012/10/24 07:55 



 読書の量だけ多くても、国語の成績は上がらないという人がいます。
 しかし、ここに重要な勘違いがあります。

 確かに、読書の量を増やしても、国語の成績にはあまり大きな影響はありません。(短期的に言えばほとんど影響ありません)
 その理由は、(1)子供たちが読む本は、入試問題を解くのに必要とされる読解力よりも易しいのが普通で、(2)また、読書が読解力に反映するまでには、思っている以上に時間がかかるからです。

 しかし、大事なことは、読書は国語の成績を上げるためにするものかということです。
 その子の人生という大きな視野で見た場合、国語の成績を上げることと、読書によって何かを得ることと、どちらが豊かな実りをもたらすでしょうか。

 国語の成績とは、人為的に作られた重箱のようなものです。
 読書とは、自然に広がる大きな海や山のようなものです。

 だから、国語の成績を上げるコツは、すぐに教えることができるのです。
 しかし、そんな重箱の隅をつつくテクニックに習熟するよりも、広い海や山で遊んだ方が楽しいから、本好きな子は読書をするのです。

 国語の成績を上げることと読書をすることは、十分に両立します。
 それは、自分の好きな面白い本を読みながら、その一方でもっと難しい文章を繰り返し音読したり暗唱したりすることによってです。
 その結果は、作文に現れてきます。

 国語の成績は、目的ではなく結果です。
 国語の得意な子は、国語の勉強などをとりたててしていない子です。

 読書をしても国語の成績は上がらないという言葉を真に受けて(笑)、読書をやめてしまうことのないようにね。


 ということで、facebookグループ「読書の好きな子になる庭」。
http://www.facebook.com/groups/118437524908264/


 前回の関連記事「国語力と読書の関係」はこちら。
https://www.mori7.com/index.php?e=1625


 昨夜の突然の雨も去って、今日は快晴。
 でも、だんだん日が昇るのが遅くなってきました。
 夜が長いと、日中にえさを食べる小鳥たちはお腹がすくだろうなあ。(と余計な心配を)
 その点、人間は恵まれています。

 それでは、今日もいい一日を過ごして、秋の夜長はたっぷり読書でも。

 (中根)

 写真は、ベランダに朝ご飯を食べに来たスズメたち。

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