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記事 1697番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
新しい文化の創造を日本から(facebook記事より) as/1697.html
森川林 2012/12/30 04:55 



 茶の湯の文化や、俳句の文化は、もともとは何の直接的な必要性もないところから生まれたものです。
 同じようなものに、囲碁、将棋、野球、ゴルフ、紅白歌合戦などがあります。
 現代では、もうこれらは確固とした基盤を持っているから、誰もが認める消費の対象となっていますが、宇宙人の目から見れば、不思議な習慣としか見えないでしょう。

 だから、これからの日本、つまり豊かで、成熟して、教育熱心で、科学と技術の国である日本が目指す道は、既にある完成された消費に埋没することではなく、新しい文化を創造することです。
 その文化の方向を、創造的な教育に向けること、これが日本を発展させる道です。

 旧世界と同じレベルで、他の国々と競争するならば、軍事化を進めたり、グローバル化を進めたり、スクラップ&ビルドを進めたりするしかありません。
 一方、旧世界から背を向けるだけならば、新しい鎖国の穏やかな停滞した国になるしかありません。
 そのどちらとも異なる第三の道が、新しい文化を創造する国作りです。

 IT技術の進歩によって、そういう試みが個人のレベルで行える条件が生まれています。
 やがて、日本の各地で、毎年、そんな創造の文化の祭典が行われるようになる日が来るでしょう。
 世界のどこでもやっていないことをまず日本から始めていきましょう。


 このように考えると、身の回りに面白いものがたくさん見つかります。
 たぶん、今も日本のあちこちでそういうアイデアが生まれているのだと思います。



 今日は、どこも雨模様。空気に湿り気ができてちょうどいい具合です。

 それでは、新しい年の準備をしながら、今日もいい一日をお過ごしください。

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記事 1696番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
問題はすべて内側にある(facebook記事より) as/1696.html
森川林 2012/12/28 06:37 



 果物が内側から熟してくるように、
 問題も答えもすべて内側からやって来る。


 うまく行かないことがあったら、それは自分の努力が求められているのだと考えましょう。
 そうすれば、問題は解決の方向に向かいます。
 うまく行かないことを他人のせいだと考えるから、問題はますます固定化し、解決の道も外に求めるようになるのです。

 問題も答えも、すべて内側にあります。

 子供が勉強しないとしたら、それは、子供のせいでも、学校のせいでも、社会のせいでもなく、まず親が、自分の工夫の不足のせいだと考えることです。
 そう考えるだけで子供は変化してきます。

 そして、他人のせいだと考えていたときはイライラしていたものが、自分のせいだと考えることによって、心穏やかに前向きになってくるのです。

 これは社会についても言えます。

 今の社会がよくないとしたら、それは政治のせいでも、マスコミのせいでも、アメリカや中国のせいでもなく、まず自分たちの工夫が不足しているのだと考えることです。
 そうすれば、今自分ができる仕事で、どう社会に貢献したらいいかということが明るい展望となってくるはずです。



 朝早く、まだ西の空にまん丸な月が浮かんでいました。
 今日も、きれいな空が広がっています。

 このあと天気は急に崩れそうですが、空気が乾燥していたからちょうどいい具合です。

 それでは、多忙な年末、今日もいい一日をお過ごしください。

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記事 1695番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
国語の力をつけるには、まず毎日の読書を続けるという平凡なことから(facebook記事より) as/1695.html
森川林 2012/12/27 06:25 


 勉強は、平凡なことの積み重ねです。
 効果を期待せずにただ続けていって、効果のことなど忘れたころにその効果が出てきます。
 ラーメンマンは、お湯入れて3分間でできますが(笑)、
 人間はもっと時間がかかるのです。


 国語がすごく苦手という小2のお母さんから相談がありました。
 小2で国語が苦手というのは、国語の勉強をしていなかったからではなく、あまり本を読んでいなかったからです。

「でも、なかなか本を読もうとしないんです」
「どんな本でもいいので、毎日10ページ以上読むと決めてください。お正月でも、どこかに出かけたときでも、例外なく毎日読み続けると、読書の面白さがわかってきます」

 こういうときは、暗唱とか、音読とか、漢字の練習とか、ややこしい高度なことはしないことです。
 いろいろなことをすると、親子げんかになり、結局どれも長続きしないことになります。
 読書だけに絞って毎日続けることが大事です。


 短期間の猛特訓でがんばるという方法もありますが、それは本人が自覚して取り組むようになってからの話です。
 小学生のころは、平凡なことを毎日続けていくのがいいのです。

 そして、読書が本当に軌道に乗ってきたら、それから少しずつ音読や暗唱に取り組んでいけばいいのです。

 しかし、毎日続けるというのは、これまでの習慣を変えて新しい習慣を作ることですから、実はかなり難しいことです。
 子供ひとりの力では決してできません。

 平凡なことを続けるためには、お母さんの不屈の精神が必要なのです。(ちょっとオーバーですが本当です。)



 寒い日が続きますが、空気が透明で気持ちのいい毎日です。

 こういう平凡な日が続くことに感謝して、今日もいい一日をお過ごしください。

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ぷらむ 20121231  
 この記事の、電話をした者です。
 やはり声の主は中根先生だったのですね。(^^)
 質問にお答えいただき、ありがとうございました。

 いつも、更新楽しみにしています。
 先生の文章を読むことで、元気と勇気、希望を戴いています。

 電話で仰った、「親子喧嘩をしてまで(音読を)強いてはいけない。」
 すとんと胸に落ちました。

 面倒くさがり小2長男との闘い。目が離せない2歳次男との闘い・・・親の私が新聞を読むのもままならない暮らしの中で、
自分も子供にも、シンプルなことを毎日続けるのは意外に難しい。と日々実感していますが、
歯を磨くように・ご飯を食べるように、読書が生活に欠かせないものとなるよう、
不屈の精神で頑張ります。(^^)/
 
 来年も、よろしくお願いいたします。

森川林 20121231  
 ぷらむさん、そうだったんですか。
 勝手に書いてすみません。
 でも、とてもよくある話なのです。
 親がつい自分のペースで急にがんばらせようとしてしまうので、子供が抵抗するということが多いのです。
 子供が本人の意思でやっているように思うぐらい、少しずつ引っ張っていくことが大事です。
 そのために最も手軽なのが、毎日の読書10ページ以上です。
 それも、親がいいと思うような難しいものではなく、子供が好むものを読ませることです。
 具体的には、漫画や学習漫画や図鑑や雑誌以外の、つまりちゃんと文章を読むようになっている形のものであれば何でもいいので、小学生だったら「怪傑ゾロリ」のようなものがおすすめです。
 そして、子供が本を読んでいる姿を見たら、「よく本を読むようになったねえ」とひとりごとのようにつぶやいて褒めてあげることです。
 そのうち、本当に面白い本にめぐりあって、食事に呼んでも来ないというようなことが出てきます。
 そういう状態になってから、音読や暗唱を始めていくといいと思います。

ぷらむ 20121231  
 掃除の合間に、パソコンを見ると、お返事が・・・
 中根先生、ありがとうございます。
 勝手に、なんて・・・いいですよ。うれしいです。

 読解力をつける、というテーマで、これまでも記事がありましたので、検索したら「音読するのは読解マラソンか、暗唱長文か、毎週の課題か?」がわかるのかも。と電話をするのをためらったのですが、
パソコンを開くと2歳児が「ママは暇だ」と判断するのか?膝に飛び込んできて(^^;)まともに読むことができないので・・・電話しちゃいました。すみませんでした。

 言葉の森にお世話になって2年になる娘も、入学と同時にお世話になった長男ももちろん、暗唱・音読をする余裕が(本人もつきあう親も)なくて、せっかくの教材もったいないなあと。。。
 つい、長い休みになると、暇そうな子供を前に(終業式前の、担任との面談の言葉も記憶に新しいし)欲張ってしまいますね。
 男の子は、女の子のようになかなか素直に言う事を聞かないので(怒)余計に、悩みの種です。
 算数も文章題になると「問題の意味がわからない。」とふてくされるので。。。

 最近、ゲームを父親に隠されているせいか?私にテレビ見過ぎ!と注意されると、家にある5冊の「かいけつゾロリ」の本のみ、繰り返し読んでいます。(大げさに驚いて、褒めています)
 そういう消極的?な選択からではなく、自発的に読書しよう、という形に持っていきたいところですが。

 fbをしないので、お薦め本情報が乏しいのが残念ですが
長男はロボットの絵をよく描くので、ロボットの話の本・・・などと思って探したりもしました。
 が、中学年用などで漢字が読めないようなので、ルビをうってやろうかな。などと思いつつ、できない(^^;)
 親も子も、無理なことは続きませんね。
 ぼちぼち気長にやってみます。
 ありがとうございました。

森川林 20130101  
 ぷらむさん、こんにちは。
 図書館に行くと、その子の興味のある分野で面白く読める本が結構あります。
 特に、子供向けのノンフィクション(科学の本など)は、書店ではなく図書館の方がずっと充実しています。
 毎週1回家族で図書館に行くと決めて、毎日の夕方の食後の時間は家族みんなで本を読むと決めておくといいと思います。(しかし、無理せずに、10ページ以上でいいとして)
 音読させてみてつっかえるようなら、自分で読むのにまだ慣れていないので、読み聞かせをしてあげるといいと思います。読み聞かせが読書の土台になります。
 気長に毎日ということが大事です。
 がんばってくださいね。


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記事 1694番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
勉強の習慣は天体の運行のように毎日同じ形で続けることが大事(facebook記事より) as/1694.html
森川林 2012/12/26 06:32 



 形のあるものには、その形を維持しようとする生命が宿ります。
 だから、子供の勉強の習慣は、できるだけ同じ形でやっていくのがいいのです。
 年末やお正月は、いろいろなイベントが続きますが、
 朝の勉強の習慣など短時間でできるものは、できるだけ同じように続けていってください。


 大人は、もう生活の形はできているから、そして同じことを続けていると飽きるから、たまに変化のある日常を楽しむのがいいのですが、子供はそうではありません。
 大人の生活と子供の生活は性格が違います。

 例えば、毎朝起きてすぐに音読と暗唱の習慣がついているなら、お正月でも、どこかに出かけたときでも、同じようにその自習を続けていくといいのです。

 いい習慣を続けることは難しく、悪い習慣はすぐ身につきます。
 できるだけ同じように続けていくことが習慣を育てる方法で、やがてその習慣が第二の天性になっていくのです。



 毎日、いい天気が続きます。
 夜中に空を見ると、月がまん丸く浮かんでいました。28日は満月です。

 地球の周りを月が回り、その地球と月が太陽の周りを回っています。
 この太陽系の形も、何か人間にはわからない生命のようなものが宿っているのでしょう。


 年の暮れも押し詰まり、仕事の仕上げに忙しい日々ですが、今日もいい一日をお過ごしください。

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記事 1693番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
勉強の面白さはゲームの面白さと同じ(facebook記事より) as/1693.html
森川林 2012/12/25 11:09 



 ゲームの面白さは、変化と上達とコミュニケーションだが、
 勉強にも同じ要素がある。
 ただし、面白さを感じるまでの登りの道が、単調で長いので飽きる。
 しかし、そこは工夫のしどころで、将来、勉強はゲームのように面白いものになる。

母「もういい加減に勉強やめて、遊びなさい」
子「もうちょっとだけ。お願い」

などということになるかも。


 では、どういうものが面白さを生み出すかというと、数値化とビジュアル化を小さなサイクルで行うことだと思います。
 しかし、ビジュアル化といっても、人間には想像力があるので、3Dの本格的なものである必要はありません。

 ポイントは、どういうところを数値として抽出するかということです。
 その数値が勉強力の本質と結びついていることが大事です。

 数値化の身近な例はテストの点数ですが、テストの内容によっては勉強力と結びついていないものもありそうです。

 作文の場合で言うと、最もよく目につく数値は字数です。
 だから、低学年の子は、「たくさん書けた」と言って喜ぶことが多いのです。

 しかし、字数はある時期から作文力の主要な数値ではなくなります。
 次に出てくる数値は、語彙の多様性と語彙の難易度です。
 パソコンで作文を入力すると、その作文がどれだけ多様で高度な語彙を使っているかが集計できます。

 こういう数値を、今後ビジュアルに活用していきたいと思っています。
 言葉の森では、今「森リン」という自動採点ソフトを使っていますが、こういうものをもっと開発していきたいと思います。
https://www.mori7.com/index.php?e=1560


 今日、横浜はすっかり快晴ですが、北日本は吹雪のようです。
 世界各地では、猛寒波のところが多いようなので、今年の冬はどこでも寒くなるのかもしれません。

 それでは、暖かくして今日もいい一日をお過ごしください。

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記事 1692番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
国語の力は難しい本を読むことでつく(facebook記事より) as/1692.html
森川林 2012/12/24 04:51 



 数学は積み重ね。基礎から積み上げて高くなる。
 だから、わからなくなったらわかるところまで戻る。
 国語は読み重ね。何度も繰り返して読んで自分のものになる。
 だから、わからなくなっても戻るところがない(笑)。

 わからなくなったら、何度も読むことです。「読書百遍意自ずから通ず」

 最初はわからなかったことも、だんだん浅くわかるようになり、いろいろな経験をするにつれてより深くわかるようになります。
 だから、大事なことは、できるだけ難しい本を読むことです。

 ただし、小学生はそれでは読書がはかどらないので、易しい面白い本と並行して読むことです。
 更に、小学校低学年や読書のまだ苦手な子は、易しい面白い本だけでもいいのです。

 でも、高校生や大学生は、難しい本を読むのが仕事です。

 では、難しい本というのはどういう本かというと、目安は歴史の教科書に出てくるような誰でも名前を知っている古典です。
 具体的には、岩波文庫の青帯や白帯のような本です。(本当はもっといろいろありますが)

 と考えると、国語の勉強は学校を卒業してもずっと続くのです。(大変)


 昨日は天皇誕生日でした。
 今日はその振替休日。
 12月の明るい青空の日が続きます。

 日本の長い歴史に思いを馳せて、今日もいい一日をお過ごしください。

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記事 1691番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
文化の教育と科学の教育としての国語と数学(facebook記事より) as/1691.html
森川林 2012/12/23 06:54 



 大きな荷物を包むには、大きな風呂敷が必要であるように、
 地球規模の大きな問題が次々と起きている現代には、
 科学技術のより大きな発展が必要だ。
 兵器の開発などしている場合じゃない。


 地震にしても、噴火にしても、異常気象にしても、人類はまだ自然の猛威にただ翻弄されているだけです。
 それなのに、まだ国どうしの争いのために、科学技術の資源の多くが費やされています。

 豊かな消費生活をめざした時代のリーディング産業は、自動車や家電でした。
 これからのリーディング産業は、ひとつは物から心への文化産業で、もうひとつはより大きな地球と人類のための科学産業です。

 だから、教育の目標も、日本からより多くの創造的な科学者を生み出すようなものになるべきです。
 そのために、一方で文化の教育としての国語が、他方で科学の教育としての数学が、これから、もっと学びやすいものになっていく必要があります。

 つまり、重箱の隅をつつく国語や数学ではなく、本質的な国語と数学が求められているのです。



 今日はまだ曇り空ですが、次第に晴れ間が顔をのぞかせてくるでしょう。
 街は、もう年末のにぎわいで、なぜか自然に急ぎ足になってくるようです。

 この豊かな社会も、人類のこれまでの科学の蓄積で支えられています。
 そのバトンをうまく引き継ぐことがこれからの大人の役割だと思います。

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。

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記事 1690番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
作文の勉強と毎日の家庭学習の組み合わせ(facebook記事より) as/1690.html
森川林 2012/12/22 07:04 



 教科の勉強はひとりでもできます。
 教科書、又は参考書があって、問題集があって、詳しい解答があれば、
 どこかに出かけて人に教えてもらうよりも、
 家で自分のペースでやっていく方が実力がつきます。

 逆に、家で自分なりの勉強をしていなければ、学校や塾でいくら先生の話を聞いて勉強しても力はなかなかつきません。

 それと反対なのが作文です。
 作文は、解答がないので、自分ひとりで勉強しても、よくできたかどうかがわかりません。
 だから、ほかの人からの評価が必要になるのです。

 言葉の森の通学教室で今やっているのは、毎週の作文の勉強と、毎日の家庭学習のチェックです。

 家庭学習のいいところは、子供の勉強内容が把握できることと、ゆとりを持って勉強できることと、実態に応じて軌道修正していけることです。
 ただ難しいのは、教材の選び方も、勉強の進め方も、子供に応じた工夫が必要になることです。
 学習塾に任せるのでもなく、通信教材に任せるのでもなく、家庭で独自に勉強を進めていくためには、いろいろな情報交換が必要になります。
 その情報交換の役割が、これからの学習塾の仕事になるでしょう。

 これからそういう家庭学習のノウハウがだんだん蓄積され洗練されていくと思います。


 冬至が過ぎて、風が少し暖かくなってきた気がします。
 木の芽も春の準備中です。

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。

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